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無限軌道になってしまった王女さまのパスタ

以前書きかけのままになっていた記事。なんとなくこのままにしてしまうのも、と思って仕上げてみました。ので、多少昔(といっても4ヶ月前ですが)の雰囲気が漂っているのをご承知おきくださいませ。

 「マファルディーネ」ってパスタはご存知でしょうか。王女さまの名前を冠したフリル状のパスタ。サヴォイア王家のヴィットーリオ・エマヌエーレ3世(イタリア王国第3代国王)の王女マファルダに由来するとされ、彼女のドレスのフリル、もしくは髪型を模したものとも言われている、っていつもの受け売りです。レジネッテとも呼ばれてて、こちらも王女を意味するレジーナに由来するとか。他にもピッツァのマルゲリータもイタリア王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイア=ジェノヴァの名前からとか。そういえば、日本で人の名前を冠したお料理ってあまり聞かないような。治部煮とか太閤焼きって官職名だし、三成煮とか秀吉焼きなんていいませんね。やんごとなきお方は名前をお呼びするのも憚れるっていう文化のせいかしらん?

もう、これ見てしまったら、どんな食感になるんだろう、ソースの絡みも良さそうな、っていつもの変態が顔出してきて。で、いつものように作ることに、、、もう誰も驚かないですね。はいはい、好きにすれば、って(笑)。いえ、走り始めたら止まらないのでございます。熱しにくく冷めにくい性格なんで。なんせ、これ作りた〜い、って思い始めてから、ここまで3ヶ月かかってますからね、ってどんだけ除草、じゃなくて除霜でもなくて助走が必要なん、ですね。それが、一度熱くなったら、だれにも止められないですから、っていつもの暴走モード全開、フルスロットル、水エタノール噴射!これぞ誉の技術!昭和のマン・マシン伝説感動的ですね、ってご存知の方いらっしゃいます?

女王さまのパスタ

フリフリを作るんで、って言いながら似合わね〜、って顔赤くなってます(笑)。いえ、人は自分にないものを求めるのです、って着るわけじゃありませんからね。伸びをよくしつつ、整形しやすいように、全卵、加水率53%、デュラムセモリナ100%、岩塩1%で。

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水回しは少し丁寧に

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まとめて、15分くらい捏ね捏ね。畳んでのばして、方向変えて畳んで伸ばしてを繰り返して。

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30分くらい寝かせて、また捏ねて、を3回繰り返し。コシよ出よ、コシよ出よとお呪いしながら。

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折角なので、って何が?ですが、なんとなく王女さまなんで彩があっても、ということで、セロリの葉を挟むことに。もちっと王女さまらしいもの挟めや〜、ってその通りなんですが、手持ちがなかったんで(笑)。薄めに伸ばした生地に葉を乗せて。

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もう一枚生地載せて、軽く抑えて。

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もう一度マシーンでぎゅぎゅっと伸ばして、張り合わせ。。。少し葉がずれてかさなったりして(泣)。

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諸般の事情で長いと大変なので、縦に切って。で、フリフリをなんで作るか迷いまくった挙句、寿司用の巻き簾を使うことに。はさんでむぎゅぎゅっとして

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まんまだと波波なんで、真ん中丸棒でころっとして。これニョッキボードにもれなくついてくる棒です。リガトーニとか作る時に使うもの、ってまだそっちには使ってませんが。

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うううう、王女さまというより、無限軌道のような。あ、キャタピラって登録商標なんで、クローラーと言わないといけないらしく、って知ってる人少ないし、どないしよ、ってどうでもいいことですね。押井守監督のスカイクロラなんて映画もありましたね。いえ、ブルドーザーに踏まれた地面の轍みたい、ってわだちは言いたかったんです。かわいくね〜。ま、作り手が作り手だから仕方ないということで。ちょっと巻き簾で抑えすぎると、麺さま”なにしはるんどす”ってお怒りでキレてしまったりして恥、じゃなくて端がちょっとぶちぶちに。

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ま、お初はこんなもので。やっぱり木型作んないとだめからしん。

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と、落ち込んでても仕方ないので、気分転換に冷蔵庫のお荷物になってたバケットでラスク作って。

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ソースを作る

うすうすお感じになってたかもしれません、のもう、何度目かも数えらんな〜い、のズワイガニさま。カラスより知能指数低いかも。か〜らあす〜♪は4個と5個の区別ができる知能があるとか。。。ま、ま、負けた(泣)。
立派でございましょ?これが極安になってたら、ってわたしじゃないんですけど、もう、蟹さまの前から動かなくなる人がいて。ま、わたしも好きですけど。

作り方は過去生地見ていただくとして、一応証拠写真まで。

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うさばらしならぬ蟹ばらしもお手の物に。こんだけ大きいと身もそこそこ取れます。ちなみに兎ばらしも昔何回かやったことがあります。命をいただく、ほんにいただきます、とお祈りしてから食べたいですね。

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もう、PATA家の方程式通りのトマトクリームソース。

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ポテトフライ
付け合わせは、これも定番の、大蒜とローズマリーで風味漬けしたポテトフライ、っていうか揚げ焼きかな。オリーブオイルけちりまくってるんで。

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ステーキ
蟹様が極安だったので、ちょっと贅沢に。ステーキも素敵、なんて。ちょろっとですが。焼いたフライパンに白ワイン入れて、煮詰めたところに醤油ちょろっととバターと辛子を入れたソースで。

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マファルディーネ(もどき)のズワイガニのトマトクリームソース
海水くらいに海塩入れた湯で茹でて、湯切りして、茹で汁少しと温めておいたソースに入れて、煽ってよく馴染ませて。のズワイガニのトマトクリームソース。

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ソースが濃厚だからブルドーザーに踏まれた跡がみえませんね〜、でも見えなくて良かったかもですね〜、でした。ち〜〜〜〜ん。

わたしの作るタリアテッレはこの作り方のソースとの馴染みが少し悪いんですが、フリフリがついてると、馴染んでいい感じに。表面が少し粗になるのもきいているようで、無駄ではありませんでした。と、今回使ったパセリ、ものが良かったみたいで、麺の風味が良くなって、味わいも深くなって、結果オーライ、で。あとはもう少し見た目をなんとかしないと、、、やっぱり木型彫らないとだめかな〜、って彫刻刀買うところから始めないといけないし、上下対称に麺の厚みが同じになるように彫るの難しいし、彫りやすい朴の木だとパスタに負けそうだし、負けないような木型に使える木となると桜、結構いいお値段するし、ってなんで知ってるんでしょうね(笑)。


今日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
明日が素敵になりますように。

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コリウスの深い赤が好きです。

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