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【データ分析】2023年を振り返る ーアドゥワ誠投手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日はアドゥワ誠投手です。


選手詳細

アドゥワ 誠(あどぅわ まこと) 投手 25歳 196cm84kg 右投右打 2016ドラフト5位

基本成績

二軍

一軍

寸評

昨年二軍にて右肘手術からの復帰を果たし、今年一軍のマウンドにも戻ってきた大型右腕。持ち味の動くストレートとスイーパーを武器に、4年ぶりの白星を挙げるなどチームの躍進に貢献した。来年は一軍を主戦場にしたいところだ。

分析

Pitch Type

二軍

 一軍

 一軍ではわずかにチェンジアップも投じていたものの、基本的にはストレート・2シーム・スライダー・フォークの4球種で構成されていました。一軍ではストレートが約6割、スライダーが約2割のオーソドックスな構成となっていますが、二軍ではともに約4割とスライダーの割合が非常に多くなっていたことが分かります。アドゥワのスライダーはスイーパーのような変化をするため、それがどれだけ上手く操れるか二軍で試していたのかもしれません。

Pitch Tempo

二軍

※ランナーなし時

一軍

※ランナーなし時

 二軍では昨年とほぼ変わらず、平均に近い数字となっています。Timer Equiv.は9.5となっており、ピッチクロックが導入されても問題はなさそうです。
 一軍では二軍よりやや遅くなっており、やはり二軍よりは慎重なピッチングとなっていることが分かります。こちらもピッチクロックが導入されても問題はありません。

二軍

※ランナーあり時

一軍

※ランナーあり時

 ランナーを背負うと当然テンポは遅くなりますが、Tempo+/-はマイナスとなっており、平均よりは早かったことが分かります。特に一軍では-4.8となっており、10イニング以上の投手ではリーグトップの早さとなっています。

Pitch Value

二軍

一軍

 二軍ではスライダーが大きなプラスとなっており、やはり最大の武器であることが分かります。フォークは一二軍ともに大きくマイナスとなっており、あまり有効に使えていなかったことが推測されます。マイナスとなっているのはフォークのみのため、来年はさらに投球割合を減らしてもよいかもしれません。

Plate Discipline

二軍

一軍

 二軍ではあらゆるスタッツが昨年より良化となっています。リーグ平均も多くのスタッツで上回っており、肘の状態も万全となって二軍ではレベルの高いピッチングができていたことが分かります。
 一軍ではコンタクト率や空振り率、Whiff%がリーグ平均以下となっており、空振りがあまり奪えていなかったことが分かります。ゾーン率やファーストストライク率・CStr%・CSW%は平均以上となっており、ゾーンに投じてストライクを取ることはできていたようです。

Batted Ball

二軍

一軍

 動くストレートを武器としていることもあり、ゴロの割合が多いグラウンドボールピッチャーとなっています。ただ、いずれもライナー率が2桁台となっており、捉えられた打球も多くなっていたことが推測されます。

二軍

一軍

 二軍ではHard%が28.6%と意外にも平均より低くなっていましたが、一軍では39.2%となっており、一軍ではかなり捉えられた打球が多くなっていたことが分かります。それに対してSoft%は15.7%とかなり低くなっているため、来年は2つの数字を改善していきたいところです。

Advanced

二軍

一軍

 二軍ではDER以外全てのスタッツが昨年より良化一軍でもほとんどのスタッツでリーグ平均以上となっており、非常に良い結果を残せていたことが分かります。特にBB%が非常に低く、Plate Disciplineで確認したゾーン率の高さからも推測できたように、四球はほとんど与えていなかったようです。そのためWHIPは1.02と0点台に迫る数字となっており、ランナーを出すこともあまりなかったことが分かります。
 LOB%やDERといった運に左右されやすいスタッツも、平均に近い数字となっているため上振れているわけでもなく、来年も今年と同レベルの活躍が期待できそうです。

Win Probability/Value

※空白は測定不能

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 基本的にはビハインドなどでの登板となっていたため、WPAはそこまで大きな数字にはなっていません。来年は勝ちパターン入りを果たし、重要な場面での登板を増やしてWPAを高くしていきたいところです。

まとめ

 登板数はそこまで多くなかったものの、一二軍ともに良い数字が多く並びました。ストライク奪取能力が高いために四球をほとんど出さず、ランナーを背負っても投球テンポが早いため、勝ちパターン入りを果たせば、相手打線の反撃意欲を削ぐような投球が期待できそうです。矢崎・島内・栗林の勝ちパターンは盤石ではありますが、中継ぎ陣は登板数を分散させられればさせられるほど良いので、4人目の勝ちパターン投手としての活躍が期待されます。

画像引用

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