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【データ分析】2023年を振り返る ー小園海斗内野手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は小園海斗内野手です。


選手詳細

小園 海斗(こぞの かいと) 内野手 23歳 178cm85kg 右投左打 2018ドラフト1位

基本成績

一軍

二軍

寸評

カープの未来を担う若き天才遊撃手。今季も開幕スタメンを勝ち取るも大不振もあって4月下旬に二軍降格となり、その後7月上旬まで二軍暮らしが続いた。再昇格後は結果を出し続け、終わってみればWARはキャリアハイの2.6をマークした。来季は143試合出場を果たし、誰もが認める正遊撃手にならなければならない選手だ。

分析

Pitch Value

一軍

二軍

 一軍ではカットボールとシンカー以外、二軍ではストレート・2シーム・チェンジアップ・フォークがプラスとなりました。一二軍ともに2シームが最も大きいプラスとなっており、かなり得意としていたことが推測されます。

Plate Discipline

一軍

二軍

 一軍では、コンタクト率とWhiff%は平均より優れているものの、スイング率が55%とかなり高いために空振り率は平均より高くなっています。ただ、Put Away%は平均以下だった昨季よりもさらに低下させており、追い込まれても簡単に三振はしていなかったことが推測されます。
 二軍では、空振り率が5.4%と非常に低くなっており、二軍レベルの投手相手にはほとんど空振りをしていなかったことが分かります。Put Away%6.8は150打席以上の選手では両リーグトップとなっており、二軍でも簡単に三振はしていなかったようです。

Batted Ball

一軍

二軍

 一軍ではグラウンドボールヒッター、二軍ではフライボールヒッターとなっています。脚力も魅力ではありますが、長打力も平均以上のものを有している選手のため、フライ率をもう少し高めてもいいかもしれません。
 打球方向は、一二軍ともにセンターが最も多くなっています。センター返しの意識が強いシーズンだったことが推測されます。
 打球の強さは、一二軍ともにHard%が平均以下となっており、強い打球が少なかったことが分かります。これまでのキャリアでHard%が平均を上回ったことは一度もなく、ここは改善していかなければならないスタッツとなっています。

Advanced

一軍

二軍

 一軍では、ほとんどのスタッツが良化しました。K%は平均19.6に対して12.4とかなり低くなっており、三振の数が少なかったことが分かります。ただ、BB%も平均7.2に対して3.3と低くなっているため、コンタクト能力がかなり優れているわけではなく、早打ちのために深いカウントになるケースが少ないことが推測されます。
打率~ISOは全て平均以上となっており、wRC+は118をマークしました。これはセリーグのショートでは坂本に次ぐ数字となっていますが、坂本はサードにコンバートされたため、現在のセリーグで最も得点創出能力が優れているのは小園であると言えます。
SPDとUBRも平均以上とプラスとなっており、走塁面でも優れた選手となっています。
 二軍では、K%が6.5で両リーグ最少の数字となっており、ほとんど三振していなかったことが分かります。

Fielding Standard

一軍

二軍

 ファースト以外の内野3ポジションに就きました。一軍のショートの守備率(FP%)は.980とほぼ平均通りの数字となっていますが、セカンドとサードは.946/.947とかなり低くなっており、慣れないポジションに苦戦していたことが推測されます。

Fielding Advanced

一軍

二軍

 一軍のショートのRngR(守備範囲)が-8.8→4.7と大幅に改善されており、UZRも-6.9→4.4と一気に改善されました。広い守備範囲で守備得点を積み重ねていたことが分かります。ErrR(エラー抑止による貢献)はマイナスに転じてしまっていたため、来季は広い守備範囲を維持しつつ、確実性を増していくことが課題となりそうです。

Win Probability

 こちらの項目は一軍の数字のみを掲載します。
 全てのスタッツが良化し、プラスに転じました。全てチームでは2位の数字となっており、本格的にチームに貢献し始めたのが7月からであるにも関わらず、非常に優れた数字を残していたことが分かります。

Value

 こちらの項目も一軍の数字のみを掲載します。
 こちらも全てのスタッツが良化してプラスに転じました。走攻守全てで優れた数字を残し、OffenseとDefenseはどちらもチーム2位、WARは3位となりました。来季はフル出場を果たし、チームトップのWARをマークしてもらいたいところです。

まとめ

 開幕直後は苦しんだものの、優れたコンタクト能力と超積極的なバッティングスタイルに加えて勝負強さも発揮して優れた打撃成績を残すと、走守でも結果を残してWARはキャリアハイとなりました。まだ四球の少なさや守備の確実性の低さなどの課題はあるものの、来季はフル出場を達成すれば、リーグトップのショートになる可能性が極めて高くなっています。恐らくライバルは圧倒的なディフェンス力で数字を伸ばすジャイアンツの門脇となりますが、自慢のオフェンス力で差をつけてリーグを代表するショートストップになってもらいたいところです。

画像引用

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