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【データ分析】2023年を振り返る ー會澤翼捕手ー

どうも、キュプリーヌス(@cyprinus_wrc)です。

昨年はブログでデータ分析記事を上げていたのですが、今年はnoteの方で上げていきたいと思います。

今日は會澤翼捕手です。


選手詳細

會澤 翼(あいざわ つばさ) 捕手 35歳 175cm90kg 右投右打 2006ドラフト3位

基本成績

寸評

豊富な経験を活かしたリードで投手を引っ張り、ベテランとしてチームもまとめるカープの兄貴分。抜群の存在感が変わることはないが、今季は多くのスタッツで数字を落としてしまった。来季で36歳と衰えが誤魔化せない年齢になってはくるが、再びカープを優勝に導く活躍が期待される。

分析

Pitch Value

 シンカーのみプラスとなりました。昨季はカーブとチェンジアップがプラスとなるなど緩い球種を得意にしていたようですが、今季はそれらもマイナスに転じてしまい、厳しい数字が並んでいます。

Plate Discipline

 コンタクト率・空振り率・Whiff%は昨季より悪化し、平均よりも悪い数字となってしまいました。特にボールゾーンコンタクト率が15%以上悪化しており、ボール球についていけずに空振りとなるケースが多くなっていたようです。

Batted Ball

 昨季はグラウンドボールヒッターでしたが、今季はゴロ率とフライ率が同じ割合となっていました。ただ、ライナー率が低下しているため、ゴロの割合自体は昨季とほぼ変化はありません。
 打球方向は、昨季に続いてセンターが最も多くなっていました。流し方向が減ってセンターが46.2%まで上昇しており、センター返しの意識がさらに強くなっていたようです。
 打球の強さは、Soft%・Hard%ともに悪化して昨季に続いて平均より悪くなっていました。Hard%は2019年以降毎年低下し続けており、衰えは隠せない状態になっていると言えそうです。

Advanced

 ほぼ全てのスタッツが悪化となりました。BB/Kは平均をわずかに上回っており、選球眼にはそこまで問題はありませんが、打率~ISOが非常に悪く、wRC+は44まで落ち込んでしまっています。BABIPが.211と運の悪さもあるにしろ、打撃のスタッツは看過できないほど悪い数字となっていると言えます。SPDとUBRも平均以下とマイナスとなっており、走塁面でも結果は残せていません。

Fielding Standard

 もちろんキャッチャーのみの出場ですが、イニング数(Inn)は昨季の半分以下と大幅に減少しました。ただ、被盗塁数(SB)は4分の1まで減少しており、盗塁をされないようバッテリーで何かしらの対策を講じていたことが読み取れます。

Fielding Advanced

 昨季よりは良化しましたが、UZRはマイナスとなっています。rSB(盗塁阻止による貢献)がマイナスとなっており、被盗塁企図は減らすことができていたものの、スタートを切られるとあまり阻止することができていなかったことが推測されます。

Win Probability

 こちらも昨季よりは良化したものの、全てのスタッツがマイナスとなりました。やはり、打撃でチームの勝利に貢献することはあまりできていなかったようです。

Value

 走攻守全てがマイナスとなりました。キャッチャーというポジションへの補正があるため、Defenseはプラスとなっていますが、Offenseのマイナスがそれを上回り、WARは昨季と同じ-0.3となりました。数字上では、他の選手に代えた方がよいレベルになってしまっています。

まとめ

 全盛期には最大の強みだった攻撃力が影を潜め、2年連続でWARはマイナスとなりました。数字上は他の選手に代えた方がよいレベルになっていますが、ベテラン捕手の力は数字では計れないものがあると思われるため、来季も故障がなければ一軍フル帯同は確実でしょう。ただ、磯村や石原らの出場機会を増やし、會澤は第3捕手に回る形が理想となってきそうです。

画像引用

データ参照


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