演技者としてのEXILE一族【2】男版宝塚への足がかりはここから始まる?EXILE一族ドラマ主要出演作を一挙レビュー!

――ドラマ評論家・成馬氏が、EXILEグループ出演作を5点満点で採点!

成馬零一(なりま・れいいち)
1976年生まれ。ドラマ評論家。著書に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生 テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

■『半沢』と物語の構造は似てるかも
『シュガーレス』
放映/日本テレビ(12年10~12月)
出演/白濱亜嵐、鈴木伸之ほか
劇団からGENERATIONS、EXILE本体メンバーまで多数出演の、ヤンキーマンガ原作ドラマ。『クローズ』よろしく、学校の“テッペン”を目指す不良たちの抗争を描く王道作品。

[成馬評]……3.5点
同じ学園ケンカモノの『ろくでなしBLUES』に比べると、ケンカシーンがしっかりと描かれていて、様式美的なカッコ良さがある。脚本は、元・グレートチキンパワーズでEXILEと同じ事務所の渡辺啓と『半沢直樹』の八津弘幸だが、確かに『半沢直樹』と物語の構造は似ているかも。一年生の椎葉岳(白濱亜嵐)と三年生の荒巻至(SHOKICHI)の対決という世代交代の文脈を持ち込んでいるが、ファン以外には文脈が共有できていないのが惜しいところ。

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