デジタルトランスフォーメーションが地方を救う?――センサー化された“ロボ牛”爆誕!知られざる地方(激)テック企業

――インターネットがインフラとなり、デジタルトランスフォーメーションが叫ばれ、少しずつIOTが生活圏の各所に導入されている。日本経済全体に徐々に暗い雰囲気が漂い始める中で、こうした状況にいち早く目をつけて、静かに業績を上げている地方系企業をピックアップしてみた。

オンライン決済サービスで注目を集めるNIPPON Platform株式会社。導入が進むと、小売店舗でレジ締めや深夜に貸し金庫に売り上げを付ける作業などで、コストカットできるようになる?

 地方の有力企業といえば、みなさんはどのような企業を思い浮かべるだろうか?

 代表的なものとして、北海道に本社を構えるインテリア小売業大手「ニトリ」、ドラックストアチェーン「ツルハ」(同じく北海道)、ユニクロでおなじみの「ファーストリテイリング」(山口県)、ベーカリーレストランチェーン「サンマルク」、通信教育・出版事業を展開する「ベネッセ」(ともに岡山県)などを挙げる方も多いだろう。そのほかにも、工業地帯のある福岡、広島、山口などには、有力企業が本社を構えているケースが多い。

「次世代ディスプレイなどの製品の要となる有機EL関連では、熊本県の『平田機工』、鹿児島県の『マルマエ』など九州勢に投資家の人気が集まっています。平田機工は、15年頃に株価が800円から1万5000円弱まで急騰しました。マルマエも200円から2000円ほどまで大相場をやっています」

 そう話すのは、投資家のY氏だ。Y氏は、「投資を促すものではなく、個人的な意見としてとらえてほしい」と前置きした上で話を続ける。

「昨今では、EV関連株も人気が高いですね。リチウム電池の技術を持っている『戸田工業』(広島県)、またリチウム電池に欠かせない絶縁用セパレーターの紙やアルミ電解コンデンサーで世界6割のシェアを持っている『ニッポン高度紙工業』(高知県)などが該当します。個人的には、ドローンやロボット、EVなど時流に乗ったことをやっている『FIG』(大分県)も気になります」

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