絶妙なバランスがイズムを加速 ようやく時代が追いついた!?森高千里の“時を超越した”歌詞分析――森高千里再評価の謎を追う【2】

――「私がオバさんになっても」「渡良瀬橋」「二人は恋人」「雨」など、多くのヒット曲を持つ森高千里。その多くで評価されてきたのは、彼女の世界観が色濃く反映された“歌詞”。アイドルとしてデビューした森高が、男性のみならず同性のハートをわしづかみにした要因は、どんなところだったのか?

 田拓郎が「先代のミュージシャンたちが築き上げてきた詞の世界観を、一瞬で崩壊させた」という言葉を吐いたほど、森高千里が書き上げる歌詞の独自性は、音楽業界のみならず、リスナーにまで広く認知されている。本稿では森高楽曲をカテゴリ分けし、彼女と同じく自己プロデュースに長けたシンガー・ソングライターという立ち位置、また「私がオバさんになっても」をカバーした経験も持つアーティスト、MEGに歌詞を分析してもらった。

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