筋肉ビジネス界の頂点は年収1億円!トレーナーたちが語る業界事情

――「ライザップ」ブーム以降、“パーソナルトレーニング”を打ち出すジムが増えている。昨年からは定額制の“24時間使い放題”ジムや、鍛え上げた肉体を“ウリ”にした“マッチョアイドル”まで登場し、業界は明らかに新たな局面を迎えている。ここでは、マッチョアイドルグループ「マッチョ29」に所属し、ジムでパーソナルトレーナーとしても活躍する3名にお集まりいただき、筋肉ビジネス事情、さらには鍛えることで性欲が増す(!)という朗報まで、ざっくばらんに語ってもらった。

(写真/渡部幸和)

今回座談会に登場してくれるのはこの人たち!

マッチョ29
筋肉エンターテインメントグループ。「劇団マッチョ」「マッチョバスツアー」「マッチョカフェ」「マッチョかき氷」「マチョ肉屋」など、筋肉を前面に押し出したイベントで注目を集める。女性はもちろん、トレーニングをしている男性のファンも多いとのこと。5月3日~5日はnakano fにて「マッチョカフェ」、5月7日は下北沢シェルターにて「劇団マッチョ~24セット目~」が開催予定。

 満を持しての「筋肉&美容」特集ということで、マッチョ界の“アイドル”であるみなさんにお集まりいただきました。

植田知成(以下、植田) 今まで、一般誌で特集を組まれるのは「美容」だけだったのに、「筋肉」も「サイゾー」にまで注目されるようになりましたか!

――植田さんは、元ライザップのトレーナーで、今は六本木にジムを構えるオーナーでもあるそうですね。

植田 ええ。そもそも筋トレ自体、完全にビジネスで始めたんですよ。ライザップの前は、リクルートで広告営業をしてましたからね。

――意外な経歴!

植田 商品が好きじゃないから、全然売れなかったんですけどね(笑)。それで転職を考えた時、ボクシングをやっていたので、そのトレーナーになりたいと思ったんですけど、金にならない。結婚して子どももいるのでほかの方法がいいなと模索していたところ、パーソナルトレーナーなら頑張れば年収1000万円くらい稼げると知り、「じゃあやるか!」と。

――それにしても、ビジネスのためなら、鍛えすぎな気が……。

 菅原さんと相澤さんは、どんなきっかけでトレーニングを始めたんですか?

菅原辰馬(以下、菅原) 高校生の時に、学校にトレーニングルームがあったんですけど、そこに、バーベルがあったからですかね……。

――アルピニストみたいですね。

菅原 そこから大学でもずっと鍛え続けて、学生ボディビル大会に出たり、今ではフィジークの大会に出たりもしてます。フィジークは、ボディビルほど極端ではないけど、「カッコいい体」を目指して筋トレする競技です。

相澤飛鳥(以下、相澤) 僕はもともと筋肉を増やすことに向いてたみたいで、高校時代に、筋トレ始めて3ヵ月でデッドリフト220キロ上げちゃって。それから楽しくて、鍛えまくった感じですね。

――お2人も、自慢の筋肉をお仕事に?

菅原 大学のジムでトレーナーをしながら、植田さんのジムで働いたり、メールなどを使ってオンライン上で指導するパーソナルトレーナーをやったりしてます。

相澤 僕は、某有名ジムでトレーナーをしてますよ。パーソナルトレーナーとは違うんですけど、お客様の要望に合わせて、プライベートトレーニングはしてますね。パーソナルトレーナーは、資格がないとできないんで。

――え? 資格が必要なんですか?

植田 民間資格なんですけど、NSCAやJATI、NESTAといったところが主流です。「マッチョ29」のメンバーは、その保持者が多くて、ありがたい(笑)。

相澤 僕はまだ取れてないんですけど、植田さんのジムでもトレーニングしている方(上級者)向けのセミナーはやらせてもらってて。いずれ取らないとな、と思ってます。

――なるほど、植田さんが筋肉ビジネスのハブになってるんですね。そもそも、みなさんはどのように「マッチョ29」に参加したんですか?

相澤 僕は学生ボディビル連盟を通じて、イベント会社から「『マッチョバスツアー』【編註:マッチョと行く日帰りバスツアー。お姫様抱っこで乗車するところから始まる】というイベントをやるから、来てみないか」と誘われました。当時はオーディションもなくて「来ることができるマッチョはみんな集まれ!」という感じで(笑)。

菅原 僕もその流れで参加した感じです。

植田 僕は、「ニコニコ超会議」で“マッチョスタッフ”をしていた時に、マネージャーにナンパされまして。「マッチョカフェをやるんだけど、マッチョが足りないから来てくれ」と。

――マッチョが足りない!? そこまで需要が拡大したのって、やはりライザップの功績が大きいのでしょうか?

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