コルドバ2

【旅の製図法/3】遠くへ旅に出ても、アイディアとかは特に浮かばない

2016.2.26

日本を出発するとき、私はいつもどこかで期待している。この旅によって、今度こそ私は面白い人間になって、みんながびっくりするような面白いことが書けるようになるんじゃないかと。だけど現実はもちろんそんな甘いもんでもなく、ボロボロになって帰って来た後も私は結局、いつもと変わり映えしないことを変わり映えしないまま書いている。だから、私はまた旅に出る。今度こそ、今度こそ、何度目かの「今度こそ」。そろそろ学習したって良さそうなものだけど、私はアホなのかさっぱり懲りることがなく、いつも何かに期待して、かばんに荷物を詰め込んで旅に出る。この旅が終わっても、きっと1年もしたら、またどこかへ出かけるんだろう。今度こそ、面白いことが思い浮かぶかもしれないって期待しながら。

自分が高校生になった夢を2日連続で見る。これから受験勉強を頑張らないといけないらしい。出発前は、自分が死ぬ夢と出産する夢と子持ち設定の夢を見まくっていた。高校生の夢はとにかく、出発前の夢はすべて吉夢らしい。

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