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【日記/42】ヒッピー文化、わかりました

先日、「ヒッピーって何?」という無知丸出しの日記を書いたのだけど、いやあ書いてみるもんですね。書くことによって目的と意志が明確になる的なアレですよ、夢を叶える手帳術的なやつですよ。ヒッピー文化、ちょっと周辺を集中的に見てみたら3日くらいでだいたい理解できました(っていうと、詳しいその筋の人から怒られそう)。これで私も、「うーんと、あれもヒッピーの思想から来ているんだよね」って訳知り顔でいえるぞ。やったー!

今回は、先日の私と同じように「ヒッピーって何?」と疑問を抱いている迷える子羊ちゃんたちのために、ヒッピー文化というものを体感として理解するために私がどのようなルートをたどったかということを書き残しておこうと思う(※1)。ルートというか本を1冊読んだだけなのだけど、「ああ、こういうかんじね!!!」と1冊読めば理解できるお手軽な本を見つけたのだ。これに加えて、もう少し周辺的な、歴史的な、真面目な内容をカバーするものとして、NHKの『新・映像の世紀』第5集「若者たちの反乱・若者の反乱が世界に連鎖した」を見ればほぼほぼ完璧なのではないかと思う。こちらは人に教えてもらった。

それで本なのだけど、横尾忠則の『インドへ』という本。実は2年前くらいに買ってずっとずっと積読になっていたのだけど、ふとした瞬間に本棚で目が合い、「お?」となって読んだら氷解しましたねヒッピー文化が。この本をビートルズを聴きながら読むと「はは〜ん」となれるのでおすすめである。

この本は、平たくいうと、画家・横尾忠則のインド旅行記だ。たまに、冷笑気味に「バックパッカーとか、自分探し系の人って何でインド行くの?(笑)」などといっている人も見かけるが、その疑問もこれを読めば氷解するであろう。

しかし旅行記は旅行記でも、横尾忠則の旅行記なので、かなり妙な旅行記だ。

まず横尾忠則は、ニューヨークに4ヶ月滞在し、そこでマリファナ、ハシシ、LSD、メスカリンなどの薬物を使用しつつアシッド・トリップなるものを体験する。このアシッド・トリップなるものは、私は体験したことがないので詳細は不明だ。しかし当時のアメリカの若者にいわせると、これらの薬物を使用したアシッド・トリップは「インスタント・ヨーガ」とか「インスタント・禅」ともいえる体験らしく、ようは修行や鍛錬を積むことなくお手軽に、かつ強烈に瞑想とかヨガとかの世界っぽいことが味わえるのだろう。

そして帰国後、横尾忠則は三島由紀夫にニューヨークでの体験を語る。すると三島由紀夫は、彼に「インドに行ってみるといい」という助言をするのだ。三島由紀夫が自決した後、横尾忠則は意を決してインドへと赴く。そこで目にした混沌や貧困、または本物の瞑想体験などから、彼は徐々に内側の、〈自由〉の世界へと入っていくのだ。

これでやっと、私のなかでビートルズとインドとバックパッカーと東洋思想とヨガとマリファナとLSDと、そして自然と愛と平和と自由とセックスとを結びつけることができた。なるほどそういうことだったのか。理解はいつも突然やってくる。

それから、私が長年持ち続けていたヒッピー文化への違和感も、こちらの本で解明することができた。横尾忠則は、インドでヒッピーど真ん中の体験をしつつも、最終的には「自分はヒッピーにはなれない」という結論を下している。なんというか、彼は、このままずっと仲間同士で連れ合ってインドの安宿で安い飯を食いながらダラダラとハシシをやって「自由だ……」ってやるのは全然自由なんかじゃない、みたいなことをいって、インドから去っていくのだ。

そうそう、やっぱそうだよね。そんなの全然自由なんかじゃない。自由っていうのは、もっと、自分1人で掴むものだ。

誤解をおそれずにいうと、私の思想は、ヒッピー文化とけっこう近いところにある。だけど、ヒッピー文化と完全に重なることはない。もし私がヒッピーの若者と同時代を生きていたとしても、その文化に浸りつつも同化することは決してなかっただろう。私は、もっとこう、1人でやりたいのだ。なんでもかんでも。

(※1)そんな子羊ちゃんがいるのかどうかは知らない

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チェコ好き(和田真里奈)

旅と文学について書くブロガー・コラムニスト。 AM連載:https://am-our.com/author/103/article 書籍:『寂しくもないし、孤独でもないけれど、じゃあこの心のモヤモヤは何だと言うのか』

日記

2015年11月から2017年7月までの日記です。100記事いっぱいになったので以後更新されません。
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