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【日記/8】私がディズニーランドに入れてもらえなかったときの話

ネット上では、男女の「奢り奢られ論争」が定期的に話題になる。今回はその話をしてみようと思うが、一般的な着地点には落ち着かないので、そこは期待せずに流し読みしていただきたいと思う。ちなみに、なぜこの話をブログじゃなくてnoteに書くかというと、ブログにこういうことを書くとだいたいだれかに怒られるからである(noteに書いても怒られるかもしれないけど)。

本題に入るが、私はこの手の論争を目にするたびに、いつもモヤモヤしていた。しかしこれまで、なぜ自分がモヤモヤしてしまうのか、原因がよくわからなかったのである。が、最近とうとうこのモヤモヤの正体が判明したので、嬉しくなった。断っておくが、この日記は「論争に蹴りをつけちゃる!」という類の文章ではなく、「(私の)モヤモヤの正体がわかって嬉しい」という類の文章なので、繰り返すが期待せずに流し読みしていただきたいと思う。

結論からいうと、私のモヤモヤの正体とは、私が「この先関係が発展するかもしれない、白でも黒でもないグレーの異性」と2人で食事に行ったことがない、という部分にあった。つまり、経験がゼロなのでそもそもこの論争に参加する資格がなかったのである。

私は議論好きなので、みんながわーわー論争しているのを見ると「楽しそうだなあ」と思ってしまう。だから仲間に入りたいのだけど、語る材料がないので入れない。それがモヤモヤの正体だった。ディズニーランドに入場する行列に並んでいたのに、なぜか私の買ったチケットは種類がちがうといわれ、入れてもらえなかったのである。ただこれまでは、チケットの種類がちがうといわれても、何がどうちがうのかわからず、行列のまわりでウロウロしていた。しかし最近やっと、「ここの部分がちがうからダメ」だとはっきりわかったので、諦めがついた。私にはどうやら正規のチケットを手に入れることはかなわなそうなので、ディズニーランドは潔く諦めてUFJにでも行こうと思う。みんなはミッキーと仲良くやってほしい。私はスパイダーマンかなんかと遊ぶので。

で、男女の問題に限らず、私はこういうことってけっこう多い。みんなが常識的に経験していることを、私だけ経験していないということがわりとある。だからしょっちゅうディズニーランドに入れなくて、ちょっとさみしい。

私は、異性に関してはいつも一目惚れか二目惚れである。それ以外は経験がない。顔を見て10分くらい話したら付き合いたいか付き合いたくないかわかる。だから、食事に行ってから判断するとか、セックスしてから判断するとか、そういう感覚ちょっとよくわからないなあと思った。お試し期間が長すぎじゃないか。「結婚式の日に初めて夫の顔を見た」みたいな江戸時代だか明治時代だかの話をたまに文学や歴史の本で目にするが、私はたぶんアレがイケるタイプである。大島美幸と鈴木おさむが交際期間を経ないまま結婚した話は有名だが、私も食事にも行かずセックスもしないまま全然付き合ったり結婚したりできる。

そんなかんじなので、いわゆる「グレーゾーン」の話は全部私には無理だということも同時に判明した。オセロのごとく、白をひっくり返していきなり黒にする方法しか私は知らない。白を薄いグレーにして、徐々にその濃さを強めていき、そして黒に……みたいな手順を踏もうとすると、たぶんめんどくさくて発狂してしまう。

みなさんは、自分の常識(チケット)がちょっとズレていて、ディズニーランドに入れなかった経験ないですか? 私は、具体的には思い出せないけど、他にもこういうことがたくさんある。だからいつもちょっとさみしい。ミッキーと仲良くなれず、スパイダーマンとばかり遊ぶ人生だった。

شكرا لك!