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「プロセス」との上手な付き合いかたを考える


こんにちは。UIデザイナーのカミソルです。2回目の記事を書きました。

突然ですが、ユーザーストーリーマッピングをご存知ですか?
わたしが最近デザイン前の設計のために用いるお気に入りのプロセスです。
製品を使用する人の行動を短い動詞にして1つのカードに記入し、左から右へ時系列で並べ、さらに細かなタスクやバリエーションを縦に並べてマッピングしていく、というものです。
これがとても便利で、自分の頭の中も整理できますし、チームで作ってそのまま誰かに共有する資料としても使うことができます。

語りだすと止まらないので、ユーザーストーリーマッピングについてはまた別でまとめるとして…
この記事には、このようなUI/UXデザインに使われるプロセスをどうとらえ、どう活用していくかについて書いていきます。


さまざまなプロセス

ブレインストーミング、カスタマージャーニーマップ、ストーリーボード、リーンキャンバスなど…デザインや企画に関わるひとなら、何かしらこの類のプロセスに触れる機会があるはずです。わたしもまだまだ学んでいる途中です。

プロセスを学びたい。この会社のプロセスを教えてほしい。という人に出会うことも多くあります。そしてたまに、プロセスを使いさえすれば成功すると思い込んでいるひとを見かけることがあります。そういう人を見ると思い出す言葉があります。


「テンプレートゾンビ」

トムデマルコの本で書かれ、O'Reillyのユーザーストーリーマッピングでも紹介されている言葉です。

テンプレートゾンビとは、テンプレート(プロセス)に収まりきらないアイデアを無理やりテンプレートに押し込もうとして必死になり、テンプレートの本来の機能が失われてしまった状態

思うに、こういう状態に陥ってしまうのは
成功するための手段を他に見つけだすことができないからだと考えています。

テンプレートゾンビにならないようにするには、さまざまなプロセスを学んだ上でどれを・いつ・どのように・何のために使うかを自分自身の考えで判断することが必要です。


ふまえて、デザインプロセスとの上手な付き合い方考察

 1. 時間短縮のために使う

過去に何かについて悩んでいた人が時間をかけ検証し編み出した解決法なのだから、いろんなプロセスを知っていれば問題解決の糸口を素早く見つけられる。という考えです。
その解決法を編み出した人と自分が全く同じ状況、同じ悩みを抱えている場合ってほとんど無いので(これを忘れるとゾンビになる)、あくまで糸口です。だから状況によってアレンジをする。

 2. 共通理解を作るために使う

立場も役職も違うチームで何か作るときに大切なのは、お互いの理解が間違ったまま進んでいないかこまめに確認することです。この手のプロセスって、極論自然にできてしまう人だっています。わざわざ学んでみんなでワークショップしたり、大きな紙に書いてまとめたりするのは共通理解を作り、それを記録に残すためです。

 3. 状況に合わせて育てて使いやすくしていく

アイディアがプロセスに綺麗に収まることは稀です。導入するときはプロセスの一部を省略したり変えたり、一度アウトプットした後も更新する機会を設け自分たちに合ったやり方に育てていきます。(余談ですが、そういう意味でカスタマージャーニーマップは作るのにも変えるのにも恐ろしく時間がかかりそうなので、まだあまり試す機会がないです。運用改善フェーズとか、実データがある段階ではちゃんと素早く作れそう)いろんなプロセスを学んでいると、これとこれ似てる、組み合わせて変えてみよう、とかだんだんアレンジできるようになってきました。


この3つの中では2.が一番バリューがあると考えています。デザイナー以外の人を巻き込んでデザインを考えていくのってなかなか難しいですし、自分一人の考えだけでは幅が狭まってしまうことも多々ある。なので、以前拝見した@4mimimizuさんのデザインの方法論について思うことという記事には非常に共感しました。「デザインの魅力を世界をダイジェストで感じてもらうために、方法論の形をしている招待状」すごく素敵な考え方で、プロセスについて同じようなモヤモヤを抱えていた自分のお腹にストンと落ちた気がしました。

いろんなプロセスを学んで損をしたことはないし、むしろ学び始めたこの1年ほどでぐんと視野が広がったと確信を持っています。自分はどういう風に向き合っているとか、どれが良かったとか、これはこういうときに役立つとか、そういう話たくさん聞きたいので気軽にリプライください!

ありがとうございました。



最後まで読んでくれてありがとうございます!