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ラッセ・ハルストレム

1999年製作「サイダーハウス・ルール」。

この映画ほど僕の事前の期待値が高く、
さらにその期待を大きく超えてくれた作品は、
あまり思いつかない。

先にも書いたが、僕にとって、
「ギルバート・グレイプ」は特別だった。

スウェーデン人の映画監督、
ラッセ・ハルストレムに対して、
非常に好印象を持った。

「サイダーハウス・ルール」は、
トビー・マグワイアとシャーリーズ・セロンが、
ふたりともまだ無名で、
実に瑞々しい演技を披露していた。

「ギルバート・グレイプ」の、
ジョニー・デップ、ジュリエット・ルイス、
レオナルド・ディカプリオを彷彿させる。

原作者ジョン・アーヴィングが脚本を書いた。
この脚本が素晴らしいが、原作もすぐに読んだ。
見事にアカデミー脚色賞を受賞する。

作品賞、監督賞もノミネートするが、
いずれもサム・メンデス監督の
「アメリカン・ビューティー」が受賞した。

レイチェル・ポートマンの音楽も、
ノミネートしていたと思う。

2000年に「ショコラ」、
2001年に「シッピング・ニュース」と続く。

「ショコラ」は、なんと、
ジョニー・デップとジュリエット・ビノシュ。

「シッピング・ニュース」は、
「アメリカン・ビューティー」主演男優賞の、
ケヴィン・スペイシーだ。

「ショコラ」は原作がイギリスのベストセラー、
「シッピング・ニュース」は、
原作がピュリッツァー賞受賞作品だ。

そんないい話が、静かな映像美で語られる。

ラッセ・ハルストレム監督の手腕に、
毎回溜め息が溢れ、心が満たされていく。

期待に胸を膨らませて、
映画館に向かうことができた。

そして家に帰って原作を読み、
音楽が流れ、映像を思い浮かべるのだった。

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