第3回 食パンのフレンチトースト

時は夏休み前にさかのぼる。

ゼミの同期が「パンケーキ食べたいよ〜」とゆるふわ女子大生のようなことをつぶやいた。

すかさず筆者は「そんなもん小麦粉の塊じゃん」と鼻で笑った。

「そんなこと言わないでよ……」と彼はしょんぼりとしていた。

そこで会話は途切れた。

そして時は現在へ

今無性に甘い粉もんが食べたい……。そう、パンケーキやホットケーキのような小麦粉の塊が……

ハッ……!

な…なんてことだ…
この私が……
パンケーキを食いたいだと?

動揺を隠しきれなかった。

まあ、腹が空いてただ甘いものが食べたくなっただけなのだが。

パンケーキもホットケーキも最後に食べたときを思い出すことができないぐらい、久しくお目にかかっていない。つまり、ホットケーキミックスなんぞ家にあるはずもない。

さて、どうしようか。

冷凍庫の引き出しをガラガラと開けると、賞味期限の近い食パンが1斤以上詰め込まれていた。「なんでこんなに買ったんだ」と思いながらカチンカチンになった食パンを眺めていると、突然アイディアがひらめいた。

食パンも大枠でみれば、粉もんの類である。そうだ、フレンチトーストを作ろう。

第3回 食パンのフレンチトースト

冷凍された食パン1枚とマグカップに注いだ牛乳をレンジにかけた。「牛乳は温めると分子同士が離れてパンに染み込みやすくなる」と、どこかで読んだ。

温めている間に卵を1つ器に割り入れ、白身を切るようにとく。

底が平らな容器に茶こしでこした卵と牛乳を移し砂糖を入れてよく混ぜる。そこに半分に切ったパンをぽちゃんと漬ける。確かに染み込むのが早い。数分で卵液を吸いとってしまった。

余った牛乳と茶こしに張り付いた卵は飲んだ。どちらもあまり好きではない。生々しい味がする。

次に小さめのフライパンにバターを入れてから火をつける。火が強いとバターがすぐに焦げてしまうので弱火にしよう。

バターが溶けたらパンを焼き始める。いつもは弱火でちんたら焼いてうっすらしか焦げ目がつかなかったので、今回は中火で焼いてみることにした。溶けたバターがパンの周りで泡立ちながらジュージューといっている。
どんな感じになっているかなと、菜箸でパンを持ち上げ裏面をチェックする。結構焦げているかもしれない……。中火だと2、3分で焼き目がつくのか。慌ててフライ返しを使いながらひっくり返す。でも、火加減はこのままでやってみよう。強気の姿勢を忘れてはならない。

反対側も2分ぐらい焼いたら器に持って完成だ。

いざ、実食。

濃いめにつけた焦げ目によって生み出されたカリカリ感はフレンチトーストを1つレベルアップさせていた。

内側からは甘さ控えめの卵液がじゅわっと溢れてくる。

無論うまい。
カリじゅわ、最高。

ここに、蜂蜜をかけるとフルーティーで爽やかな甘さが加わる。フレンチトーストは午後の素敵なブランチを演出するのだ。

実際は、『千と千尋の神隠し』の冒頭で両親が謎のご馳走を貪り食うシーンのように、フレンチトーストを箸で切りながらムシャムシャと食べた。

パンケーキじゃないけど美味しかった。また作ろう。

☆今回のポイント☆
弱火ではいつまでたっても外側がカリカリにならないぞ。火加減は中火で手早く焼き目をつけるのが美味しく作るコツ。ちょっと黒いかもぐらいがカリッとしていい感じ。

#レシピ #料理 #ブログ

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