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お客さんを含めた全員がチーム。アートディレクターの役割とは?

アートディレクターってどんな仕事をしていると思いますか?
様々な職種との関わり方やその必要性など、アートディレクターという存在を紹介するAD Channelというコーナーをスタート。
また、今の時代との関わり方を伝えていきます。

第一弾はアートディレクターとして働く三浦千佳さんをお招きし、D2C dotのAD鈴木智子と大澤拓也でアートディレクターがどんな仕事をして、どんな役割があるのか。などお話しました。

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|変化し続け、幅広い知識を吸収する人

――三浦さんが考える時代に合ったアートディレクター像ってどんな人だと思いますか?

三浦さん:いい意味で変化し続けられる人だと思います。技術的な部分の変化もですが、デザイナーだから次はアートディレクターになる。というのではなく、ちょっとディレクションもやってみるとか、コーディングや撮影をやってみるとか、そういう変化もあると思います。違う職域を経験することで気付けることがあると思うんです。私も趣味で撮影を始めて仕事でもカメラマンとして担当することが増えてきたのですが、その経験から撮影現場で気付けたことはたくさんありました。

鈴木:様々な職域を経験すると、いろんな角度から見ることができるようになりますよね。撮影でもカメラマンの経験があると照明を工夫できたり、写真を見たときに具体的に指示を出せたり。

三浦さん:アートディレクターって幅広い知識が必要だと思うんです。現場でこれがいいこれはだめと具体的に話せないといけないし、かつすぐに判断しないといけない。

大澤:アートディレクターって、そのクリエイティブがかっこいいかで判断していると思われがちですけど違いますよね。方向性に合っているのかとか、今回のクライアントがどう考えていのるかなどを考えて判断しています。その人の好みで判断するのは絶対にダメで、アートディレクターがこっちの方だよと指し示す必要があると思うんです。

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鈴木:他にもつくったものが世の中に出たときの反応や見た人がどういう気持ちになるかも想定してアウトプットする感覚をアートディレクターって持っていますよね。嫌な気持ちになる表現を分かっているので、そういった表現にならないよう相手に配慮したクリエイティブになるよう判断していると思います。

三浦さん:いろんな俯瞰から見ていないといけないですよね。実際使うのはあなた1人なんですか?って。きちんと判断しますし、責任もアートディレクターは背負っていますよね。

|メンバーに配慮しお互いに助け合える空気作りを

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――チームで働いていてよかったことやチームで働くことの意味ってどんなところだと思いますか?

三浦さん:助け合えるところが1番だと思います!そのためにお互いに助け合いやすくするための空気づくりを意識していて、デザイナーやディレクターなどプロジェクトチーム全員に気を配っています。長く話し込んでいるメンバーがいたらお菓子を持っていきながら「どうしたの?」って話を聞きに行ったり、「聞いてください!」って声をかけられたらすぐに話を聞いたり。

鈴木:メンバーをフォローするところもアートディレクターの仕事の1つとして取り組んでますか?

三浦さん:“アートディレクターの仕事だから”と思ってやっているわけではなく、プロジェクトを成功させるために、みんなが気持ちよく進められてクオリティ高いものを出すためにはどうしたらいいのか?ということを考え、無意識に取り組んでいました。

――とても素敵ですね!クライアントやプロジェクトチームなど、複数の人とデザインイメージを共有していかないといけないと思うんですけど、その時に心がけていることはありますか?

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三浦さん:言葉だけでなくイメージボード/ムードボードを用意したり、雑誌だとどの雑誌になるのかイメージをすり合わせたりしていますね!言葉だけじゃそれぞれイメージするものが違う場合があるので。

グラフィックレコーディングの知識を使って、お客さんやチームと話したことをその場でライブ感覚で絵を描き起こして、認識を合わせることもあります。

鈴木:私も「今回のイメージの音楽をこれです!」って流したことがあります!(笑)

三浦さん:実はエモーショナルな文章を考えたプレゼンの時に、女優になりきって読み上げたことがあります。(笑)

大澤:プレゼンの時にですか?(笑)

三浦さん:はい、緊張して声が震えていましたけど読みきりました(笑)
あとは方向性を決める際に、マトリクスを作ってお話することもあります。現在のサイトや競合のサイトはマトリクスだとこの位置にあるとお見せして、だから今回はこのイメージボードになります。という流れで方向性を決めていくこともあります。

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|その“会社らしさ”が伝わるサイト作りを

――三浦さんが今まで担当されたものの中で、特に印象に残ったことや注力したポイントを教えてください。

三浦さん:三菱鉛筆さんの採用サイトを担当した時ですね。アートディレクションとベースのデザイン、撮影ディレクションを担当しました。コーポレートサイトや採用サイトでは、その“会社らしさ”がでるように気を付けていますね。その会社の社員を何名か見ていると、この会社で働く人の系統がわかってくるんです。それをうまく写真でもデザインでも表現できるといいなって思っています。

鈴木:採用目的でサイトを見に来た人って、その会社で働く“人”を見るって言いますよね。人となりが会社の企業理念に合うのかを見ているんじゃないかなって思うんです。

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三浦さん:例えば、先ほどの三菱鉛筆さんのサイトを「かっこよくしてほしい」って言われてもパキっとかっこよすぎるデザインにしてもだめで。実際に働いている方は柔らかい雰囲気の方が多く社員同士も仲が良い会社なので、かっこよくしすぎても会社の雰囲気からずれてしまうんです。そういうところは意識していますね。

大澤:自分も若いころそういうのに悩んだなぁ。ただかっこよくすればいいってわけじゃないんですよね。

鈴木:そうですよね。私、三浦さんは“人”が好きな人だなって思っていて。人にすごく興味があって、そこからいろんなものを吸収している。その人の良さをどう出していくかは、人をちゃんと見ていないと分からないと思うんです。それが撮影やつくったものにも表現されているなと感じました。

|ADの存在価値とは

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大澤:話が逸れますが、そもそもなんでアートディレクターって必要だと思いますか?制作物を作ればいい。という世界だと、クライアントと営業とデザイナーで成立してしまうと思うんです。

三浦さん:私も全部の制作に必要とは思っていないんですね。でも、ある程度大きなプロジェクトになるとアートディレクターは必要だと思っています。規模が大きくなるほどたくさんの人が関わるようになるので、その人たち全員に作るものの方向性を指し示す人が必要で、それがアートディレクターの役割なのではないかと。

大澤:私もまったく同じ考えでした。デザイナーだけじゃなくカメラマンやコピーライターなど制作者がそれぞれの考えで作ってしまうといろんな方向にいってしまうので、皆同じ方向を向かせるためにアートディレクターは必要だと思っていますね。

|「またやりましょう!」と言われる関係値を目指して

――三浦さんがクライアントと向き合うときに大事にしていることを教えていただけますか?

三浦さん:そうですね、お客さんと信頼関係を築いていくことがとても大事だと思っています!お客さんから「三浦さんが打ち合わせに来るとすごく楽しい!」って言ってもらえるように頑張っていて。ちょうどこの間言ってくれたお客さんがいて本当にうれしかったですね。「他の会社さんとの打ち合わせだとピリッとした雰囲気になってしまうけど、三浦さんが来てくれると話しやすい!仕事だけど楽しい!」って。一生懸命意識してやっている部分だったので。プロジェクトが終わる頃に「またやりましょう!」と言ってもらえるように心掛けています。

鈴木:私の知り合いのアートディレクターも、話しているといろいろ案が浮かんでくる方や一緒に話していると楽しくて、また会いたくなる方が多いです。そういう人柄はアートディレクターの共通している部分なのかもしれませんね。

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――三浦さん、ありがとうございました!


三浦 千佳
株式会社TAMにてアートディレクター、デザインチームのリーダーをつとめ、2019年9月に独立。「想いを映す鏡になる」をモットーに、相手の想いや輝きを世に伝えるため日々奮闘中。
筋トレアートディレクターとして年内に腹筋に3本線をいれるのが目標。https://www.facebook.com/miura.chika

<Credit>
Interviewer:Tomoko Suzuki(D2C dot Art Director)
Interviewer:Takuya Osawa(D2C dot Art Director)
Interviewer:Tomoyo Nagaoka(D2C dot PR)
Photographer:Naho Sato(D2C dot Director)












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