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[4月29日オンライン中継]IGF2023京都に向けた有識者討論――自由でオープンなインターネットの維持・推進のために

4月29日に、IGF2023京都に向けたパネルディスカッション「Toward IGF2023 at Kyoto」が開催される。これは「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合」内で行われるもので、村井純氏をはじめ国内外の有識者がインターネットガバナンスを巡る課題やIGF2023会合への期待について話し合う。

G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合とIGF2023京都

2023年5月19~21日に、「G7広島サミット」が広島市で開催される。日本政府にとって非常に重要なイベントとなるが、その関係閣僚会合の一つが「デジタル・技術大臣会合」で、4月29~30日に群馬県高崎市で開催される。

この会合ではG7各国の政策関係者が一同に会し、インターネットを含めたデジタル技術や国境を越えたデータ流通に関して、国際的な取り決めや規制について議論が行われる。

また、10月には、国際会議インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)が京都で開催される。その参加の意義を啓発し、国内機運を醸成するために用意されたのが今回のパネルディスカッションだ。

Toward IGF2023 at Kyoto――IGF2023京都へ向けて

パネルディスカッションは4月29日の10時45分から12時まで、会場となるGメッセ群馬で行われるが、Zoomによるオンライン中継も予定されている。事前登録不要で誰でも傍聴できるので、ぜひ参加してほしい(参加のためのリンクは以下のページを参照)。

インターネットガバナンスについて興味のある方はもちろん、知らない方にとっても、その概要や意義について把握できる機会となるはずだ。

G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合「デジタル技術展」
セッション1 10:45-12:00
パネルディスカッション – Toward IGF2023 at Kyoto

主催:国連インターネット・ガバナンス・フォーラム(IGF)、総務省

プログラム(日英逐次通訳実施予定)
●IGFの概要
●インターネットガバナンスを巡る課題
●IGF2023京都会合の全体テーマ及びサブテーマ
●IGF2023京都会合への期待
●日本及びアジアにおける話題

登壇者
モデレータ:
加藤 幹之 氏(IGF2023に向けた国内IGF活動活発化チームチェア)
パネリスト:
チェンゲタイ=マサンゴ 氏(国連IGF事務局長)
村井 純 氏(慶應義塾大学教授)
リン・サンタモール 氏[オンライン](元IGF MAG会合議長)
ビデオメッセージ:
ビント=サーフ 氏(IGFリーダーシップパネル議長)

国際会議IGFとは

IGFとは、グローバルリソースとして発展を遂げたインターネットのガバナンスについて、さまざまな立場の人々が対話を行う場だ。インターネットを含むデジタル技術は、SDGs達成への貢献をはじめ社会に影響力を持つ。2021年に国連は、デジタル分野での協力を改善するための盟約を「グローバル・デジタル・コンパクト(GDC)」として掲げ、その合意と実装に向けた貢献がIGFに期待されている。

18回目となる今年は日本がホスト国となり、10月8~12日に京都市の京都国際会館で開催される。前回の2022年はエチオピアで開催され、世界170か国以上から約5000人(オンラインを含めると1万人)が参加した。

インターネット白書では、これまでインターネットガバナンスに関する記事を掲載してきた。最新刊『インターネット白書2023 分断する世界とインターネットガバナンス』でも、戦争やパンデミック、国際政治といったさまざまな「分断」において、インターネットが果たすべき役割について、インターネットガバナンスの観点からも論じている。IGF2023についても、インターネット協会副理事長の木下剛氏による解説が収められている。

木下剛氏による「インターネットガバナンスフォーラム2023年会議に向けて」
『インターネット白書2023』より

また、「インターネット白書ARCHIVES」では、過去の収録記事が公開されているので、これまでの経緯や詳細を知るための資料として活用してほしい。


文:仲里 淳
インプレス・サステナブルラボ 研究員。フリーランスのライター/編集者として『インターネット白書』『SDGs白書』にも参加。

トップ画像:IGFウェブサイト

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インプレスホールディングスの研究組織であるインプレス・サステナブルラボでは「D for Good!」や「インターネット白書ARCHIVES」の共同運営のほか、年鑑書籍『SDGs白書』と『インターネット白書』の企画編集を行っています。どちらも紙書籍と電子書籍にて好評発売中です。