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【ARI】【25周年】22年ぶりのワールドシリーズ進出!! #ガラガラヘビの喉の奥【あり担②①】#EmbraceTheChaos

ディビジョンシリーズでアップセットを成し遂げ、チャンピオンシップシリーズまでコマを進めたARIですが、ここにいるだけですでに実力以上。
負けて元々、その分勝てばより一層嬉しい、で見届けられる無敵の心境

また何より、この時期まで贔屓チームが戦っている喜びを噛みしめながら過ごす時間は何物にも代えがたい幸せでありました。




Prologue 戦績と戦力分析

今シーズンの対戦成績は3勝4敗。

@PHI 〇6-3
@PHI 〇4-3
@PHI ●5-6
vsPHI 〇9-8
vsPHI ●3-15
vsPHI ●3-4
vsPHI ●4-5

5月下旬と6月中旬の対戦のため、今とはチーム状況が異なっている点もありますが、7試合のうち6試合が3点差・5試合が1点差ゲーム

GallenKellyの2枚を中心とした先発ローテで勝ち上がってきたARIですが、その構成はPHIも一緒。
WheelerNolaの2枚看板が中心。ただ、ポストシーズンで経験値と実績を加味するとWheelerNolaのほうが強力ですし、3番手以降にはSuarez、Sanchez、Lorenzenと控えています。

PHI 
①Wheeler 32G 13-6 3.61 WAR4.2
②Nola  32G 12-9 4.46 WAR2.1
③Suarez 22G 4-6 4.18 WAR2.4
④Sanchez 18G 3-5 3.44 WAR2.1
⑤Lorenzen 25G 9-9 4.18 WAR2.0 

ARI
①Gallen 34G 17-9 3.47 WAR4.4
②Kelly 30G 12-8 3.29 WAR3.9
③Pfaadt 18G 3-9 5.72 WAR-0.4
④Davies(DFA) 18G 2-5 7.00 WAR-1.5
⑤不在

私の長所はGallenとKellyの2枚看板です!と自己アピールしてもそれってあなたの感想ですよねと一蹴されておしまい。戦力差があることは明白です。

GAME1:実力差はある

PHIの本拠地シチズンズ・バンク・パークの声援はヘリコプターにも匹敵すると言われる111デシベルにまでなっていたそうで。
その雰囲気にのまれた形で先制点を許し、リードも広げられ、常にビハインドのまま敗北。
実力差ははっきりとある。改めて痛感しましたが、それは認めたうえで、差はあるけど絶望的なものではないとも感じました。

https://twitter.com/Dbacks/status/1714095639431454853


The journey continues.


GAME2:捨て台詞でも吐いてやりたい

Nolaが良すぎて手も足も出ず。前日のWheelerも良かったですが、それを上回る出来の良さ。
こちらの2枚看板がPHIファンの大声援に呑まれ粉砕されたうえ、相手の2枚看板に完璧に抑え込まれる展開。

0-1でも0-10でも1敗は1敗、4つ負けられるうちの1つ」と斬られる前に捨て台詞を吐いてやりたいですが、本音ではやや戦意喪失モード。
この場にいること自体が偶然に得るしあわせ、あと残りの数試合を噛みしめるだけという気持ちに切り替わりそうなところでした。


Time to head home and hit the reset button.


GAME3:全米を振り向かせた投球



1日早く始まったア・リーグでは3試合が終わり2勝1敗。得点も12-12。
下馬評も拮抗している同地区対決で注目を集める一方、こちらは去年の雪辱に燃えるPHIがこのシリーズを突破するのは当然、連勝をキメてホームに戻ることなく決めてしまうだろうという風潮漂う雰囲気でした。

チケットの価格も最安の席でわずか9ドルだったそうで、ほぼ全試合ダイナミックプライジングを導入しているMLBにおいて、ポストシーズンでこの価格はあまりにも激安。全米の興味はこちら側にはなく、ア・リーグの方に向いていたことでしょう。


そんな全米の興味を引き付けるきっかけになったのはPfaadtのピッチング。

『打者18人±4人、または40~50球』が目安としての先発マウンドでしたが、終わってみれば70球まで投げ、9奪三振0四球の好投。
50球で替える理由など見当たらなかったこのピッチングは、単に0を5個並べたという事実以上に、戦意を高揚させた価値の高いものでした。

レギュラーシーズンでは3勝9敗 防御率5.72と振るわなかったものの、シーズン中からLuvullo監督は『大事なマウンドを任せる』と言い続けていたようで、その期待に応えてくれた形。

ホームであるにもかかわらず、Luvullo監督へのブーイングも聞かれました。好投を続けていたPfaadtを5.1回で降ろしたことについてです。
ただ、この判断は間違っていなかったと感じています。
この試合に勝ったことが最大の理由ですが、その場の判断材料としては、

・Pfaadtは3巡目になると被OPSが悪化すること
・逆にSchwarberは対戦3巡目になるとOPSが跳ね上がること
・0-0で推移している展開、一発だけは絶対に避けなければいけなかったこと

PfaadtHR/9が2.06と高い数字だったことも鑑みると、妥当な判断だったと言えるでしょう。


あなたの時間を2分22秒だけ貸してください。
必ず満足させます。


また、この勝利によりホームで3試合できることが確定。
下位シードのディスアドバンテージで当然のことではあるのですが、この日でようやくホームで2試合目でした。


Everybody’s hands go up.


GAME4:23歳の男たち

球団史上No.1ゲームが2001年ワールドシリーズ第7戦ならば、No.2はこの試合かもしれません。

先発投手が用意できないこの試合ではブルペンデーを選択。各々が特徴を生かし、8回までを2点ビハインドで粘ると球団史に残る攻撃が待っていました。

代打で起用されたThomasがライトスタンドにあるプールに飛び込む同点2ラン


その後のチャンスでMorenoが勝ち越しのタイムリー。


ヒーローのThomasは試合後のインタビューで、5月にマイナーへ送られたことがどれだけ悔しかったか、そしてそれ以来費やしてきたすべての努力を語りました。
ThomasMorenoもどちらもまだ23歳。
このポストシーズンは彼ら若手のいい経験となって今後のキャリアの糧となってくれれば程度に思っていましたが、まさか彼らが中心となり、チームを勝利に導くとは。


Something special is happening in the desert.



GAME5:真の"ザック"王は誰だ選手権

Game3の試合前のインタビューで「Game4にGallenを先発させることはあるか?」と問われたLuvullo監督は「NO」と答え、恐れていた中3日強行ローテはありませんでした。
中4日の間隔を空けて先発はGallen。今シーズン本拠地16登板で12勝3敗 防御率2.47 K/BB6.67と絶対の自信を持つ地での登板。連勝の勢いまま一気に王手をかけたい試合でした。

しかし、2度目の”ザック”対決*にも敗れてしまい王手をかけられ、相手の本拠地に戻る苦しい展開。
ただ、チーム内で一番良い先発はGallenであり、彼が2度投げて負けるのであれば何も思い残すことはありません。  
 *Zac Gallen と Zack Wheeler 綴りは異なる


We'll see ya back in Philly.


GAME6:行動は言葉よりも雄弁


Game2の試合前、シチズンズバンクパークのブルペンでウォームアップをするKellyに対して、理由無き心ないブーイングを浴びせる輩の動画がSNSに上げられ話題となりました。

そんな奴らを見返すためまた戻ってきたこのマウンドでKellyは躍動しました。

https://twitter.com/Dbacks/status/1716836916723900547


々はメジャー昇格を掴めず、韓国リーグのSKワイバーンズで投げていた投手。この韓国でプレーしていた時代を「一日たりともメジャーで投げることを考えなかったことは無い」と振り返り、毎朝テレビで中継される試合を観て、友人の活躍を目に焼き付けていたそう。


決して順風満帆なキャリアを送ってきたとは言い難いKellyが、チームの危機を救う一世一代のピッチング。
3月に行われたWBC決勝のマウンドに上がったことも経験として生きたのでしょう。


Actions speak louder than words.


GAME7:ジャンケンみたいなもの


ワールドシリーズ制覇を果たした2001年以来、球団としては2度目の”GAME7”
もうここまでくれば我々にとってはジャンケンのようなもの。実力差は認めたうえで、いい意味での運勝負。ここまで登れただけで十分、負けて元々のメンタルで挑めるので恐れるものは何もありません。
一方のPHIは去年の雪辱を晴らすため負けられない気持ちがより一層高まり、空回りしてしまうほどだったでしょう。

ここまではRealmuteの強肩に怖気づき5戦目までは盗塁企画わずか1回。この試合は開き直って4度の盗塁を仕掛け、すべて成功。
先制は内野ゴロ間、同点は送りバントから、勝ち越しは盗塁から、ダメ押しは犠牲フライにて。
本来のスモールベースボールで自分たちの野球を取り戻し、フィールド上を思うがままに支配し、リーグチャンピオンに辿り着きました



A CONNECTED TEAM IS A DANGEROUS TEAM.



Epilogue ワールドシリーズのキーマン

ワールドシリーズのキーマンを、あえて、あえて、挙げるならば、、、
Carrollの出塁率と、Marteの連続ヒットが続くかという点と、Morenoのクラッチと、Walkerの打点。
あとはPhamの経験も不可欠ですし、Longoriaは15年ぶりの舞台でどのような活躍をするでしょうか。
戦術理度の高いGurrieljrの力も欲しいし、Perdomoの目はボディーブローのように効くことは間違いない。Thomasの意外性にも期待をしたい。
RiveraSmithがラッキーボーイになるかもしれないし、Lawlarはこのシリーズで時代の寵児となる可能性を秘めている。

チャンピオンシップシリーズでは不本意なピッチングだったGallenですが、信頼は変わらず初戦を任せるし、敵地といえばKelly。ポストシーズン投げる度に成長するPfaadtの次の登板が楽しみだし、ブルペンデーにはみんなの力が必要。ThompsonGinkelSewaldの勝ちパターンにはまたフル回転をしてもらいましょう。

以上がキーマンです。


THE SNAKES ARE ALIVE AND WELL.



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