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プチどくだみちゃんとプチふしばな

        ✴︎今日のひとこと

まだ把握してないのですが、フォローだけして継続課金マガジン(この言葉を書くたびになんとなく税務署を思い出す…)を読んでいない人や購読を迷っている人に、なんとなく内容がわかるノートがあるといいんじゃないの?って事務局の超親切な玉置さんが教えてくれたので、なんとなくの雰囲気をお伝えする無料ノートを作っておきます。
マガジン「どくだみちゃんとふしばな」は、この、今日のひとことというレアな落書きコーナーから始まり、どくだみちゃんという「イヤシノウタ」(私の本のタイトルです)っぽいコーナーと、ふしばなというエッセイっぽい部分と、たまにこっそりするおすすめもののコーナーでできています。

        ✴︎どくだみちゃん

今回は無料ノート編としてマガジンの中にある「ふしばな」の話を広げたどくだみちゃんです(ややこしや)。

せんたくもの

午前中に洗濯をして、朝日の中に干す。
全てが光にまみれてすっきりと輝く。
整然と干してはいけない。
たらっとしているくらいの感じ。べたっと、ずるっとしている雰囲気。
そのへんに布がたれさがっている、そのくらいのイメージで。
するとそれらは陽のアイロンにさらされて、ぱきっと伸びて完成する。
乾燥機がどんなに発達してもこれだけはできない。
良い香りがして、その衣類は数日そのままの良さを保つ。
それがほんとうはダニの死骸の匂いだって言われても、かまわない。
光の力はもっともっと奥深くに及んでいる。

でも何かが少し違うなと思い当たった。
私が知っている洗濯物の力はもっと…。
そして思い当たった。

夏の海から上がって、歩いて砂まみれで宿に帰る。宿の入口の冷たい水道で足を洗う。そして熱々のお風呂に入って、流し場でその日の洗濯物を洗う。
そのあと部屋にある小さな流し台でもう一度ゆすいでよく絞って、窓の外のロープに干す。
もちろんもう外は西日、夜がやってくるばかりだ。
闇の中で洗濯物は風にさらされ、一回湿り、そして朝思い切り陽を浴びて呼吸を始める。
のびのびと夜気を吐き出して、潮風をまとう。
私は泳ぎに行く直前にそれらを取り込む。
着づらいほどにパリパリになった服たちは、はかり知れないパワーをまとっている。

そうか西日と海風と明け方の光と。
喜びと泳いだ疲れと海に行くわくわくした気持ちと。
そんな条件に都会の光がかなうわけがない。
海辺の宿のボロいソファに座って、真っ白に光って見える洗濯物を眺めていた日々。
その向こうには緑の山とかすかに見える波のキラキラ。
ノスタルジーがあふれだすあの光景よ。色褪せたじゅうたんのほこりの香りよ。 

         ✴︎ふしばな

「ふしばな」は不思議ハンターばな子の略です。
毎日の中で不思議に思うことや心動くことを、捕まえては観察し、自分なりに考えていきます。
私が書いたら差しさわりがあることだって、私の分身が考えたことであれば問題はないはず。
村上龍先生にヤザキがいるように、私には「ばな子」がいる。
森博嗣先生に水柿助教授がいるように、私には「有限会社吉本ばなな事務所取締役ばな子」がいる。
村上春樹先生にふかえりがいるように、私には「ばなえり」がいる(これは嘘です)!

ちなみに私は村上春樹先生に所用でメールを書くとき、マジで「ばなえり」とサインしています。
きっと苦笑しておられることでしょう…。
あるいは(こういうおっしゃり方ではないと思いますが)「ちげ〜よ!」と思っておられるでしょう…。

      ✴︎たまにこっそりするおすすめ

あまり誰にも言いたくないようなおすすめのものを書くのほど、
こういう場にふさわしいことはないと思う。
アファリエイトでもなく、なんの提携もしていなくてとっても半端。むしろ取り上げられて面倒と思う相手もいそう。でも気にしない。感想文というかラブレターというか。
五人くらいだけ注文する人が増えて、先方が首を傾げる。
そんなマガジンでありたいものです。

今回はここ「note」で継続課金マガジンをやっているはあちゅうさんの
かわいくおごられて気持ちよくおごる方法」をおすすめします。
「よしばな、やるなあ、場の先輩に憎まれないようにおすすめなんかしちゃって、ソツないったらないね!牢名主にわいろを渡す新人囚人並みだね!」と思う人もいるでしょう。
しかし!そうではありません。私は数年前からはあちゅうさんの肉を切らせて骨を断つような冷静な観察眼がすごく好きで、全部ではないですがけっこうしっかり読んでいるのです。私が特別好きなこの本の凄みは、私が東京に住み、この華やかな業界にいてレストランで味わってきたあらゆる感情がみんな説明されていることです。脚注では何回吹いたことか!
私を「夜間飛行」界に行かせず「note」界に運んだのは彼女だと言っても過言ではありません(笑)!レストランデートや接待で一度でも「?」と思ったことがあったり、やりきれないモヤモヤを感じたことがある人は必読です。