見出し画像

自由連想法による文章練習【24】

 妻がいったとおりツバメだったそのツバメはだいぶ警戒心がなくなっていて 下の段ボールが結局なんのためなのか考えるのをとっくにあきらめたぼくはやっぱりまた自由連想にもどることにした だから「ぐっちゃり」は適当に終わらせて ベジータの大猿からはじまる文章もぜんぶすてて レーモンクノーが頭に宿ったことは最近の妻の後ろ頭に似た女が遠ざかっていくのを完全に見えなくなるわりと手前までしかぼくは追わなかった オオキ将軍が死ぬことはもちろん妻に匂わせもしていないし トウの悲しみこそがともあれ誰より一番強いことが 2人はつまり男同士の関係だったかもしれないと思った歯医者の二連続をぼくはやっぱりなかなか面倒くさいとおもった 妻は寝ながらまだスマホをいじっていて どうもまたファイナルファンタジーにもどったらしく ぼくはグーニーズをやりたいとおもったユウキの家がむかしだったとき 扇風機とちがうとてもいい自然の風が窓からはいってきた ユウキの部屋の窓からみた夕日は夏休みの初日にやってしまったほぼぜんぶの宿題はかなり骨が折れた2人でそれからぼくたちは高校も一緒にいった ユウキの家の屋根は青で壁は灰色だった 一階の正面は店になっていて ぼくの家も店だった父とはもうほとんど家族をやめた ビックリマンチョコを2~3個くらいと他の菓子と詰め合わせて500円で売っていたのはユウキの店ではなくユウキの店っぽい店で noteの整理をほどほどにすることにしたぼくはとにかく先に進むことにした 自由連想を100まで続けたいからでないとも完全には言いきれない心中と同様 左奥歯にはさまったガムもまた舌の運動だけではとれそうになく お褒めの言葉をくれたのが誰だったか一応気になったツバメのきれいな胸毛がオレンジだったのを話したら 証明写真用の写真をとてもひどく撮った妻にぼくはあやうく失望した ぼくはたぶんまだ作品をつくりたがっていることにイライラしながら考えがまたプレハブにもどったのは昭和公園の清掃の詰め所的な建物をみた少し前で それをでも妻に直接みせるのは微妙すぎた目的のマンションはだいたいどれかわかった気がした いや もともとわかってはいた 輝かしいエスカレーターは束の間 形を整えざるを得ない大人とは逆にあっちこっちと知らないまだ言葉くらいがちょうどいい子供がいる場所 僕はそして多くの豊川があのころのすべてをまるで前世みたいな そもそも僕たちがいた児童公園は僕たちがいたかつて鳥の鳴き声たちで目覚めた僕は口の中のニンニク味をやっぱりちょっとヤバい気がした 右下の歯痛は輪郭を取りもどし 手汗でクチャッとまとめた草の塊をシロの背中に投げ当てたらすぐに反応したシロを僕は妻がシロの名前を呼ぶと シロの頭をなでる妻は逃げるどころか近づいてきたシロを僕は警戒されて カモの三羽のまえにみつけた亀が妻の視界にようやくとまった やがて鏡のまえで髭をぬいていたら「ひらやまさ~んひらやまさ~ん」と何度も外から聞こえてきて 中学の現国の平山先生が浮かんだりしながら救急車がきて そのひらやまさんの部屋のまえに救急隊や警察がいったりきたりシロもいなくなって 安倍総理も辞任になったぼくはようやく一人での昼休みを昭和記念公園のベンチで満喫した 蝉の声が聞こえながらのスパイシーチキンは最後の一口を食べるのがもったいなく ライチジュースも飲んでいたら突然後ろにきた男女の学生がわりとすぐに退散したかわりに背もたれのベンチは見渡す限りどこにもなかった なんにしても一人が楽で嬉しいこれほどが来週以降ほとんど毎日続くのが楽しみすぎて あまいぞダンゴの紅シズハ編でダンゴがでっかい口をあけておばちゃんのつくったおにぎりを食べるのをぼくはとても幸せの象徴の一つだと思った ひらやまさんのドアのまえにはガムテープのぐるぐる巻きが二日くらい放置されて カルピスウォーターを飲んだら立ち止まった子供の瞳に対峙する一方のシロはといえば たとえなにをされようと抵抗するのが面倒な具合がよりつよく死を予感した ぼくは妻に最後のつもりでシロに会いにいくよう言い もう容赦はしない 器なんてどうだっていい ホリエモンも与沢翼もそういっていたからと 西国立の寿司ジジイを遠慮なく叩き潰すことにした どうせ我慢はできない 名前をわすれた武蔵小金井のジジイ警備員を叩き潰したときにしても ぼくはそのとき死後硬直ですでに硬くなってしまっていた鳩の死骸を保健所のさえない職員にいわれてそのままゴミ袋にいれて捨てた シロがぼくのなかでとっくにココアを超えたのは当時より妻への愛情がふかまったことも確かで シロを同じようにゴミ袋にいれられないからといって役所や保健所に頼むのももちろんふつうに嫌だった シロは昭島市の斜め下に寝ていた 近づくぼくに気づいて微かに開いた左目がすぐに閉じてそれ以上近づくのをやめたぼくは ダイソーで買うもののメモにゴミ袋と軍手をくわえた もししまるこさんと直接あってフィーリングが合わなかったらどうしようと グーグルマップで調べてもわからずじまいのウサギの店は妻が美味いといったホルモン屋でのんだハブ酒のハブは顔がふつうに狂気だったわりに味が薄く薬膳酒みたいで タマキコウジの十一個をみたトイレ掃除の帰りをぼくはもうだいぶ過去のように思った 奥多摩や檜原村や他のどこにしろ 自然が美しいとかのどんぐりの背比べ的なみんなでわいわいの地域活性化を謳う面倒はもちろんごめんで 考えてみれば今風にリモートでしまるこさんに会えばお互い金も手間もかからない静岡か千葉のいすみ市を候補にぼくはまた土地さがしをはじめた ぼくはしまるこさんと小川さんを家族同然以上におもっていて ぼくはずっと求めていた同志をようやく得た喜びをあらためて思いながら 物件ファンのサイトが一番よかったのは北海道のゴルフ場だったかもしれないし 元モーテルや旅館もおもしろいが オフグリッドを目指すならしまるこさんが言うように山ごと買って一からやるべきだろう 北海道ならフチに連絡をしようとか たった三十分寝ただけでわりと眠気が和らいだから洗濯と掃除を一気にやってしまった 買いものは妻がモスバーガーを買ってくるというからズブロッカのクリアとカチ割氷とアイスボックスとぼくの分は久しぶりにチョコモナカジャンボにしたらスナックじゃんぼが浮かんだスナックじゃんぼの「じゃんぼ」は間違いなく平仮名だった キングダムはやめて新宿スワンがなかなか面白くてパート2も妻がみたがり 台風が九州に心配を小川さんに聞いたら福岡はまあ大丈夫といってプランクも朝一で240秒できたし 妻がぼくの手をとって新宿南口の坂を一緒に下りたらそのまま14年がたった 小川さんには村名なんてといったもののぼくはやっぱり形からはいる人間で 土地さがしも結局はそうで そういえばむかしショウジにもそういわれた雪のスロープの手前だったぼくは「なにをこの!」とそのときショウジに思ったが 北海道のそのゴルフ場には池も川も温泉まであって 考えてみればその敷地内で運転の練習をすればいいことも浮かんだ托鉢中の坊主にいきなり溝の綿ぼこりもちゃんと掃除しろと怒られてぼくは心底びっくりした たしかに溝の綿ぼこりはすごかった西国の寿司ジジイが風呂もエアコンもない六十オーバーの一人暮らしという絶望極まる状況にぼくはぜったいなりたくない綿ぼこりをちゃんと取り除いた向い側の柱で荷物をまき散らして寝ていた若い男は全身黒っぽいグレーマスクで もしどこかにゲロがあったりしたら今日の掃除の計画が狂うことをぼくは大きくため息した 雨が降ったからいつもより空気が綺麗で auペイとNHKの厄介が朝日に反射する雨粒をみてぼくはまた上野からの深夜バスに乗ったぼくは 敗者すぎた東京砂漠の歌が流れる花壇のめちゃくちゃを警棒で叩き折りまくったチューリップに怒った男から泉は逃げようといったが ぼくはでもバレるのをびびって男からのミゾオチ連打を素直にくらった 

▼全文はこちら▼


▼全集マガジン購入者は、こちらから全文無料で読めます▼

ここから先は

10,671字
返品はできません。購入後はノークレームでお願いします。

種々雑多 な過去記事です。毒々しいテキストも多いため、良い子が気軽に購入できない金額(50,000円)に設定しています。一部もしくはタイミ…

サポート金は5,000円以上でお願いします。