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コラム・エッセイ「特筆すべき点P」(無料)

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脈絡のない思いつきを長々と書いているシリーズです。
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2019年4月の記事一覧

令和のことしか書いてない平成最後の虚無BOOK

書店に行ったら、でっかく「令和」と書いてある本? 雑誌? のようなものが面陳されていた。『祝! 令和 ステッカー&クリアファイルBOOK 』(宝島社)である。 コンセプトから内容物から「すごい急いで作りました感」の凄まじさに圧倒されて、気がついたら買っていた。 ステッカー多すぎないか? カテゴリは書籍だが、実際はオマケメイン。裏表でネガポジが反転するという謎の令和クリアファイルに、元号の豆知識が書いてあるペラペラの冊子がついている。総ページ数6という思い切った厚みで

最近ツイッターで見てる人

最近ツイッターで(一方的に)見ている人を羅列します。 @site_oh さん路上観察写真を定期的にアップしている方。単なるおもしろ写真というわけではなく、おもしろがり方そのものに発見があって、おもしろい。 @ququmaga さん感情の置きどころに困る短編漫画がとても良い。ふだんネットに流れてくる漫画がいかに予定調和な結末を選んでいて、現実がそうではないグレーか、ということを考える。 @kiroku_package さん商品パッケージの批評。商品デザインがどのような狙い

パロディが作る過去

「テレビブロス」2017年10月掲載のコラムの再録です  藤井隆のアルバム「light showers」のプロモーション動画が面白かった。「90年代のテレビCMとタイアップした」という体で楽曲を使い、架空のいかにも90年代っぽいCM映像をわざわざ作っているのだ。「夏、売り場、走る。」なんてキャッチコピー、いかにもで最高である。  しかしそれを観て、少し恐ろしくなった。これはパロディのこわさだ。よく、パロディには愛(or敬意)がなければならないという言葉を見かけるが、そのよ