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「図トリップ」2019年9月22日の日記

・記事を書きました。出かける直前の30分で「うわやばい、約束の時間になっちゃう」とか思いながらスパパと書いたら結果的に妙に大拡散された。こういうことがよくある。適度に急ぐことが良い作用をもたらしているのだろうか。


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・よシまるシンさんと中野ブロードウェイ4Fで「ニュー図」解説イベントに聞き手として登壇。小学校の教室より狭い空間に大人が30人。かなり客席と近くて緊張した。


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・よシまるさんはこういう「図」のクリエイターであり、私は彼の作品のファンだったのでヌートン(現オモコロブロス)で描いてもらった。どんなふうにこういう図を作っているのかについてその一端を聞かせてもらう。

・図の魅力を私が説明するうえで「連合弛緩」という言葉を使った。これは精神医学の用語で、おもに統合失調症の症例として挙げられる。「弛緩」の名前の通り、言葉のつながりが緩んでしまうという症状である。無関係な言葉が結びついて無理やり意味を生成してしまうのだ。もちろん、よシまるさんは精神病ではないし違法な薬も使っていない(たぶん。本人はそう言っている)が、彼がシラフで挑んでいるのはこの「連合弛緩」的な言語遊戯だ。理性を不条理に暴走させて非整合的な整合性を見出し、図を作る。その手綱を握っているのがよシまるさんだ。

・先日の日記でも書いた「書いたものが書き手の着想を上回る」という話がここでも登場。図を作っているうちに、だんだんと意味のつながりが自動的に生成されて意志を超えてくる、ということが起こるらしい。そして図が完成しても、よく読み返すと新たな意味が頻繁に見いだされる。

・よシまるさんが、キングオブコントを観て全く独自の理由によって感情が揺さぶられて泣いてしまった、という話が印象的だった。

・私もよシまるさんの話に呼応してしゃべった。その中で「やりたかったけど結局やる予定のない漫画のネタ」の話をした。

・案は、漫画『ドラえもん』をモチーフにした創作。ドラえもんの「ノーカット版」を作りたい。ドラえもんの漫画はテンポのよさで知られているが、これを実尺の時間間隔に直したらどうなろうのだろう、という試みだ。たとえばのび太が「しずかちゃんの家に行こう」と言ったら、次のコマではもうしずかちゃんの部屋に到着していても漫画なら不自然ではない。このコマの間をリアルタイムに埋めた単行本を作ってみたい。「しずかちゃんの家に行こう」と言ってから、立ちあがり、ドアを開け、階段を降り、靴を履き、ドアを開け……。さぞ居心地の悪いマンガになるだろう。

・権利的に厳しいし、そんな絵描けないからたぶん一生やれんのだけど。

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