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コカ・コーラ クリアライム味


透明なコーラが売っていた。クリアライム味らしい。


さっそく飲んでみよう。しかし、コーラといえばあの黒い色がスタンダードだ。それを透明にしてしまっても大丈夫なのだろうか。そんな不安がよぎる。

いやむしろ、全く同じ味だったときのほうが不安ではないか。

もしも透明なコーラを飲んで、それがいつものコーラそのものだったとしたら。

あの黒さはいったいなんだったのか、という話になってくるではないか。

冷静に考えて、黒くてシュワシュワする液体が広く受け入れられている現状は異様だ。このクリアライムコーラがちゃんとコーラだったとき、その事実が際立ってしまう。

べつに黒くなくてもよかった?

だとすると、私たちはこれまで不必要に「黒い成分」を摂取し続けていたことになる。コカ・コーラ社のブランディングのために「黒」を取り込んでいたのだ。

それは恐ろしい。


有名な奇書『ドグラ・マグラ』に登場する正木博士は「脳髄は物を考える処に非ず」として、脳による思考を否定した。

……物を考える処は脳髄ではない……。
……物を感ずる処も脳髄ではない……。
……脳髄は無神経、無感覚の蛋白質の固形体かたまりに過ぎない……。


クリアコーラはその存在をもってコーラの黒さから必然性を奪い、目を背けたい事実を暴露してしまうのではないか?

そう考えたら、ますます恐ろしくなってきた。






安心感すごい!


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品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山)

株式会社バーグハンバーグバーグのライター。品田遊として、コルク所属の小説家。ほかいろいろやっています。

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