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「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」は、呪いだよなぁ。

 昨日そんなやりとりをTwitterにて、フォロワーさんとした。
 言わずと知れた某超有名バスケ漫画の最高位に有名なセリフですわな。

 「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」

 何かに挫折しそうで葛藤し、心が弱っている若者へ、さりげない上に、核心をグサリと突く熱いセリフなんですけどね。

 正直このセリフって、ある歳を越してくると「呪い」としての機能が強くなるように思いますね(人それぞれ歳は違うでしょうが……)。

 というか僕自身、実はこの某有名バスケ漫画を全部は読んでないんですよね。ドンピシャの世代はもう数年上なんですけど、大流行したし、アニメはリアタイでやってましたし、ちゃんと作品を追ってなくても、誰が何をどうしたとかは何となく知っている。

 自分自身、小学生の頃にやっていた子供会のソフトボールが、初の本格的なスポーツ体験なんだけど、正直辛かったし面白くなかった。
 理由は明白で、まずこのソフトボールに参加するのが、上級生にしつこく誘われて仕方なくだったし、入ったらそこは監督のオッサンが超勝利至上主義のスパルタ監督だった。

 練習は罵声、罵倒が飛び交う軍隊式。試合でミスをすればケツバットとかあったしで、見事にスポーツ嫌い人間が完成した。

 よいうより、自分に主権のない行動をさせられたり、他人に自分の判断を任せたり、誘導されたりするのが、大嫌いになった。自分の希望で入団したんなら、まだ腹の括り方も違うが、何となく空気に流されて入ったのがそもそもの原因だし、それに関しては自分の愚かさを知ったし、恥じた。

 と話がずれてきてるが、このセリフだ。「あきらめたら、そこで試合終了ですよ」

 コレ自体は良いセリフだと思うし、セリフや名言ってのは、その前後や背景を抜きにして語るのが難しいから、このセリフを漫画のシチュエーション込みで批判したりはしない。

 ただ、このセリフがあまりに有名であり、なおかつ名シーンであるが故に、いつまでもこのセリフを心の支えにし続けて、心が疲弊している人もいるんじゃないかと思う。

「あきらめたら、そこで試合終了」だなんてことは、こちとら百も承知なんだけど、よもや36歳にもなると(えー、明後日37歳かよ。信じられん!)、「いやいや(笑)、いまはもう、どう"あきらめ"を使いこなすかッスよ」ってな感じで、安西先生にアンサーしますね。。

 自分が好きでなかなか諦めきれないことは、人それぞれあるかと思いますし、「人生あきらめが肝心ですよ」的なことを言うつもりもありませんが、何かを本気に貫いてやってこれたなら、それをあきらめたとしても、意外にも、ケロッとしてたりするもんですよ。

 というか一回「あきらめること」を真剣に考えて、あきらめてみるのも良いかもしれません。一旦あきらめてみると、どれだけ自分の志した物事に未練があるかの情熱バロメーターが分かるし、結構良い視点が手に入るかもですよ? 真剣に打ち込んだ分だけ、心に膿が残らないと思います。

 まぁ、この歳になると、あきらめることを上手く活用できるようになって、生きるのがかなりスムーズになるかもねぇ~、と思う次第です。

 最後に、全く関係ない話ですが、井上雄彦先生は早く『バガボンド』か『リアル』の続きを描いて下さい。というか物語をいい加減終わらしてください。

 『バガボンド』は今の最末巻の37巻が出たの2014年ですが、正直、劇中の宮本武蔵の精神性が達観し過ぎてて、なんだか小次郎と戦いそうにないんですけど、大丈夫ですか?

(一番好きな武蔵の映画、内田吐夢監督『宮本武蔵』五部作)

 二人の対決が歴史的に決定されている物語なのに、武蔵の精神性が対決以後のようになっているように感じるし、熊本でやった『最後のマンガ展』である種の最終回をやってしまって、もう燃え尽きてません?

 先生、バスケの新作アニメやる前に、チャンバラ漫画と車椅子バスケの続き、読みたかったです。

あきらめたら、そこで試合終了ですよ!


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