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singsジブリコンサート2023

「島本須美/角野隼斗/井上あずみ/菊池亮太による歌とピアノのスペシャルコンサートsingsジブリコンサート2023」@東京国際フォーラムホールAに行ってきた。つい、いつものつもりで会場の写真を撮っていたら、全面撮影禁止だった。載せないから許して。

ジブリコンサートは昨年もツアーがあって、行ったのはこちら↓

今年はどうしようかなと思ったけど、娘が行きたいというのでチケットを取った。…んだけど、肝心の娘が直前に体調を崩してしまい(夏バテ?)、おばさん一人で行ってきた。ホールA、でかくて苦手なのよねー。でも一階のフラットなエリアで、ちょっと左側だったので、お目当ての角野さんはよく見えた。逆にサイドの大型スクリーンは、見上げるにはちょっと角度がきつかった。
前回同様、開演直前には島本須美さんの一人二役注意事項アナウンスが流れた。

プログラムは以下のとおり。かっこ内は自分で付け足したので記憶違いがあったらすみません。前回はコーラスだったのが、今回は弦楽器8名が入っている。

あの夏へ(角)
ふたたび(角)(弦)
めぐる季節(井)(角)(菊)
優しさに包まれたなら(井)(角)
交響組曲「もののけ姫」より(菊)
アシタカとサン(菊)(弦)
炎のたからもの(島)(菊)(弦)
世界の約束(前半全員)
--------休憩--------
Madness(菊)(角)
さくらんぼの実る頃(加)(菊)
時には昔の話を(加)(角)
ナウシカレクイエム(角)(弦)
風の谷のナウシカ(島)(角)(弦)
君をのせて(井)(角)(菊)(弦)
カントリー・ロード(全員)
【アンコール】
人生のメリーゴーランド(菊)(角)
となりのトトロ〜さんぽ(全員)

完全に降ろされていた幕が、角野さんの「あの夏へ」のポロリン♫という出だしと共に上がっていく。背景には昨年同様スクリーンがあって、イメージ映像が流れている。2台のピアノが組み合わせて置いてある。左側(奥)の席で角野さんが演奏している。手元のアップが両サイドのスクリーンに映し出される。そして、ステージ奥の両脇に4人ずつ配置された弦楽器を交えての「ふたたび」。

演奏が終わって出演者4人が並ぶ。おお、去年は保育園の先生みたいな衣装だった島本さんも、井上さんもキラキラのドレスだ。今回もMCというかトーク多めで裏話も聞けるという進行だ。昨年も来ていただいた方、という問いに前方ブロックだけでかなりの人数がすちゃっと挙手した。

続いて井上さんの「めぐる季節」。これ、「海の見える街」に歌がつくと「めぐる季節」というタイトルになるそうで。角野さんのピアノと鍵盤ハーモニカを伴奏に。今回は赤いピアニカじゃなくて、木製のメロディオンのほうで。途中で菊池さんが参戦してきて、角野さんは完全にハーモニカ演奏に。
続いての「やさしさに包まれたなら」は途中で手拍子が起こった。回るライトが客席まで照らす。

井上あずみさん、私は「杏美」で記憶していたんだけどいつの間にかひらがな表記になっていた。なんでも今年デビュー40周年だそうで。
アイドル枠としてデビューした当初はまったく売れず、3年後にラピュタの話が来た、みたいな身の上話をしていた。〝不作の83年組〟なんて言っていた。同期には森尾由美、松本明子といったメンバーがいて、一つ上に松田聖子、そんな時代の人だそうだ。考えてみたら、私より年上なんだよすごいな。

さて、次は菊池さんのターン。ご本人の解説が入り、前回同様に重い重い「もののけ姫」組曲。「アシタカとサン」には弦楽器も加わる。菊池さんは蠍座の強い人なので、よく不審者と言われている笑。そこはミステリアスと言ってさしあげましょうよ。深く入り込むような演奏が彼らしい。

島本さん登場してトークの間、菊池さん一旦引っ込んでまたトレンチコートで再登場。前回評判が良かったという、あのクラリスと銭形のやり取りでまた会場の笑いを誘う。そして「炎のたからもの」へと続く。
前半最後は全員で「世界の約束」。いいねーこの曲。ゆったりまったりしていてね。また客席にキラキラとライトが飛んできた。

♫♩♬

休憩のあとは角野さん菊池さんの「Madness」。YouTubeでも配信されている、かっこいい2台ピアノの演奏だ。
演奏が終わると何やらセリフが聞こえてきた。「紅の豚」のジーナのセリフらしい。そしていよいよ大御所、加藤登紀子さんの登場だ。ステージには〝Hotel Adoriano〟の筆記体文字が書かれたネオン風の小さな看板がつるされて、赤く光っている。
登紀子さん、黒いフリルの衣装にシンプルなラリエットという出立ちで、菊池さん伴奏のもと名曲「さくらんぼの実る頃」を歌う。途中、ご本人が作詞したという日本語の歌詞が混じる。おお、小柄なおばあちゃんのはずなのに、存在感が半端ないよ。
演奏後に「あなた、やさしい手をしているわね」と言われて、菊池さんが照れ照れだったのが微笑ましい。

島本さんと登紀子さんのトークは続く。「さくらんぼ〜」の歌のいきさつ、パリ・コミューンの背景が語られる。第二国歌と言われるくらい親しまれている歌だそうだ。さらに続くのは「紅の豚」についての裏話。
劇場アニメのCMで流れたジーナの歌は、当時の登紀子さん経営のお店で、ポータブルレコーダー(カセットテープ?)で録音されたものだったそうだ。テストのつもりで宮崎監督から指示されるままに歌ったら、それが一年後にそのままCMに使われたと。前回もそうだったけどジブリコンサート、ええそうだったの?という驚愕の話題が飛び出してきて興味深い。

「時には昔の話を」は角野さん伴奏でしっとりと。

しっとりときたはずが、ここで登紀子さん
「あなた、フィレンツェの広場にある(ミケランジェロの)ダビデに似てるわね」
爆弾発言に会場内爆笑。「言われたことあります」と返す角野さんにも。ショパンは思ったけど、ダビデは無かったな。角野さん「時には〜」が素敵な曲で好きだとコメントしてるのに、そっちのインパクトが強すぎて…。

赤い看板がすすっと上がり、島本さんのナウシカのセリフが入る。角野さんと弦楽器の「ナウシカレクイエム」だ。途中、島本さんのらん、らんらら、らんらんらんが入る。
次に「怖くない…」というテトへのセリフが入る。「風の谷のナウシカ」だ。背景にはまたスクリーンが下りていて、イメージ映像が流れている。盛り上がる直前、島本さんが歌い出しのタイミングで痛恨のミス。最後にマイクを両手で抱えて「ごめんなさい!」。島本さんどんまい!これがライブだ!

井上さん登場で「君をのせて」の前にトーク。ラピュタの公開が8月8日でこの曲の収録が7月7日だったこと。当時無名だったのにいきなりの抜擢で、誰それ?みたいな状況だったらしい(ナウシカは本編に出てこない曲に、あれだけキャンペーン打ってたのにね)。
だけど、それがトトロにつながって、さらに37年後につながっている。無名だった歌手が、還暦を間近にしてまだ自分の曲を歌っている。子供のものと思われていたアニメが、将来サブカルチャーとして確立されようとは誰が思いましたかね。アイドル枠でもきちんと歌唱力のある井上さんにとって、宮崎アニメとの出会いは僥倖としか言いようがない。

ここで登紀子さんが白い衣装に変えて再登場。全員が揃い、それぞれがこのステージに立てた幸せを口にする。登紀子さん調べたと言ってまたダビデの話題を持ち出してくる笑。角野さん即座に計算して今3068歳とか言ってる。

プログラム最後は全員で「カントリー・ロード」。観客の手拍子も加わる。過去にも未来にもつながっている道だ。

♫♩♬

アンコールは「人生のメリーゴーランド」。2台ピアノに角野さんの鍵盤ハーモニカ。途中、菊池さんなのかジャズ風のアレンジが入る。何度も聴いているのにそのたび違う。

また全員が並び、角野さんのトークではジブリの最新作「君たちはどう生きるか」を観てきたという話題がでた。ジブリの集大成、みたいなことを話してたな。後日、おばさんも観てきた。なるほど、ザッツジブリ、みたいな映画だった。

今そこの松の木でサツキとメイが笑ったように見えたの

島本さんのセリフ。このコンサート、ところどころで島本さんのセリフが入って、本当にこの方もジブリとともに活躍されてきたのだなーと思った。
歌を歌うということは年齢を重ねるとだんだん厳しくなってくる。若い頃の高音は出すのが難しくなってくる…のは今回のコンサートでもどうしても感じてしまった。だけど歌手でもない島本さんの声のキープはやっぱりすごいなと思う。

最後の最後は「となりのトトロ」つなげて「さんぽ」。みんなも歌って!とステージから声がかかる。井上さんがあらかじめ歌詞を伝えてくれる。前回は歌いたくても歌えなかったなーと思いつつ、おばさんも口ずさむ。マスク邪魔。
盛況のうちに今回のコンサートが幕を閉じた。

うん、楽しかった。今回は登紀子さんのインパクトがすごかった。元気なおばあちゃんだった。今年ジョージアに向かわれるそうで。エネルギッシュだなーと思った。ピアニスト二人、タジタジだったもんね。おばさんもちょっと見習わなくちゃ。

今回、開演が早め(17時)だったのが良かった。主婦には早く帰れるのがありがたい。東京駅から中央線で座ったら、隣の女性がハヤトートを持っていらした。私より手前の駅で降りていかれた。皆、こうやって日々の生活にときどきイベントを入れて、そしてまた日常に戻っていくんだ。

次は同じ会場でボストンポップス(昼)を聴きにいく予定。

残念!プログラムにも痛恨のミス
どういうわけかアンケートフォームにも入れなかった


◆おまけ
他で使ってる写真だけど、ダビデを貼っておこう。これは広場じゃなくて美術館内のやつ。

って尻かよ!

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