見出し画像

ピアノが5台あった

2024年4月28日、4月だというのに最高気温が30℃近くまで上がったこの日、NEO PIANO Acoustic@サントリーホールに一人で行ってきた。2020年に始まったNEO PIANO(ねぴらぼ)シリーズも今回で4年目になるのかな。初めの2回はあの状況下だったので、観客を入れない配信だった。

2022年のねぴらぼ(ねぴふぁび)から観客を入れてのコンサートになっている。それ行こうかなと思ったんだけど、前日が同じホールでのジブリコンサートだったのよね。さすがに二日連続では行けなかった。菊池さんは両日出演してたけどね。

で、今回はなんと石井琢磨、菊池亮太、けいちゃん、ござ、Budo、の各氏によるグランドピアノを5台も使ったホールコンサートなのであった。SNSで流れてきたので、聴いてみたいと思いチケットを取った。あとから配信も決まったけど、そっちは見てません。今日は1階席だったけど、ちゃんと双眼鏡を持っていった。

石井(たくおん)さんはYouTubeで動画を見たことがあった。Twitterで流れてきた「献呈」か何かの動画にいいねをつけたら、フォローされてえらい驚いたもんだ。たくおんさんの動画、上品だよね。ご本人の印象も。

Budoさんは…すみません存じ上げておりませんで、最近YouTubeで見て知った方。イントネーションは武道なのか葡萄なのかどっちかなと思ったら葡萄のほうだった。ロングヘアが印象的。

さて会場に入りメンバーそれぞれのフライヤーを数枚受け取る。今回プログラムは無いのだな、セットリスト聴いててわかるかな教えてくれるかな…と思っていたけど後々ちゃんとそれぞれ曲名を発表してくれた。
撮影が入るということで、P席とステージすぐ脇の2階席は空席になっていた。
ステージにはグランドピアノが5台置かれている。2台が組み合わせて置いてあり、残りの3台は奥に並べてあった。全てのピアノの蓋が取っ払われていた。

セットリストはこちら↓
ソロ,デュオ、ソロ、デュオ…というように、前半はメンバーがバトンタッチしながらリレー形式で演奏していくというスタイル。

英雄ポロネーズ(Budo)
魔王(Budo&ござ)
さわやかクラシックメドレー(ござ)
チャルダーシュ・ファランドール(ござ&菊池)
パガニーニ変奏曲(菊池)
死の舞踏(菊池&石井)
ウィーンの夜会(石井)
アディオス・ノニーノ(石井・けいちゃん)
人間失格(けいちゃん)
聖者の行進(けいちゃん&菊池)
── 休憩 ──
革命のエチュード(全員)
ジュピター(全員)
ボレロ(全員)
── アンコール ──
リベルタンゴ(全員)

メモを取りながら聴いたんだけど勘違いしてたらごめんなさい

♩♬♩♫

最初に姿を現したのはBudoさん。後ろでまとめたロングヘアに、ちょっと垂らしたこめかみの後毛とピアスが揺れている。
「ごきげんよう!皆様」とこれまた響く声での挨拶。〝ごきげんよう〟は今日のキーワードになった。今回のメンバーは曲者揃いで、最後はピアノ5台によるオーケストラのような演奏になる、というようなことを話していたと思う。
彼が弾いたのは「英雄ポロネーズ」。ちょっとクセのある、粘り気のある演奏だと思った。同じ曲でも弾く人によって印象が変わるなーと。

次にござさんが現れた。なんと!マスクを死守していた。お二人でシューベルトの「魔王」を弾く。同じシューベルトの「ます」を混ぜ込んだござさんのアレンジ。
Budoさん、また後半でということで姿を消したんだけど黒い下駄?を持ってった。それを脱いでペダルを踏んでいたみたい。
そして、ござさんソロでクラシックのメドレー。「乙女の祈り」で始まったかと思ったらジャズっぽくなったり、「愛の夢」につながり、「アメイジング・グレイス」が来たかと思ったらまた乙女の祈り、愛の夢が混じり…と順番に並べただけじゃないござさんアレンジだった。

次は菊池さん登場。いつもの帽子をかぶった風貌で「ごきげんよう!」と、Budoさんのまね。二人のトークでは、一緒に演奏する曲が決まったのは一昨日、などと話していた。演奏の前に菊池さんがちょっと待って…と椅子の調整を始めたのだが、ござさんそれを無視してすぐに弾き始めてしまい、菊池さん中腰のままという…いや仕込みだろうけど笑
そんな感じで始まった「チャルダーシュ」からの「ファランドール」だった。「熊蜂の飛行」がまざっていたかな?
菊池さんのソロはオリジナルアレンジの「パガニーニ変奏曲」。

次に現れたのは石井さん。チェックのジャケットで。二人で弾くのはサン・サーンスの「死の舞踏」。ステージがライトで真っ赤に染められ、〝魂が抜き取られるような〟演奏だった。

石井さんのソロは「ウィーンの夜会」。知名度が低いようなことをおっしゃっていたけど、私これどこかで聞いたことがあるわ。ご自身のチャンネルにも演奏動画を上げている曲。ステージ背景にはピンクとエメラルドグリーンのライトが縞々に当てられて、ドラジェのパッケージみたいに上品な演出なのであった。

そしてラストメンバーのけいちゃん登場。会場から声がかかる。ひらひらじゃらじゃらした衣装で、どこか挙動不審な様子が笑いを誘う。石井さんとのデュオはピアソラの「アディオス・ノニーノ」。私よく知らないんだけど、元々バンドネオンで演奏されるアルゼンチンタンゴの曲。けいちゃん踊ってるし。

けいちゃんがソロ演奏の前に、みんな譜めくりペダルを使っていて、自分も借りてみたけど蹴飛ばしちゃってダメ、みたいなことを話していた。タブレットで楽譜を表示させて(Piascoreっていうアプリかな?)、Bluetoothでつないだペダルを足下に置いて踏んでページをめくるんだよね。菊池さんは指でスワイプしてるけどね。
けいちゃんが弾いたのはオリジナル曲の「人間失格」。けいちゃんの曲って編曲されているのが多いから、ピアノ一台だけでってなんだか新鮮。途中でベートーベン(月光の第三楽章?)が混じっていたかな。

前半最後の曲は菊池さんが再登場して二人での「聖者の行進」。ジャズのアレンジが入ったり、手拍子を促したり、ノリノリで前半を終えた。

♩♬♩♫

休憩中に5台のピアノが花びらのように並べられた。
5人揃っての演奏は「革命のエチュード」から。
これは…今日は上から見下ろせる2階席のほうが良かっただろうなと思う。ピアノの蓋も全部無いし、フルコン5台は音量もすごかったから。5人の配置は固定されてなくて、曲が変わると席替えになった。

5人での〝ごきげんよう!〟笑からのトーク。
メンバーが休憩中でもピアノを弾いてる…は、皆でわいわいやっている様子が容易に想像できる。

続いては「ジュピター」。選曲が素晴らしい。アレンジもすごい。迫力がある。菊池さんが、宇宙からやれと言われた、みたいなことを話していた。Budoさんやっぱり下駄(千両下駄というタイプらしい)脱いで弾いていた。

次に来たのが「ボレロ」。けいちゃんが、遊んじゃうぞ!と嬉しそう。石井さんは自分が立ち上がったら転調だから!とメンバーに釘を刺す。いざ演奏が始まると、菊池さんはピアノの譜面台あたりを叩いてリズムを取っている。けいちゃんは…また踊りながらぐるぐると各メンバーのピアノに茶々を入れながらステージを一回り。メンバーも好き勝手に色々な曲のフレーズを混ぜ込んだりして遊んでいる。ござさんは手前のピアノを弾いていたが、紙の楽譜をめくっている。真面目そうだー。
ちゃんと石井さんが立ち上がったら転調して、大盛り上がりで演奏を終えた。

次は最後の曲…らしかったんだけど、けいちゃんが「今のが最後だった」と。次の曲はアンコールだと。これ、ホントにポカだったのか仕込みだったのかわかりません。会場の笑いと拍手に包まれながら全員一旦退場。
そして続く拍手のなか、再度登場。それぞれが今日の感想とお礼の挨拶を。石井さんが、今後もやれたらいいなと話していた。
アンコールは「リベルタンゴ」。

最後に全員手をつないで挨拶。スタオベも起こった。

観客もそれぞれ推しがいて、それを見に、聴きに来ているんだろうなと思った。ピアノのみのコンサートだったけど、全体的にリラックスしている感じがして良かった。隣の関西系マダム二人連れのおしゃべりはちょっと気になったけど(テレビ見てるんじゃないんだからさー)。

♩♬♩♫

5人並んだ絵面がなかなかクセつよで良かった。
けいちゃん獅子座、Budoさん水瓶座、そして(データ出てないけど確かござさんもそうだったと思う)、菊池さん石井さんござさんの、5人中3人が蠍座生まれという…。全員不動宮。
驚いたことに菊池さんと石井さん、誕生日が3日違うだけなので、チャートがとても似ている。…んだけど、印象が違うのはアセンダントがらみなんだろうなー。さすがに生まれた時刻まではわからないからね。

それはそうと、ねぴらぼ初期メンバーのあと一人がいないのがちょっと寂しかったな。もう卒業ってことかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?