コミュニティバスの行方

市議会議員からのDMに、「コミュニティバスの見直しを!」の文字が踊っていた。

確かに、地元を走るコミュニティバスには1回しか乗ったことがない。

なぜか?
本数は少ないし、どこにバス停があるのかよくわからない。そもそもICカードが使えるかも怪しい。

休日は走っていることすら見かけない。
ふと思い立って調べてみたら、そもそも土日祝日は運休という有り様だった。

おそらく、コミュニティバスが乗客でいっぱいな自治体はごく僅かなのだと思う。
自分が住む街の近隣でも、本数が充実していて盛況なのは2路線くらいしか知らない。

思えば、盛況な路線には共通の条件がある気がする。いくつか挙げてみると、

・時刻表がわかりやすい(20分毎とか30分毎とか)
・料金が100円
・コミュニティバスならではの、大型バスが入れないところを通っている

が思い付く。

逆に言えば、瀕死状態の路線は、上記の条件が当てはまらない。
市議からのDMで揶揄されていたバス路線も、正直何分間隔かよくわからないし、
実家の近くを走っているコミュニティバスも、既存バス路線と重複するようなルート変更を行った挙句、30分間隔を35分間隔に改悪してしまった。
こういった事情から、最近では実家の両親もバスに乗らずに歩いているらしい。

大義名分で生き残っているのか何なのか、よくわからないコミュニティバスであるが、この状況は先に取り上げた路線バスより深刻だ。
もはや誰のために運行されているのかよくわからない。
交通弱者の多い地方ならまだしも、これが比較的交通機関が充実している都内で行われているから、恐ろしい。

この先コミュニティバスを待ち受けているのは、利用客減少に歯止めがかからないことによる事業の廃止だ。
しかしながら、自治体で始めてしまったサービスは、公共の福祉から簡単に止めることができない。
そもそも営利目的ではないので、どんなに利用客がいなかろうが、要望があれば維持するしかないのである。
廃止が難しいのは、第三セクターに移管された旧国鉄の赤字路線の現状を見れば明らかで、乗りもしない沿線住民の廃止反対論が虚しく響くことになろう。

人手不足のこの時代、そんな不採算路線に人員を回す余裕などないはずなのに、こういうミスマッチが起こってしまうのが、甚だ虚しい。

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