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"エモい"音楽とは

エモい」という言葉が最近飛び交っている。

エモい動画とかエモい写真とか「これまじエモい〜」とか。
若者の間では「ヤバイ」と同じ意味として使われているようだ。

そんなふわっとした「エモい」の僕なりの定義と、音楽に関する「エモい」について書いてみる。

まず、「エモい」とは何か。調べてみるとこう書いてあった。

「エモい」は、英語の「emotional(エモーショナル)」を由来とした、「感情が動かされた状態」「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する日本語の形容詞。感情が揺さぶられたときや、気持ちをストレートに表現できないとき、「うまく説明できないけど、良い」ときなどに用いられる。

僕の思う「エモい」はこれだ。
「ロジカル」とは対極にある感覚的な言葉。

「切なくて寂しいのに嬉しい」のようなのいくつもの感情が混じり合って表現できない時、つまり「ストレートに感情を表現できないふわっとしたもの」=「エモい」という認識。


言葉の「エモい」の分析はそんなところで、ここからが本題の音楽の話。

この「エモい」という言葉が生まれるキッカケになったのは、音楽のジャンルの一つである「イーモウ(Emo)」からきていると言われている。

Emo」というジャンルは、パンクロックの一種である「エモーショナル・ハードコア」の略称で、メロディアスで哀愁のある音楽性と、切なく感情的な歌詞が特徴的なロックミュージックの一つである。

哀愁と感情的、まさに「エモい」という言葉が連想できる。

そんな「エモーショナル・ロック」とはどんな音楽なのか。
有名なバンドで言うと海外のロックバンドJimmy Eat Worldと、「前前前世」で話題になったRADWIMPSのこの二組。

この2バンドの曲を聴くと「エモーショナル・ロック」がどういうものかわかると思う。哀愁さと感情的に歌う力強さが交わってるイメージ。

これが音楽の「エモ」というジャンルである。
この音楽の感情的な雰囲気から言葉の「エモい」が生まれた。
そこから「なんか良い音楽」を「エモい音楽」と呼ぶようになった気がする。まさに「エモ」の逆輸入。


「エモい音楽」とはどのようなものか。それは人それぞれだと思う。
もちろんロックだけではない。
例として僕の思うエモいヒップホップをいくつか紹介します。

EVISBEATS - ゆれる feat. 田我流
彼の作るトラックはほとんどエモい。

STUTS - 夜を使いはたして feat. PUNPEE
タイトルからしてエモい。リリックのエモさが際立つ。

韻シスト -  HOT COFFEE feat.鎮座dopeness & チプルソ
ホットコーヒーの良さをラップするという、コンセプトのエモさ。

このように「エモい音楽」とはその人が"なんか良い"と思う音楽のことなのではないかと思う。


余談ですが、エモから派生したジャンル「スクリーモ」が個人的に大好きなのでちょこっと紹介。

1990年代に生まれた、混沌とした演奏と終始絶叫するヴォーカルが特徴。
2010年代からは、それまでの混沌としたサウンドに終始絶叫ヴォーカルが絡むスタイルがスクリーモであったのに対し、ポスト・ハードコア的なスタイルであるスクリーム・パートとクリーン・パートを併用するバンドたちに使われるようになってきた。

よくわからないと思うので、一度聴いて見てほしい。
絶叫ボイスでいかにもという曲調から、綺麗な声のクリーンな曲調への移り変わりが特徴というのがすぐにわかる。

SiMFear, and Loathing in Las Vegas 日本ではこの2組が大人気。


少し話は脱線しましたが、少し「エモい」ということがわかっていただけたでしょうか。ふんわりわかっていれば良いと思う。
これが「エモい」と決めつけることはなかなか難しい。
音楽のエモ」と「エモい音楽」の違いがわかってもらえたら嬉しい。


余談ですが、なぜこの記事のトップ画像が夕焼けなのか。
夕焼けって哀愁漂って「エモい」でしょ?

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