自分で販売しないで取引所に上場させるトークン発行は、やっていいのかダメなのか

発行したトークンを自分で販売しないで、取引所に上場させて売る、という方法は、最近よくあるトークン販売のスキームです。

なんでこういう方法が流行っているのか

日本では仮想通貨にあたるものを販売したりほかの仮想通貨と交換するためには「仮想通貨交換業」というものを金融庁に申請して登録をしなければなりません。
前回までで書いたように、だれでも好きなようにトークンを発行して勝手に販売することができてしまえばいろいろザルになってしまうため、日本ではこの免許を持っている事業者でないと、仮想通貨の販売やほかの仮想通貨との交換をやってはいけない、という決まりになっています。

なので昨今、作ったトークンを自由に販売することができないわけです。免許がないのにそれをやると、法律により罰せられます。
※例外はありそうですが、何をして例外となるかはっきりと書ける知見が僕にはまだありません。

これを回避するため、発行したトークンを取引所に上場させて販売する、という方法をとるわけです。
売っているのは発行した人ではありませんから、違法にならない、ということになります。
現在までにおいて、この方法でトークンを販売した発行者に金融庁がミソを付けたという事例はないようです。

ですがよく考えてください。
日本では、なぜトークンを誰でも勝手に販売することを禁止しているのか。
金融庁が防ぎたいのはトークンを販売することで得られたお金を悪用されることです。
トークンを自由に販売することを制限することが目的ではなく、上記の悪用防止を目的とした規制の方法が販売制限です。

各方面から得られた話などから考えてみると、今後どうやらこのスキームについても「発行者が売っている」ものとしてみなされる可能性がありそうです。

今後これが法的に制限されたとして、過去にさかのぼって罰せられる(法の不遡及)ということは考えづらいですが、得られたお金を悪用しているもの、または用途が不適切なものがあれば罰せられる可能性はありますし、あまりにも行き過ぎた状態になった場合は見せしめとして検挙される可能性も否定はできません。

WAVESトークンの発行などですとトークン発行と同時にDEX上場という状況が作れてしまうため、簡単にこれを実施することができます。
しかし、簡単にできるから適法であるかというと、そういうわけでないということは覚えておきましょう。
知ってか知らずか、WAVESで発行したトークンを投資家向けに事前販売する、ということを謳っている方もいらっしゃいましたので、注意してください。

なお再度書きますが、2018年4月11日現在、今回記載したトークン販売のスキームが違法であるということにはなっていません。
ただし状況を見る限り、適法であるという保証もないのが事実です。

実行する際にはこのあたりを踏まえたうえで、各々判断するのがよいでしょう。
個人としての見解は、このスキームで法の穴をついてトークンを売ることはやめたほうが良い、です。

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DaddyPoco

日本の仮想通貨に関するメモみたいなもの

いろいろな方とのやり取りや、現状の界隈の状況などから得られた情報をなるだけ簡潔にまとめていきたいと思います。 たまに、「こうしたらいいのになぁ」ということも書きます。 ここに書かれていることが完璧に正しいということを保証するものではないのであしからず!
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