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私がやりたいことは何なのか考えさせられる映画〜『愚行録』感想〜

心にずっと引っかかっている・・いろいろと考えさせられる映画があります。それが『愚行録』であります。(公開直前に出演者の小出恵介が未成年者と飲酒して問題になり、公開延期になってしまった不運な作品です。だから、知らない人も多いかもしれません。)

原作も有名なようですが、そちらは未読であります。

この映画がなぜ心に引っかかっているか? それはこの映画が私のやりたいことを考えさせてくれるからです。

この映画は、ある社会システムとある社会問題が最悪の形で交錯していく内容なのです。

あらすじは・・(公式ホームページより)

エリートサラリーマンの夫、美人で完璧な妻、そして可愛い一人娘の田向たこう一家。絵に描いたように幸せな家族を襲った一家惨殺事件は迷宮入りしたまま一年が過ぎた。週刊誌の記者である田中 (妻夫木 聡)は、改めて事件の真相に迫ろうと取材を開始する。

殺害された夫・田向たこう浩樹 (小出恵介) の会社同僚の渡辺正人 (眞島秀和) 。妻・友希恵 (松本若菜) の大学同期であった宮村淳子 (臼田あさ美) 。その淳子の恋人であった尾形孝之 (中村倫也) 。そして、大学時代の浩樹と付き合っていた稲村恵美 (市川由衣) 。

ところが、関係者たちの証言から浮かび上がってきたのは、理想的と思われた夫婦の見た目からはかけ離れた実像、そして、証言者たち自らの思いもよらない姿であった。その一方で、田中も問題を抱えている。妹の光子 (満島ひかり) が育児放棄の疑いで逮捕されていたのだ――。

ある社会システムとは・・縁故資本主義
ある社会問題とは・・児童虐待問題

であります。

〜〜ここから少しネタバレ〜〜

記者が惨殺された夫婦と関係のある人たちを取材していく内容なのですが、この夫婦は周囲の人間を利用して伸し上がろうとする生き方をしてきたので敵が多かったです。
一流大(おそらく東大がモデル)出の夫は、イケメンでもあるので、社長令嬢を次々と口説き落とし玉の輿に乗ろうとしてきました。
そして、同じく一流大(おそらく慶応がモデル)出の妻は、家柄でヒエラルキーが出来ている学校内で他人を利用しながら上手く立ち回り、幼稚舎から上がってきた大金持ちのグループに一般入試の人間としては唯一入っていたのです。

この2人がなぜそんな生き方をしているのか?それはまさしく日本が縁故資本主義で、家柄やコネによって人生が決まってしまう社会だからです。そんな社会だから、有能であるにもかかわらず、周囲を敵に回してでも家柄のいい人間に取り入ろうとしてしまうのです。

そして、この映画には虐待を受けて育ち、自分に自信が持てずに、結果的に人に利用されて人生がボロボロになってしまう人間が出てきます。

もし、この国が能力や才能だけで評価され、自由に自己実現出来る社会ならば、この夫婦は違う生き方をしてきたでしょう?

そして、児童虐待なんてものがなければ、ある人物はまともな人生を歩めたのではないでしょうか?

そうなのです‼️

私が実現したいことは、この映画に描かれているような悲劇が絶対に起きない社会を作ることです。

その為には規制を極力排除して、既得権益を打破し、誰もが自己実現しやすい環境を整えるべきでしょうし・・
そして、何よりも児童虐待を撲滅し(もしくは万が一そんな環境で育ってしまってもリカバリー出来る)、誰もがちゃんとしたスタートラインに立てる社会にすべきです。

私はその為に微力でも活動していきたいと思います。

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