讒文芝居

嘗て、中学生位には、渋谷と謂えばもう、地獄の一丁目位に怖かった。
同級生の体験談も「カツ上げに遭って、猛ダッシュで街を駆け摺り廻り、
靴屋の裏口から遁がして貰った」だの厭喃事し乎云って来ぬ。
修羅の国だ。サウス・ブロンクスだ。ヘルズ・キッチンだ。
大人に為って行ってみたらば、全然普通。
と、謂う乎、川崎のが危ない事が一杯在る。

でも、結局は何処に行っても本屋とCD屋し乎行かないので
あんまし行動範囲は増え無かった。

ネットが発達してからは其れすら行かない。
街が怖いのでは無くて、人が怖い。
否、饅頭怖いみてえ喃意味では無い。