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土地探しで危ないものは地面の下に埋まっている

土地探しをする時に、
その土地に何度も足を運ぶと思います。

周辺の状況を確認したり、雨の日の状況を見たり、人通り、交通状況、
周辺施設へのアクセス、日当たり、風当り、などなど、
確認したいことはたくさんあると思います。

そうした時に見落としてほしくないのが、地面の下、なんです。

地中埋設物とは?

読んで字のごとく、
地面に埋められているものです。

その土地に既存建築物が建っていても、いなくても、
その土地の地下には何か埋まっている可能性があります。

Q 「建物が建っているのに、その下に何かあるの?」

A 「実際に既存建物解体工事の際に、建物の下から建築廃棄物と思われるゴミがわんさか出てきたことがあります。」

建築廃棄物が埋められていることが多い

良くあるのが、建築廃棄物です。
解体した時に出た瓦、タイル、ブロック、塩ビ管や余った材料などが、
地中から掘り出されることがあります。

建築廃棄物が埋まっていたら

これらのゴミは、埋められていることがまず良くないですが、
年数が経過しても分解されることがないので土に還らず、
知らずにこの上に建物を建てると、建物の重量で地面が沈んでしまうことが
ありますので、全て撤去するのが望ましいです。

浄化槽も埋まっています

他には、こちらはゴミではありませんが、
浄化槽も地中埋設物です。
浄化槽とは、本下水が整備されていない地域などで、
建物から排出される排水を浄化してから流すための装置であり、
地面に埋設する形で設置します。

浄化槽は一軒家でも、結構大きなものになりますので、
取り出すためには深く、広く、掘削する必要があり、
撤去後に土を戻しても、
掘削部は地耐力(地面の強さ)が著しく低下してしまいます。

浄化槽掘削部の地耐力はどう回復させるの?

建設会社によって補強方法は異なると思いますが、
土を戻す際に、土と硬化剤などを混ぜたり、
土の代わりに、砕石を転圧しながら何層にも分けて固めていったり、
して補強します。

上記は、あくまでも新築する建築物と干渉する場合のことで、
新築する建築物から離れていれば、そのまま土を戻しても良いと思います。

杭も埋まっています

近年、地盤補強方法として、
鋼管杭、コンクリート杭などの杭工法が普及しています。

地表から支持地盤まで、数メートルの長さの杭を建物の大きさや重さに合わせて設置されています。

今のところ、私どもでは、
杭が埋設された土地に新築住宅をご計画されるお客様と出会っておりませんので、計算や現況調査などの検討をしたことが無く、はっきりとしたことは申し上げられませんが、
既存住宅と全く同じ配置、同じ間取りにするとしても、おそらくは全て撤去する必要があるのではないかと思います。

地中埋設物があった場合

土地を購入する際に、不動産業者などから地中埋設物の有無などについて説明(書類に記載など)があります。

もしも、判明していなかった地中埋設物が後に見つかった場合についての対応(瑕疵担保責任)についても説明があると思います。

地中埋設物について、
誰がどこまで負担するのかをご契約の時までにしっかりと確認して、
納得した上で進めていくのが望ましいと思います。

地中埋設物ではないですが、樹木もポイント

その土地に樹木がある場合、
樹木と干渉しない場所に新築するならば問題はございませんが、
樹木を伐採しなければならない配置だとすると、
樹木の根も伐根しなければならないので、
その際には地面を大きく掘削することになります。

大きい樹木ほど、根も大きく伸びています。

浄化槽の時と同じ状況となりますので、
伐採伐根の他、地盤補強の必要も出てくる可能性があります。

地中埋設物と土地の価格

土地の価格は立地、面積、形状、周辺環境などで決まっていきますが、
おおよその相場がございます。

そうした相場から高い土地、安い土地、にはそれぞれそうなる理由が
存在するとは皆さまにも想像がつくと思いますが、
その理由の一つに地中埋設物がなっているかもしれません。

気になったら、詳しく尋ねてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。