血統から見る新種牡馬診断 第1回〜キズナ〜

キズナ

父ディープインパクト 母キャットクイル(母父ストームキャット)

7/30に急逝したディープインパクトの産駒で2013年ダービー馬の本馬。計重賞5勝の名馬である。芝2000m前後を中心に活躍し、3歳時には海外挑戦し凱旋門賞の前哨戦となるニエル賞を勝った。凱旋門賞は4着だったがこの挑戦は日本の競馬ファンに勇気と感動を与えた。14戦7勝(重賞5勝)主な勝ち鞍 日本ダービー、大阪杯、ニエル賞、京都新聞杯、毎日杯

まるでデインヒル!?キズナ産駒の特徴

ここまで勝ち上がった馬が27頭(12/31時点)いるが、重賞初勝利をもたらしたビアンフェを筆頭に芝1200-1800で活躍馬を輩出している。番組の関係もあるが、配合によっては今後中距離でも活躍馬を出しそうだ。血統からの影響として父ディープインパクトの特徴を引き継いでおり、牝馬の方が走り早熟性と先行できるスピードか最後の直線で突き抜ける瞬発力を受け継いだ産駒が多い。だがディープとは違い道悪を気にしないのが特徴だ。そして母父ストームキャットの影響か前走からの距離短縮や高速馬場やハイペースの時計勝負こそ真価を発揮する。逆にダートは苦手でダートなら外枠or先行できるor軽い馬場じゃないと活躍できない芝馬特有の特徴を出しています。ここでふと思い出したのがデインヒル。デインヒルは欧州を中心に活躍馬を輩出する名種牡馬でその血は世界各地に散らばっている。特徴は馬格が大きいのにダートが苦手で芝替わりや早いタイムの前傾ラップに強い。道悪を気にしないなど挙げれば色々。デインヒルと言えば欧州競馬では血統表に入っていない馬を探す方が大変なほどマストな種牡馬であり、サドラーズウェルズ系×デインヒル系の配合が欧州の主流血統である。先に書いたがキズナはディープ産駒でありながらフランスのニエル賞を勝ち凱旋門賞も4着に入着している辺り欧州的な適性を秘めているのかもしれない。

★パラメータ★

種牡馬タイプ

☆母系活性型 自在タイプ

適性距離

1200〜2000

得意コース

☆東京、京都、阪神

苦手コース

☆不問

アビリティ

☆高速馬場適性◎ ハイペース◎

ダート、重馬場適性

☆ダート◯ 重馬場◎

ニックス配合

☆ゴーンウエスト系、日本の短距離で活躍した馬又はその父

まとめ

◎牡馬より牝馬の方が走る産駒が多い!

◎早熟性と先行するスピードや瞬発力を遺伝した産駒が多く、特に距離短縮が良い!

◎『雨のキズナ』重くなった芝、軽くなったダートに強く、33勝の内12勝は稍重以上!

◎高速馬場のハイペースや小回り内回りコースなど上がりの掛かる展開、コースに強い!


★期待のキズナ産駒★

マルターズディオサ(母父グランドスラム)

キズナ産駒では珍しく上がりが使えるタイプで、新馬戦は逃げてウーマンズハートの2着も続く未勝利、サフラン賞は追い込んで2連勝を飾り、どちらも上がり最速を叩き出した。ウーマンズハートとの再戦が楽しみ。12/17更新 阪神JFでは前半3F33.7のハイペースの中追い込んでの2着。オークスで買おうと思っていたが早くも頭角を現した。

クリスタルブラック(母父タイキシャトル)

新馬戦、京成杯とコーナーで暴れるような走りをしながらキズナを彷彿させる豪快な末脚を披露しての勝利。大物感もあり個人的に大好きなタイキシャトルの孫でもある。もっと先の馬だと思っているが皐月賞に直行する予定。


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