エピファネイア

父シンボリクリスエス　母シーザリオ（母父スペシャルウィーク）

本馬はシンボリクリスエス産駒で最も活躍した産駒である。母は日米オークス制覇した名牝シーザリオでその子供達も19年皐月賞馬サートゥルナーリアなどG1馬を多数輩出している。本馬は2歳時3連勝でラジオNIKKEI杯を制しクラシック最有力にも挙げられたが、皐月賞ではロゴタイプに、ダービーではキズナの後塵を拝し2着。しかしその二頭共、距離不安と凱旋門賞挑戦で菊花賞を回避したこともあり1人気に推され見事優勝した。4歳時春は海外挑戦や意欲的なレース選択をするも成績はイマイチに終わる。しかし、秋のJCでは福永騎手から名手スミヨン騎手に替わり見事復活の勝利を挙げた。14戦6勝（重賞4勝）　主な勝ち鞍 JC、菊花賞

新馬戦でこそ輝く！？エピファネイアの特徴

エピファネイアは自己主張型種牡馬である。自身も2歳から活躍した通り、産駒にもその影響を強く出しており新馬戦から活躍する産駒が多く30頭（12/27時点）勝ち上がった内、新馬戦での勝利が14/98頭で勝ち上がり率30% 新馬戦勝率14% 単勝回収率200%超え（19年全成績）とまだデータの殆ど無い新馬戦で活躍している。本命ばかりではなく穴も勝っており、最高単勝配当がヤマニンエルモサの8690円となかなかの数字だ。これは母シーザリオの産駒が6/9頭新馬戦勝ちを収めているのでこの影響が強いのでは無いかと推測する。

この数値から絞り込むと、勝ち星は芝コースに偏っており芝28勝に比べダート3勝で新馬戦に絞れば1頭もダート新馬戦勝ちがなく尚且つ稍重以上になると【5.9.7.10/31】と勝率16.12%複勝率67.74%（19年全成績）と一気に跳ね上がっており、父系ロベルトと母母父サドラーズウェルズは道悪巧者で名を馳せているこの二頭の影響がありそうだ。この条件になればベタ買いでも差し支え無さそうだ。新馬戦に限らない話だが京都1600内回りコースの成績が【3.2.2.9/16】単勝回収率73.75% 複勝回収率105%（19年全成績）と好成績。ただし同じ内回りコースの2000だとロールオブサンダー以外馬券になっていないので注意が必要か。去年の秋開催の京都はタフな馬場が多かったと言うのもあったのかもしれないが筆者は美味しい思いをさせて貰った。

そして、エピファネイアの長所は化け物のような持続力だったが、これはシンボリクリスエスの母父である大系統ナスルーラ系に属するシアトルスルーに由来するもので小回りコースの持続力や長い末脚の限界比べを得意とする。その特徴を遺伝しており先行力が高く、特に逃げ馬になる産駒が多い。３角５番手以内に付けて勝った産駒が19/31勝（19年全成績）である。現在はダートでの活躍馬は少ないが、父シンボリクリスエスからルヴァンスレーヴ、サクセスブロッケン。母父スペシャルウィークからローマンレジェンド、ゴルトブリッツを輩出しており将来的にはダートの化け物が出ると思っている。

最後に現在勝ち上がった産駒30頭のうち、24頭がノーザンファーム生産やノーザンファームに属するクラブ馬以外なのである。今の競馬はノーザンファームを中心に回っていると言っても過言では無く、重賞やG1ではノーザンファーム関係から狙わなくては行けないが現状はそれ以外の方が良い。しかしながら重賞勝ち馬0なのと2勝以上馬がロールオブサンダーの1頭（19年全成績）と少ないのは物足りないか。それはやはりノーザンファーム以外の成績が偏ったせいなのかもしれない。しかしクラシックを狙うような馬はこれから出てくるだろうしノーザンファーム生産のエアグルーヴ牝系に属するスカイグルーヴが新馬戦を逃げ切り圧勝を収めておりこれからが勝負か。

まとめ

◎新馬戦はベタ買いでプラス！ただしダート新馬戦勝ち星なし。

◎京都1600や2000など内回りを得意！根幹距離でこそ真価を発揮！

◎持続力と先行力が売りで、小回りコースや末脚の限界比べでこそ真価を発揮する！！将来的にはダートの大物を出しそう。

◎現在勝ち上がった30頭のうち24頭がNF系以外で大物は居ないが妙味はある！！NF系はこれからか。

★期待のエピファネイア産駒★

スカイグルーヴ

母系はダイナカール〜アドマイヤセプターに繋がる名牝でノーザンファームの粋を結集した超良血馬。新馬戦は逃げながら上がり3F、11.8/11.2/11.1と加速ラップを刻んでおり余裕の5馬身差勝利を収めた。次走予定は京成杯となっている。

ロールオブサンダー

唯一の2勝馬で紫菊賞を逃げ切り、続く京都2歳Sも3着に入った。非NFの千代田牧場生産で半兄グラデュエイトはダート短距離で活躍しており近親にスマハマがいる辺り基本的にはダート血統だがそれがエピファネイアの影響で芝に強く出たか。ただし、タフは馬場タフな展開の方が得意そうで高速馬場や緩い展開には弱そう。