大学職員の採用試験を受ける前に確認しておきたい大学関連ニュース(2019年3月前半版)

はじめに

大学職員の採用試験では、「最近、大学関連で気になったニュースはありますか」などと、大学業界に本当に興味があるか、どのような点に問題意識を持ち、どのような考え方を持っているかについて問われることがあります。

このような質問に対しては、直近の大学関連のニュースを事前にチェックしておかないとうまく回答ができなくなってしまいます。

また、その他にも、「よりよい大学となっていくためにはどのような取組を進めるべきか」、「大学職員になったらどのような取組をやっていきたいか」など、これから実施すべき取組についての提案を求められることもよくあります。

このような質問に対しては、何も情報がない状態で自分独自の考えを述べることは難しく、一般的には、他大学で実施している特色ある取組を紹介する形で提案をしたり、それをヒントに新しい取組を考えて提案したりすることになると思います。

これらの対策を行うためには、インターネット上で事前に大学関連のニュースを確認しておくことで対策を練ることができますが、就職・転職活動中に様々なサイトから必要な情報を確認することはかなりの負担になると思いますし、見つかった事例が先端的な取組なのかどうかを判断することは難しいと思います。

そこで、大学職員歴10年以上で、採用試験の面接官を担当させていただいている私が、ここ最近の大学関連のニュースで、先進的でおもしろいと感じた取組や知っておくべきと感じた事例について、分野ごとに各取組・事例の概要をまとめさせていただいています。

また、各取組・事例については、これまでの大学職員での経験を踏まえ、各取組・事例が職員としてはどのように感じるか、取組・事例は大学業界の課題を解決に導くようなものなのか、取組・事例を見るうえでの注意点なども併せて記載するようにしています。

ここで紹介する取組・事例で気になったものについては、各大学のウェブサイトなどで詳細を調べていただき、自分なりの考えをまとめていただいたうえで、採用試験に臨んでいただくとより適切な対応ができると思います。

今回は、2019年3月前半に確認できたニュースの中で、24件のニュースについてまとめております。

皆様の就職・転職活動にお役立ていただければ幸いです。

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<大学職員の採用試験対策を行うための書籍等>
・『大学職員の採用試験を受ける前に知っておくべきデータや大学の課題・用語等【平成28年1月版】』
・『大学職員面接回答事例集59』
・『大学職員の採用試験を受ける前に知っておきたい大学のデータ42』

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「ココナラ」というサイトにおいて、「大学職員の就職・転職を目指す方にアドバイスをします」というサービスを出品しています。志望動機や面接での回答予定内容について、大学職員の面接官として、どのように感じるかなどについてお伝えするサービスです。

以上については、以下のサイトから詳細を確認できますのでぜひご確認ください。
https://hspindex.com/2018/09/16/1618/

目次

第1章 教育改革に関するニュース
 1 特色のある授業・教育の取組【2件】
 2 学習支援・教育環境の整備【1件】
 3 リカレント教育・生涯学習【3件】

第2章 学生支援に関するニュース
 1 キャリア・就職支援【1件】
 2 経済支援【2件】
 3 学生生活・課外活動支援【2件】

第3章 入試・広報に関するニュース
 1 高校生を対象としたイベントや高校との連携【2件】

第4章 グローバル化(国際化)に関するニュース
 1 日本人学生の語学力を高める取組【1件】
 2 外国人留学生の支援【1件】

第5章 その他のニュース
 1 文部科学省・大学業界等の動向【2件】
 2 新設大学・新学部等の設置【1件】
 3 保護者向けの取組【1件】
 4 寄附金等の大学の収入を増やす取組【1件】
 5 大学ランキング・統計調査等【2件】
 6 その他特色ある取組やニュース【2件】

第1章 教育改革に関するニュース

1 特色のある授業・教育の取組
(1)産学連携で宅配弁当を開発

<実施大学>
酪農学園大学

<取組の概要>
酪農学園大学食と健康学類管理栄養士コース栄養教育学研究室(杉村留美子准教授)は、ゼミ生の学びの一環として、産学連携の取組を行っており、株式会社札幌海鮮丸と国分北海道株式会社と共同で2種類の宅配弁当を開発しました。

このプロジェクトは、健康に配慮した食事の提供を常に心がけている宅配すしの札幌海鮮丸が賛同することでスタートし、「食」に関する健康志向が高まっている中で、高齢者などを中心に客層を拡大することを目指すことを目的としていました。

メニューは、3年生の女子学生6人がメニューを考案し、塩分控えめで栄養バランスの取れた商品となっています。

◆開発した宅配弁当①「すずらん」
・メニュー
もち麦入りカルフォルニアロール、一口おにぎり、手まり寿司、いなり寿司、メンチカツ、サラダ、きんぴらごぼう、白和え、わらび餅

・ポイント
もち麦を使うことで血糖値を気にしている人も安心して食べられる。「低GI値」の食材はカロリーがきちんと摂れて、血糖値は上がりにくいのが特徴。栄養バランスが良く、子どもから大人まで毎日食べられるメニューとなった。

◆開発した宅配弁当②「すずらん」
・メニュー
三種まり寿司、白だし香るあっさり梅うどん、炙り焼きチキン、彩サラダ、アンサ  ンブルエッグ、きんぴらごぼう、白和え、わらび餅

・ポイント
高齢者にも食べやすい食材であるうどんを主食にし、ご飯が食べたくないときでも食べられる。だしは濃くなくあっさりとした味付けを心がけた。

<取組に対するコメント>
酪農学園ならではの取組だと思いますが、実際の企業が抱えている課題に対して、学生がアイデアを出して解決していくという教育は、企業と大学双方にとってメリットのある取組だと思います。

今回は、「高齢者を意識した宅配弁当の開発」というテーマでしたが、企業が抱えている課題は様々なものがあるので、大学職員としては、どのようなテーマで連携できるかということについてアンテナを張り、大学職員が中心になって調整をしていけると、大学職員の存在意義も上がっていくと思います。

(2)学生が本物のウエディングをプロデュース
<実施大学>
共栄大学

<取組の概要>
共栄大学は、株式会社JTBとの産学連携プログラム「ワールドラン2018」の一環として、学生が本物のウエディングをプロデュースしています。

具体的には、1年間、毎週の授業でウエディングの知識を学習し、関連企業や施設での研修、グアムでの模擬挙式等を経て、実際に「本物の結婚式」を実施しています。

最初の企画や打ち合わせから、当日の進行までを手掛けることで、学生たちにとって貴重な経験が得られるものとなっています。

<取組に対するコメント>

多くの大学で企業と連携した授業を行っていますが、結婚式のプロデュースをテーマにするのは初めてだと思います。

結婚式自体も模擬ではなく実際に結婚される方のもので実施しているので、非常に貴重な体験になったのではないかと思います。

実際に社会に出て働くことになれば、様々な種類のプロジェクトのような仕事を進めることになるので、学生時代にこのような大きなイベントの体験をできるプログラムは、学生にとってもすごく魅力的に映ると感じました。

2 学習支援・教育環境の整備
(1)大学の消費電力をすべて自前で発電(日本の大学で初めて「RE100」を達成)

<実施大学>
千葉商科大学

<取組の概要>
千葉商科大学は、2019年1月までの直近1年間で、大学内の消費電力と同じ量の電力を、自前で発電することに成功したと発表しました。

具体的な取組としては、大規模太陽光発電所(メガソーラー)の増強や、照明を発光ダイオード(LED)に切り替えるなどの対応を行ったとのことです。

企業において、事業活動に使う電気をすべて自然エネルギーで賄う「RE100」の動きが盛んになっている中で、日本の大学で初めて「RE100」を達成したことになります。

<取組に対するコメント>
都心の大学はなかなか難しいかもしれませんが、企業よりも大学のほうが敷地面積が多くあるケースもあり、そのような場合は企業よりも「RE100」を達成しやすい環境にあるかもしれません。

この取組は直接的に大学の教育や研究につながるものではありませんが、一種の社会貢献活動としても考えられますし、大学が率先して組織としてのあるべき姿を見せることは重要だと思うので、他の大学でもぜひ推進していただきたい取組だと思います。

3 リカレント教育(生涯学習)
(1)リカレント教育(社会人学び直し)プログラムの実施

<実施大学>
茨城大学

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山田 隆司

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山田 隆司

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