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さて、ここで問題が発生します

2018年6月13日 専用の劇場を建てる気マンマンです

『えんとつ町のプペル』は、最終的には何十年も愛され続けるミュージカルを狙っています。

専用の劇場を建てる気マンマンです。

(※ちなみに今日はミュージカルの脚本を書いています)

定番となっているミュージカルや、話題のミュージカルを片っ端から観に行って、基本的には最高なんだけど(でも、まぁ、あのレベルなら勝てる)、毎度どうしても気になる点と、その改善点を、ここにメモっておきます。

《気になる点》
人数がたくさん出てくる系のミュージカル(や芝居)にありがちなんだけれど、全員で合唱するシーンや、全員で声を揃えて叫ぶシーン。

あれ、初めてだと、音がボワンボワンしちゃって全然聞き取れないんだよね。
でも、役者やスタッフや、その舞台に何度も足を運んでいるお客さんには鮮明に聞き取れていると思う。

原因は『情報の補完』にある。

絵を描く仕事をしていると、それが凄くよく分かるんだけれど、
目で見えているものが全てではなくて、
耳で聞いているものが全てではない。
僕らは、すでに自分の中に入っている情報で補完して、ビジュアルや、音を完成させている。

たとえば、鶏の鳴き声。

日本人の耳には「コケコッコー」と聞こえるが、
アメリカ人の耳には「クックドゥ~ドゥルドゥ~~」と聞こえるらしい。

僕が聞く限り、鶏は「ドゥル」なんて絶対に言っていない(「コ」と「ケ」、100歩譲って「ク」しか使ってない)んだけれど、
鶏の鳴き声を「クックドゥ~ドゥルドゥ~」でインプットしてしまっているアメリカ人には「クックドゥ~ドゥルドゥ~」としか聞こえない。

このことから、僕ら人間は音をボンヤリとしか捉えてなくて、すでに頭の中に入っている情報で補完している(もしくは音を情報に寄せている)ことがわかる。
あ。僕世代だったら、分かってくれると思うんだけれど、今じゃ考えられないけど、僕らは最初、ミスチルの『名もなき詩』やサザンの『愛の言霊』の歌詞を聞き取れなかったんだよ。

(1音に2文字以上入れられると反応できなかった)

ミュージカルの全員で歌うシーンの歌詞や、芝居の全員で声を揃えて叫ぶシーンの台詞で、聞き取れる人と聞き取れない人が出てくる理由はそれ。

(キッパリと断言する男!)

ただ、
全員で歌ったり、全員で声を揃えて叫ぶシーンの高揚感(「うぉーーー」感)は確かにあって、聞き取れる人からすると、あそこはメチャクチャ気持ちいいんだよね。
あの技は確かに使いたい。

《では、どうするか?》
これはもう簡単で、物語の序盤に“一人の人間”に、後半で全員で合唱するシーンの歌詞(セリフ)を言わせて、初めてのお客さんの脳ミソに情報を入れておくことだと思う。

ミュージカル『えんとつ町のプペル』のラストシーンで、全員の合唱(セリフを揃える)シーンがあるんだけれど、実はその言葉は序盤で小分けにして、散りばめています。

クライマックスシーンで補完する用の情報を事前にインプットしておいてもらうためですね(*^^*)

そんなことを頭の片隅におきながらミュージカル『えんとつ町のプペル』を観ていただけると、「おっ、西野、ここで仕掛けとるなぁ」とニヤニヤできるかもしれません。

とりあえずブロードウェイを狙います。

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2018年6月13日 【提灯枠を販売します】

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2018年6月14日 【建物と土地と経費の関係】

今朝、会計士さんとの勉強会で教えてもらったことが、とても面白かったので、共有しておきます。
『えんとつ町のプペル美術館』にも関係のある話です。
(※知っている人はごめんなさい)
・・・・・・・・
ちょっとややこしい話なんだけど…
「建物」など“資産扱い”になるものはお金を払ったタイミングで全額が経費になるのではなく、『減価償却費』として経費になっていくんだって。

『減価償却費』ってのは、建物などが時間の経過と共に古くなって価値が下がっていくと税金的には考えていて、「価値が下がった分だけ少しずつ経費にしてって良いよ」というルールらしい。

これ、「建物の種類」に応じて”何年で経費にしていくか”が決まるんだって。
例えば『鉄骨の美術館』の場合は、50年と決まっていて、建物の購入価格の1/50を、美術館がオープンした後に、毎年減価償却費として経費にしていけるらしい。
んでもって、「土地は時間の経過と共に価値が下がるものではない」と考えられていて『減価償却費』という概念がないので経費にはできない。
おもしろいよね。

ポイントは「建物の種類によって、何年で経費にしていくかが決まる」というところ。
知らなかったなー。
俺、バカだから「土地は経費にはならないけど、建築費は経費になる」という認識だった!
(恥ずかしいぜ!)

これ、
知っている人もたくさんいたかもしれないけれど、
きっと知らない人もたくさんいて…

オンラインサロンのコンテンツとして皆で一緒に『美術館』を作るなら、こういったお金の流れも皆で把握しておいた方がいいと思って、共有しましたー。

誕生日会で詳しい話をするねー

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2018年6月15日 【絵本で音を鳴らせるか?】

今、おもくそ力を入れて作っている次々回作の絵本『チックタック ~約束の時計台~』のラストシーンでは、時計台の鐘が大きく鳴り響きます。

さて、ここで問題が発生します。
「どうやって、絵本で音が出ていることを表現するの?」
この問題に対する僕なりの答えはコチラです(画像1枚目をクリックしてネ)↓

①こちらは時計台の中から外を見た時の景色。
ちなみに、このシーンはカットになったので、このイラストは本チャンの絵本では使われません。

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②こちらは、時計台内部。
たとえば、ここにラッパのようなもの(あきらかに音が出るような装置)をつけて、「時計台の鐘の音が鳴り響きました」と文章で説明するのもいいですが、それだと表現にヒネリがありません。

ポイントは「文章で説明せずに、時計台の鐘が鳴ったことを読者に伝える」ですね。

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③そこで、時計台がある森を「ホタルの森(ホタルがたくさん住んでいる森)」という設定にして、“夜中12時に鐘の音がなると、驚いたホタル達が一斉に飛び立つ”という設定にしてしまおうと思いました。

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④んでもって、こう。

「ホタルが一斉に飛んで輝く=鐘の音が鳴った」というルールなので、これで鐘の音が鳴ったことを表現できる。

こんな感じで作ってまーす。

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これは投稿から1年が経過した記事です。

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