【「介護」のイメージだけでは、「介護離職」のリスクに繋がる?】

ちょっと、矛盾していると思うタイトルかもしれませんが、ずっと違和感を抱えていました。「介護」という言葉でイメージする状態と、「介護保険が適応される状態」が異なる、というのが大きな理由です。

『介護保険』は、要支援という、極端に言えば歩くのが少し大変な人でも使えます。実際に、僕たちのサービスでは90%以上の人は自分で歩けます。

一方、『介護』という言葉は、車椅子やベットなどをイメージする人が多いのではないでしょうか。だから、高齢になり少しずつ、買い物や歩くことが大変になっても、まだ『介護』は大丈夫だと思い、対策を後回しにしています。もし、この時期に適切な資源やサービスにつながると悪化を予防できる可能性があるにも関わらずに。

これには、医療保険から介護保険へのリハビリ患者の政策誘導も原因だと思っています。これまでは、このような状態では医療保険でリハビリを行っている方もいましたが、ここ数年で介護保険で担うよう政策誘導されています。介護が必要ではなく、リバビリが必要だから介護保険を使う人も増えてきています。

つまり、「介護が必要かどうかと、介護保険が必要かどうかは、イコールではない」ということです。

介護は必要ではなくても、介護保険を使うことで、悪化を防いだり、改善することもできる人も沢山います

また、もっと軽い状態で予防の取り組みを行うことも大事です。

予防のための3つの視点

⑴身体の虚弱(筋力やバランスなど)
⑵精神の虚弱(歩くことの不安や物忘れなど)
⑶社会性の虚弱(友人、知人、趣味やサークルなど)

これらが相互に影響して、少しずつ弱って行きます。高齢になれば当然のことです。予防というと運動というイメージが強いですが、人とのつながりを作ることも、とても大事です。ダイエットするために運動するのと、友達や趣味のサークルに参加するために歩く(運動)のでは、どちらが運動につながるか説明の必要もないでしょう。つまり、社会とのつながりや、そこで会う人との交流もとても大事だということです。

介護という言葉が発見を遅らせる?

仕事と介護の両立のにおける、『介護』という言葉が、当事者や企業の危機意識を遅らせてしまう要因かもしれないと、数年思っていました。

ある調査では、50%の介護離職者は、介護が始まってから1年以内に離職したと報告があります。もっと早く準備できていたら、違ったのではないかとも思います。

実際の介護が始まる前の、より早い段階から気づき準備できるという事を包括した言葉が必要なのでしょうか。

いずれにしても、介護の必要性と介護保険の適応は異なります。また、程度の差こそあれ人は誰しも老いていきます。早めに備えながら、介護が必要になっても認知症になっても暮らしやすい社会が必要です。

いま介護が必要ではなくても、予防することで悪化を防げるかもしれません。また、いざという時にどのようなところに相談すれば良いか、調べておくと介護が始まってからもスムーズにサービスに繋がり、仕事と介護の両立が進みます。

そのためにも、日頃から両親や家族とコミュニケーションを取って、変化に気付きやすく、またその時にどうするか話し合っておきましょう。


【参考文献】

仕事と介護の両立と介護離職 - 明治安田生活福祉研究所

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