酒の効能

飲酒について緩々と思案する。メリットとデメリットを並べて、酒を飲むべきだとキッパリと証明してみせるのだ!

すぐに頭に浮かぶのはデメリットの方で、健康に悪くてお金もかかって依存性があって、なにより飲むと馬鹿になる。

じゃあメリットは何か。何か。何だ?
そんなこともあろうかと、少し前に酒を飲んでいる。自分の状態を見ればメリットが一目瞭然。明快、明快。「楽しい、美味しい、嬉しい、可笑しい!」これが酒のメリットです。

もう酒で馬鹿になってるから、ロクなメリットが思いつかない。しかしながら、馬鹿になるのは飲酒のメリットではないだろうか。
酒を飲むと意識が混濁して、身体の挙動もバグだらけになり、操縦がぎこちなくなる。コントローラーを箸で操作するような違和感。この状態になるたび、人間を思い知る。

肉体があって、意識もろとも、自分のことすら思い通りにならないものだと再確認できる。これが飲酒最大のメリット。百薬の長たる所以である。と思う。

人間は有限な存在であり、動物の延長として生きている。自らの行動を自由に選べない、あらゆる欲求すら支配できない、残念な肉塊。そう気づかせてくれるのだ!

とまあ大袈裟なことを言ったけど、ほんとのとこは、酒に溺れて少しの間でも全然だめな人になると、全然ダメな人の気持ちがわかる、そんなところがお酒の良さだと思う。全然ダメな人に少し優しくなれる。

僕はここ数年全然ダメだから、みんな僕に優しくするべき、とわかる。それが飲酒メリットです。飲むべき。飲むべし。

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