見出し画像

ワレモロWSに参加してきました

劇団ハイバイの岩井秀人さんがファシリテートする、『ワレワレのモロモロ』の一般向けのワークショップに参加してきました。

見学だけしようと思っていたのですが、急遽、参加することになったのです。

参加者の人たちが輪になって、岩井さんの司会でゆるゆると最近気になったことなどを話していく中から、酷い目にあったエピソードや、酷いことをしてしまったエピソードを語ったりしていきます。

岩井さんが、『じゃぁ、そのシーンをやってみましょうか』という導きで、椅子を片付けたりして、その場に演技エリアを作って、キャスティングを決めて、エピソードのシーンをやってみます。

自分に起きたことを、参加者は追体験することになるわけです。

僕は、40年前の彼女に酷いことをしてしまって、『人非人』と呼ばれてしまった時のエピソードを話して、そのシーンを再現することになりました。

驚いたことに、その時の感情や記憶がよみがえり、心拍数が上がりました。
そしてその体験が自分のその後にも、影響を及ぼしていることに気づかされました。

その他にも、参加者の人たちの様々なエピソードを、演じて、演劇を楽しみました。

初めて人前で演技をする人もいました。
その人も安心できる雰囲気の中、リラックスして演技を楽しんでいるようでした。

演出家・岩井秀人さんは、大きな劇場でも公演する人気劇団を主宰していますが、このような規模の個人的な演劇があってもいいという考えを持っています。

演劇というものの効果としては、むしろこのようなプライベートな演劇の方があるのではないかと思いました。

岩井秀人は、自分の個人的な体験を演劇に昇華して行った脚本家でもあります。
彼は自分がやってきた演劇が、自分に与えてくれたものを、他の人たちにも与えたいと思ったのでしょう。

奇しくも、彼の処女作である『ヒッキーカンクーントルネード』に続いた、二作目のタイトルには『演劇療法』という文字が入っていました。

彼が後にやり始めることを、このタイトルは予見していたのかもしれないと思いました。

このワレモノワークショップ、もっと多くの人たちに体験して欲しいと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?