「愛しい花木」(住職の独り言_平成27年冬)

春になると駐車場のモクレンの花がお寺参りの人々を出迎える。花は美しく上品な香りを発す。

しかし、花の季節が終わると大きな花を散らし、夏にはグロテスクな実を落し今の季節(秋)は大きな葉をまき散らす。そのたびに掃除をするが半日も立たないうちに一面に散らかす。掃除をするたびに「迷惑な花木」と思っていた。

先日掃き掃除をしているとモクレンの幹にカズラが巻いていることに気が付いた。寺の「大切な花木」にとんでもないことだ、と必死にカズラを取った。

モクレンは一時期の美しさで人々を魅了させるために大きな葉と大きな実を必死につけている。お疲れ様でした、来年も楽しませてくださいね、と「愛しい花木」にお願いした。

モクレンは地球上最古(一万年前)の花木と言われている。長い年月の間、人や動物に「愛しく」思われたのかもしれない。


お掃除地蔵を建立しお参りに来られる方々の心をお掃除したいと思います。賛同される方は浄財をお願いいたします。