手紙

絶望した時心の支えになったのはあの人の便りだった。
私は10年前のその頼りを毎日持ち歩いている。
麻薬のようにそれは私を酔わせてくれる。
過去の亡霊が蛇になった私をゆっくりとゆっくりと死へと誘う。
もう支払い済みの切符は行き先がわからない。
首を吊った馬鹿が古を信じる。
片道だけの冒険旅行。

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