見出し画像

部分最適なKPIを追う罠を、ツイッターのフォロワー数で考えてみる

メルカリUSのPMをやっているTankの記事を読んだ。(ちなみに彼は大学時代の同期で一緒にバンドやっていた)

記事を読んで、ふと最近、「全体としての体験を無視したKPIの置き方」で躓く罠があるなぁと思ったので、思考の整理がてら、メモ。

*********************

例えば、ツイッターのフォロワーが欲しいから、フォロワー数をKGIと置くとする。フォロワー数とは、以下のような数式で計算することが可能である。

新規フォロー数=インプレッション数 * プロフィールクリック率 * フォロー率

それぞれの用語の定義はこちら

インプレッション数:ツイートがほかのヒトに見られた数
プロフィールクリック率:ツイートを通して自分のプロフィールページにアクセスする確率
フォロー率:プロフィールクリックした後にフォローまで行く確率

こんな感じでKPIを分解し、超論理的に考えると、

・インプレッション数を増やせば新規フォロー数が上がる
・プロフィールクリック率を上げれば新規フォロー数が上がる
・フォロー率を上げれば新規フォロー数が上がる

という発想になるはずである。

ただし、ここでよくある落とし穴が、

・インプレッション数を上げるためには、一日30ツイートすればいい

となってしまう点。

これはちょっとやらない方がいいと個人的には思っている。

これがなぜまずいかというと、全体のユーザーの体験を意識しないからだ。

確かに、毎日「うんこ」と30ツイートしていれば、インプレッションは30倍にあがるだろう。

でもユーザー的にはどうだろう。その人が面白いと思ったヒトや、ためになるな!と思ってフォローすると思うのだが、毎日うんことつぶやいている文字通りクソアカウントをフォローしたいだろうか。面白くもなんともない、中身のないツイートが一日30ツイートも流れてきたらどう思うだろうか。タイムラインが汚れる。そんな気持ちになるだろう。

また、フォロワーが欲しいから1日ツイート30回しているようなヒトをフォローしたいかというと、それもちょっと怪しい。

だから、ユーザーの意図とかを考えずに、むやみやたらにインプレッション数を上げてフォロワーを増やそうなんて考えるのは、KPIの局所最適な罠に陥っていると思う。

**********************

余談)

ちなみに、「一日30ツイートするといいよ!」って言っているヒトは、30ツイートくらい試行して、そのうちエンゲージメントがよかったものを分析して学習しろ!そのためにとりあえず試行数を増やせという意味で言っているんだろう。

だが、その意図が伝わらずKPIの局所最適みたいな話として理解している人が多い気がするとなんとなく思った。



サポートでいただいたお金はFanzaの動画を購入するために利用されます。