KPI・KGI・OKR事例集

KPI設定を行う上で、企業ごとにどのようなKPIを設定しているか調べてみた。その時に参考になったサイトのリンクと、学びについてまとめておきます。増えたらどんどん追加していきます。

KPI・KGIとは

この資料がKGI・KPIとは何かざっと説明してくれていました。

考え方については似たような記事がQiitaにありました。


Gunosyの事例

グノシーは情報キュレーションサービスです。グノシーのKPIについて書かれた記事があったので、こちらを参考にしてみました。

redash使って、ロジックツリーのように可視化する。いいやり方ですね。

ダッシュボードは本ブログで何度も登場しているRedashを使用しています(まじ便利)。 構成は先ほどのロジックツリーを意識していて、メインのダッシュボードには木の上の方にある数値が並んでいます。 Redashのダッシュボードにはリンク付きのテキストを埋め込むことができるので、リンクを辿っていくと枝葉の数値まで辿れるようになっています。

数値を見る仕組みとしては、数値確認朝会と、Slack通知を行っているみたいです。

数値確認朝会とはデータ分析部で実施している、プロダクトの各指標を毎朝確認するための朝会です。 各メンバーが週替りで担当の指標を決めていて、その数値がどんな状態なのかをレポートしていきます。 朝会用の資料にはQiita Teamを使用していて、ダッシュボードへのリンクや主要なグラフが埋め込まれている投稿が毎朝自動で投稿されるようにしています。

朝会のメリット

1. 毎朝必ずKPIを確認するので、数値の全体的な傾向がわかる
2. プロダクトがどんな状況にあるのか把握できる
3. 意図しない数値低下を防げる
   先ほどの例だと知らないうちに1日後の継続率が下がっていた等


・DAU
・WAU(MAU)
・HAU
・積み上げHAU
・1ユーザーあたりのログイン回数
・登録N日後継続率

登録日別N日後継続率

Cyber Agentの事例

マッチングアプリに関するKPI・KGIについて解説している記事です。各指標の相互関係を見ると、すべてに関係しやすい値があって、それを見つけるとよいとのこと。(女性の登録者数があらゆる変数に強く響くそうで...出会い系アプリ面白いですね。)


ソーシャルゲームのKPI

ソシャゲ。


ProgateのKPI

プログラミング教育サービスのKPIです。

最終的にビジョンで実現しようとしていることを数値に落とし込んでいるところがGoodですね。何ができていれば、起業のミッションを達成できるのかを数値に落とし込むのは重要なのではないかと思います。

「初心者という入り口で終わるつもりは全くありません。ただ、ターゲットは圧倒的に初心者です。いちばんのKPIは「作れる人」が出ることなんです。起業したり、実際の開発をやる人が生まれること。実際、Progateで学習した人がその後にエンジニアとして就職したという話も出てきています」(加藤CEO)

作れる人は、「初級編をクリアした」割合と、「中級編をクリアした割合」の数を追ってる感じがします。

実際、Progateの継続率や有料会員へのコンバージョンは高い。初級編を終わらせる人は全体の3〜4割だが、初級編を終わらせた人に限ると、その9割が中級編へと進むのだという。「ちゃんとやった人は続けてやってもらえる。中級編に進むところで有料会員になる人は約25%です」(加藤CEO)

Growth Hack Journal

概要と、ニュースアプリ、ECアプリの事例も載せていて良記事でした。

KPI設定時の注意点

1.必ず定量化できる指標にする
KGIもKPIも必ず数値としてモニタリングできるものでなければいけません。そうでなければ、実際に達成できているのかどうか、メンバーの間で認識のズレが生じ、話が噛み合わなくなるからです。例えば「ユーザーにより満足してもらうアプリにしたい」といった場合、「ユーザーの満足 =アプリストアレビューの平均評価点数」など定量的に評価できる指標にすることでモニタリングや施策の効果検証が行いやすくなります。
2.KGIと結びついた指標にする
KPIがKGIと結びついていなければKPIを達成していたとしてもビジネスとして成功しません。KPIにおける目標数値をクリアしていく先に、KGIの達成があるように、KPIが設計されていなければなりません。例えば売上がKGIのアプリがあった場合、アプリの滞在時間が長くなっても売上には影響しなければ「滞在時間」というKPIは良い指標とは言えません。
3.施策で改善可能なKPIにする
定量的なKPIを設定しても施策によって改善可能でなければモニタリングする意味がありません。KPIが施策と結びついていれば、施策の成果を定期的に検証でき効果的です。必ず実行する施策とセットで考えましょう。

こちらはスマホアプリのKPIについて解説した記事です。

OKR

Objective and Key Result

「Objective and Key Result(目標と主な結果)」の略で、企業のチームメンバーそれぞれの目標と期待されている結果を明確にし、組織のオペレーションとコミュニケーションを効率化するためのシステムだ。1970年代にIntelがこのシステムを採用して以降GoogleやLinkedInなど数々のシリコンバレー企業がこのシステムを実践している。

OKRのメリット

OKRを組織に導入するメリットはいくつかあるが、一番大きなメリットはゴールを明確にすることによって何にフォーカスするべきなのか、何を無視しても良いのかをクリアにできることだろう。そして、OKRは会社全体に公表されるのでコミュニケーションの効率化にも繋げることができる。

OBJECTIVE (目標)

野心的であり、チーム全体そして会社全体で整合性がとれていること。
定量的である必要は無い。
ここでのポイントは、少し高めの無理をした設定にする事。
100%以上を出し切らないと100%の達成率には届かないように、目標値を高めに設定することによって人はより効率よく働く工夫をするようになり、結果的に本人の成長に繋がったりする。100%出し切って6割〜7割ぐらいの達成率がちょうど良い。

KEY RESULTS(主な結果)

1つのOBJECTIVE(目標)に対して1から最大4つのKEY RESULTSを設定する。
目標の達成度を測るために必要となるため、定量的な要素を含める必要がある。客観的に評価できるような内容で設定する。

OKRの評価

四半期が終わったら、個人で設定したOKRの達成率を個別に振り返る。全社メンバーを集めて、チームや部署そして会社全体の達成率を評価する。
OBJECTIVE(目標)
  最も使いやすいニュースアプリを作る(以下の結果から算出する平均達成率は、71%)
KEY RESULTS(主な結果)
  ロードタイムを30%削減(19%削減を達成、達成率63%)
  新規登録ファネルの達成率20%増(10%増加、達成率50%)
  3月10日までにバージョン2をデプロイ(3月10日に無事ローンチ、達成率100%)

メルカリのOKRの事例



【保存版】Googleも採用する目標管理「OKR」を徹底解説!導入事例や運用ツールも紹介





OKRとKPIの違い



OKRは大局的な企業レベルでの目標定義や結果指標、コミットメントに対するコミュニケーションを促すために活用されます。CEOから、全階層の全従業員が例外なくOKRを設定することになり、そのコミュニケーションの過程で、組織文化の形成、伝播を実現します。
それに対し、KPIは戦略の実行に活用されることを目的とするものです。一旦決められた目標に対し、それを達成するための過程がクリアできているかを計測するための、プロセス管理の手法となります。導入・運用するかどうかも含めて、部門ごとに管理されることが一般的です。


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