安物買いの銭失いにならないために

僕が最近妻に言われてまさに当てはまるなあと、ハラオチした言葉が表題です。

PCやタブレット、スマホといったデジタルガジェットをたくさん購入しては、使ううちにいろんな面で不満が出て中古品として売却したり捨てたりと結局損ばかりしているんです。

それはなぜか。イニシャルの予算が無いからとか、衝動的に欲しいとかそういうことで、結局、性能を度外視して安物を買っている事です。最初は手に入れた満足感でそれは気に入って使う訳です。でも、だんだんに動作が遅いとかストレージが少ないとか、したい事ができるソフトウェアを動かす力が無いとか、いろんな事で足かせが見えてくるんです。

で、結局中古屋やネットオークションで売る。例えば、買値8万円のノートPCも一度使って売ると4万円。筐体だけで4万は損してるんです。そのPCを動かすためには各種ソフトのライセンスを買う訳です。

そうなると、使った金額は4万じゃ利かない訳です。売るのにも手間がかかります。付属品は全部揃ってるか、再び箱詰めするのにも時間かかるし、場合によっては送料を負担しなければならない場面もあります。そうして失敗してきたデバイスはもう数十といったところでしょうか。

結局今でもレギュラーで使っているのは22万を掛けて最高スペックにしたiMacだけ。結局ですね、高いものにはちゃんとした価値がある、長く使えるって訳なんです。そんな僕には周りからいろんな相談が来ます。決まって、ガジェットを買おうという時。まあこれだけ人柱になって失敗してお金を損してるわけなので、アドバイスできる事が多いのは事実です。知識だけよりも実体験が伴うとやっぱり違うと思うので。。。

最近では、ノートPCが重いので持ち運び用のPCを探している友人の相談に乗っています。今、使っているのが2.8kgある15.6インチノート。これを持ち運ぶっていうんですから、それはちょっと厳しいでしょうと、まず誰もが思いますよね。2.8kgはデスクトップの代わりに自宅で省スペースのために使うPCですからね。

その点を友人に伝えた上で、予算を聞くとなんと3万円。僕が使ってるので要らないのがあればそれで手を打たない?というのが最初の考えでした。

僕も最初は、じゃあ、手持ちのものをと思ったんですが、結構な勢いで売っぱらってしまったので、あるのがVAIO Tap 11というWindows8のタブレット兼用PC。ただこれは3万ではさすがに売却できないお値段なのと、後述する使い勝手の問題で友人に譲るのには向かないPCだと思い直しました。

3万円あるんなら、今はそこそこ手頃なPCが買えます。ただ、安物買いの銭失いにさせないために、ちょっとした基準をつけて、少し上乗せしてでも良いものを買った方が良いとアドバイスをしたいのです。

ポイントはいくつか。まずはOS選びから。WindowsかMacか。最近はiPhoneの普及でMacを選ぶ人増えてますよね。VM Wareとか仮想ソフトを入れればWindowsも動かせますし。入れなくてもちょっと不便を許容すればBootCampで入れればWindows動かせます。この点だけを見れば、たとえMac OSになじめなくても、Windowsだけ起動してればWindowsでしょ?だから良いよね?って話になりかねないところです。

ただ、話はそううまくいかない訳です。Macはまず高い。3万円で買えるMacっていうとせいぜい5年以上前の年季が入った中古。これだとOSが古くて入れ直さないと使い物にならない他、メモリやCPUが貧弱なので最新のWindowsを動かそうとすると悲鳴を上げてしまいます。Mac買うなら最低でも6〜7万出して最近のモデルでそこそこのスペックのものを調達しないと無理でしょう。

それでもWindows動かすなら制約が加わります。WindowsはMac OSより動作が重いし、システムの品質マネジメント的に効率性と呼ばれる、妥当な資源で動くかという視点で考えると、僕はCPUもメモリもだいぶ高いスペックを要求していると思います。

そうなると、古い機材で動かすのはしんどいわけです。特にWindows8はきつい。安さ重視ならMacの線はないでしょうね。そうなると、Windows機になるわけですが、前述のように効率性が悪いので、安い機種やタブレット(Surfaceとか)を安易に買うとそれこそ安物買いの銭失いになります。

特にWindows8や8.1を動かすなら、以下のスペックは必ず要るでしょう。

1.メモリは4GB以上(できれば2スロットに分かれているのが良いが、ミニノートは省スペース設計なので難しいかも)

2.CPUは最低でもデュアルコア。できればデュアルCPUでクアッドコア以上は欲しい

3.SSD換装が望ましいが高いのでHDD構成でも可。但し最低でも256GBは欲しい。32とか64とかは絶対無理。

4.USBポートは最低3つは必要。1つしかないとかは絶望的な使いづらさを生む

5.タブレット形は一見使いやすそうだが、外でキーボードを使う対応はとてもやりづらい。セパレートしないノートPC型があらゆる局面で使いやすく、結局将来的にも長持ちする

5は直接的なスペックの話じゃないんですけど、結構大事です。キーボードとセパレート、あるいはSurfaceのように薄っぺらいキーボードがついてるタイプのPCは外で使う時に致命的な使いづらさとストレスを感じるのです。

これは結構大きいです。やっぱりキーボードは安定性が無いと打ちづらい。タッチパネルだけの操作ならタブレットなら良いけどOfficeでドキュメントを作る時にタッチパネルってどう考えてもやりづらいし、キーボードとマウスは絶対必要ですよね。

Windows8系は2GB以上を最低動作保証メモリとしていますが、安定して使うなら4GBは必要でしょう。これは実体験から。2GBしか無いとOfficeとブラウザ、メール立ち上げるだけでいちいち固まります。絶対主記憶不足が要因。

CPUも最低デュアルコアは無いとマルチタスク下では安定動作しません。Windows8はGUIがとても重たいので、演算処理にかなりの負荷がかかります。OSだけで本来40GB近く使うのに、32GBしかないタブレットが成立すると思いますか?いろいろなものを削ってリデューストインストールをしたのがタブレット版OSですが、まともな動きは期待できませんし、容量不足でソフトウェアやアプリは殆どインストールできない筈です。

外に持って行くのにUSBハブつけないといけないのは致命的ですよね。1ポートや2ポートしか無いとそうなりますよ?

とまあ、上記のような条件は「最低限」必要な訳です。そうしないと絶対後悔します。僕なんかはもう一回り大きなスペックでないと安心できません。

3万円で1〜5を満たすのは、結論から言うと無理です。ただ、3万円は今のノートPC市場で言うと結構境目値段で、3万+α出すと、上記をしっかり満たしたモデルがあります。

asus X200MA

Acer Asphire(4は満たしていない)

Lenovo S20(ギリギリ3万円台)

asusのX200MAは33,000円程度が実勢価格なので、3,000円足せばちゃんとしたのが買えるってことです。ここでケチる意味はあまり無いですよね。型の古くてバッテリー持ちが悪い中古を買ったりするよりも絶対お得です。明日、友人にまた勧めてみようと思います。ある程度お値段はしても後悔しないものを買うことが大事。僕も自分に言い聞かせるようにこれからは気をつけていきたいと思います。

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