大吉

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こちら文芸作品製作所です。何かひとつ、ズンッ!と響くものがあるやもしれません。どうぞどうぞ、よっていって見ていって下さい。コラボ・製作依頼はお気軽に。

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【詩】 結婚

昔、執着心に囚われた女がいて いよいよその女は私の深部に 銀の楔を打ち込んだ あまりにも固執した銀の楔は その歪さから いまや錆びてもなお 死神の大鎌を喰らっても 唯々、せせら笑うばかり! 堕落した愛情よ ただ惰性によって繰り返す この人形劇に まったくいかほどの意味が あるというのか 何の思いもこもらない 無機質な感情が ふたりの壜を割れるがままに 震わせるだけ その歪な音に 激しい頭痛を伴って 唯々、この世に眩暈を残すばかり! そして、おまえは貼るのか 私たちの

    • 【詩】 女だからって!

      女だからって! その一文字が この人生を死ぬまで 追い回すんだわ 女だからって! その一文字が 顔をのぞかせてみれば 不自由のしもべ 女だからって! 社会の中では 家にシュウカン 家事にコウソク こどもはヒッス ココロはメッキ 女だからって! その一文字が この人生を死ぬまで 追い回すんだわ 女だからって! その一文字が 顔をのぞかせてみれば 老いは重罪 女だからって! 男の前では いつもニコニコ 家事はテキパキ ベッドはエンギ ココロはヘドロ あぁ、息苦しい!

      • 【詩】 魂の受胎

        おまえと身体を重ねてみても あぁ、虚しくなるばかり 一瞬の快楽が、それも、 原始的な欲求が満たされるのみ 肉体などまやかし! 常々から願っていた おまえと精神を重ねて この世にもっと高尚な奇跡を 起こしたいのだ 愛情が精神によって 起こるのであれば どうか、愛情をこの期限付きの 呪われた肉体によってではなく 頭蓋骨にうずめく シナプスの木霊によって おまえを包み込みたい! あぁ、気高き魂よ! 愛しいおまえの魂よ! おまえの唇をこじ開けて 驚いた口内に 私のドロドロ

        • 【詩】 ゾンビ

          あなたってゾンビみたいね! いつもこの肉体に飢えているんだから 私がいくら差し上げても あなたはこの膨よかな胸を貪って 私の秘部に「男」を主張するばかり あなたってゾンビみたいね! まるで理性がないんだもの そんな虚ろな目で あなたには何も見えていないんだわ あなたがこの肉体を弄ぶたびに 私の心にもくっきりと歯型ができて おかげで血に膿んで醜くなるばかり あなたってゾンビみたいね! 際限もなくこの肉体に飢えるんだわ あなたってゾンビみたいね! まるで私の心など おか

        【詩】 結婚

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          20本
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        • オリジナル小説『白刃の女神』
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        記事

          【詩】 徒花

          おまえは私にどっしりと根を張らせ 背骨に絡みついてはもはやこの肉体から 抜き去れそうもない おまえは初め私の背骨に 心地よく寄り添っていた ところが いまや我が物顔ですっかりと居座り 背骨に成り代わって 私の芯となっている わかるのだ 昔はその白さに全身を 明るく照らし出し 心の臓も健やかだった 軽やかだったのだ 歩めばその歩調に 背骨はよく歌いだしたものだ それがいまやどうだ まるでこの世界で歩くのを 断固として拒むように 潤滑油の途切れた機械のように 軋みだす始末

          【詩】 徒花

          【詩】 指輪

          まだ、義務教育が完全には開けやらぬ時分 私は身分不相応な高価な指輪の為に 一心不乱に時間を浪費し ようやく手にしたそれをお前と私とで 交互に指にはめ、泣きながら、 これ以上にない幸せだね、と、言って 我々の未来を呪った ところで、穢れのない心は その純潔さが潤滑油となって 我々の指はその指輪からすぐに逃れた その指輪が幾年もの歳月を重ねて いままさに目の前にある あれほど希望に輝いていたかに見えた指輪が いまはドス黒くくすみ、見る影もない こんなものにいったいどれほど

          【詩】 指輪

          【詩】 ショーウインドウに砕けた恋

          最後を見届けよ! なんて、おっしゃるの いいえ、そんなことはできないわ 別れを突き付け 哀れ! 泣きじゃくるこの醜い顔を アナタは最後の思い出とばかりに 差し出せ! と、おっしゃるの なんていう、悪魔なの! 私にも気品があるわ アナタの心がここにないにしても あぁ、なんて、呪わしいの! それでも、私はアナタを見ないわ 顔を横に伏せれば 私の女々しい裸体のココロは 髪のなかで秘められるもの あぁ、それにしても、 なんて、愚かなこと! 弱々しくも強情な…… 貴方への真っ

          【詩】 ショーウインドウに砕けた恋

          【歌詞】 ピエロ

          健やかな笑みが 僕を苦しめる 君の隣にはあいつがいる! 君らが笑顔でいられるのなら 僕はおどけて、ピエロになる! 一目ぼれしても、もう遅い         入学と同時にあの子は一番人気      誰もが狙っている彼女の番号       あの手この手で みんな必死さ     Hey! 僕らのマドンナ Hey! こっち見とくれ Hey! 僕らのマドンナ Ah!  誰のものにもならないでくれ! 健やかな笑みが 僕を苦しめる 君の隣にはあいつがいる! 君らが笑顔でいられるのなら

          【歌詞】 ピエロ

          【詩】 いま十代であったなら

          秋の声を聞くたびに 貴女の一通のメールを思い出す 風邪が治ったらキスをしようか、と 貴女は私を飛び跳ねあがらせたのを 覚えているか まだ、ふたりとも手を繋ぐことさえ 一大事だった、遠い過去の話 いまならLINEだろうか ところで、 いま私たちが十代であったなら どんな恋をしていたのだろう 自宅に電話をかけ父親が電話に出ないかと ビクつくこともなく、 電話代に財布を呪うこともなく、 メールが届いていないのでは、と 何度も問い合わせをしたりしないで…… いま私たちが十

          【詩】 いま十代であったなら

          【詩】 煙れ!

          甘ったるい煙の最後を すっかりと肺に送り終えると それを吐き出す前に 眼を閉じて、間を置いた 肺に穴が開くほど吸引を繰り返してきた オアシスの幻影を、これが最後とばかりに 全身に行き渡らせる やがて、その煙はいつもそうしてきたように 私の健やかな体温を奪い 豊かな酸素を殺していく 分かってはいるのだ こんなことをしたところで その煙は心の欠損の穴埋めになりはしない むしろ、一層、空虚に捕らわれるだけだ そんなことはお前も疾うに知っている! にもかかわらず その身を焼か

          【詩】 煙れ!

          【詩】 戦闘機

          この世でもっとも気高い翼を持つお前が なぜミサイルをその身に宿している 誰かがお前に照準を当てたのか それとも憎しみに耐えない場所が お前にはあるのか いずれにしても捨ててしまえ そんなもの 誰も幸せになどならぬ 守ることは決して奪うことではなかろう ただ、飛べ! そして、自由に舞え! 空にはお前を止める信号などないのだから 自由に雄叫びをあげながら 力の限り 空に踊れ その姿に人は心を震わせ喜び お前の中に勇壮を見つけるのだ

          【詩】 戦闘機

          【詩】 無垢の雄叫び 女2 髪

          鼻をツンとつく冷たい風が いたずらに貴女の髪を愛撫し 空に嫉妬の芽を舞い散らせる あぁ、願わくば 私のこの手を あの髪の束のなかに 蜂腰のように揺れ動く髪の群れに この手を埋めてやりたい まったく風など吹いてはならんのだ! 漆黒のカーテンが揺らめけば その襞に理性は炙られ 部屋の中へ入る他はない あぁ、そのなかで眠りたい! ただ、ひっそりと艶めかしく揺れ動く 夜空に包まれて 気位も忘れるほどに 気狂いのように

          【詩】 無垢の雄叫び 女2 髪

          【詩】 無垢の雄叫び 女1 失恋

          この世界 まったくもって、恨めしい! この身体 まったくもって、呪わしい! 貴女が過ぎ去ったというのに この貴女のいる世界に 私はまだこうして立っている だからなのか 酒でこの世から浮遊したり 煙草で命を焦がすというのは あぁ、なぜだ なぜ私はこの世界に残されている 私の寝床なら 疾うに見知らぬ男によって 奪われたではないか!

          【詩】 無垢の雄叫び 女1 失恋

          【詩】 無垢の雄叫び 酒と煙草2 甘美な響き

          酒で精神はこの世から去り 煙草で肉体は内から灰に近づく もうすぐだ! この世からの離別! 神よ、なぜこの世に酒と煙草を造られたのか その両者であなたへの架け橋を造られたのか それと、あぁ、口にするのも怖ろしい 麻薬の類を 酒で幼児まで脳は緩み 煙草で肉体は老人へと足を急がせる それにしても、この世との離別! あぁ、なんたる甘美な響き! スタインウェイ(1)も嫉妬にその身を 焼き尽くすことだろう (1)STEINWAY & SONS    ニューヨークにあるピアノの製

          【詩】 無垢の雄叫び 酒と煙草2 甘美な響き

          【詩】 無垢の雄叫び デジタル装具1 呪いの海

          あぁ、なんという呪わしい時代だろう! 17のときのまま、凍結したあの子のいまを 情報の海に尋ねてみれば 海は瞬時にあの子のいまを映し出す おぉ、海よ! 貴様はなんという おぞましい悪魔なのか! 私は耐え難い誘惑に従って、お前に 尋ねてしまった わかってはいるのだ 麻薬と等しく、その願望は身を滅ぼす ということを あの子は当時の夢物語をいまその海に 浮かべていた 私の方ではあれからの人生を呪い蔑み ただ、破壊するしかなかった あぁ、呪われた海よ! お前はそのまま力を肥大さ

          【詩】 無垢の雄叫び デジタル装具1 呪いの海

          【詩】 無垢の雄叫び 酒と煙草1 少年と老人

          酒に意識は清められ 頭蓋骨に押し込められた願望が いまありありと心臓の扉を ノックする いつまで眠り続けねばならないのだ! 脈打つ鼓動のひと波に全身が騒めく 最も純粋な願望以外はすべて麻酔に 呑まれ、少年がただひとり瞼の裏で ひっそりと佇む まだ、そこにいたのか! 見よ、おまえは疾うに老い朽ちて 誰の目にも留まらぬ浮遊物と成り下がった いつまでそこにいるのだ! もう何者にもなり得ぬ 遅いのだ 常識の泥沼に自らの決断で足を突っ込み ただ、そこで生を耕す、不毛な耕作者と

          【詩】 無垢の雄叫び 酒と煙草1 少年と老人