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Streeetをクローズします

この度、ベータ版も含めると2018年8月より運営してきましたサービス「Streeet(ストリート)」を、2019年12月をもってクローズすることにしました。この度、これまで様々な形でご協力くださった皆様には、このような形でのご報告となってしまったことをお詫びいたします。

Streeetについて

・元々は位置情報と動画投稿を通じて、近くのユーザーとマッチングできるアプリとしてスタート

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・その後、周辺の飲食店内の様子がリアルタイムに「覗き見」できるアプリにピボット

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「動画中心」というのと「位置情報を通じたマッチング」要素を持つというところが狙いで、個人的にはこれからのトレンド(5Gによる動画の高速DL、Zenly等に見られるプライバシー意識の変化)にハマったサービスだと思っていたし、今でも思っています。


クローズの理由

ではなぜクローズするのか?大きくは以下の理由があります。

1.「なければだめ」なものでなかった 

「あったらいいな」では余程計算して作りこんだ上で、ある程度お金をかけてプロモートしないとバイラルさせるのは難しい。

2. ユーザーニーズの把握が甘かった 

自分が欲しいもの、いいと思うもの作る、というスタートは必ずしも否定すべきものではないと思いますが、「立ち上がりは早いか?」、「MVPの状態でリテンションが出るか?」をもっと検討してGo/NoGoを判断すべきだった。

3. コンテンツ数を伸ばせなかった 

比較的リッチなUGCに依存するタイプのサービスはプロモーションやコンテンツ制作にせめて億は投資できる資本がないと厳しい。 

*Twitterのマイクロブロギングのように極簡易に生み出せるUGCなら話は別かもしれませんが。

4. マネタイズまでが遠い 

ユーザー数、UGC数に依存するビジネスモデルのため、グロース・マネタイズまでの期間が長すぎる。

5. レッドオーシャンだった 

そもそもかい、と思う方もいるでしょうが、やってみないとわからないと本気で思っていましたし、やってみるまでわからない、という感覚は今でも変わりません。

マッチングカテゴリ、フードカテゴリ共に数年来レガシーのサービスからシェアを奪う新規サービスが出てきていない。 やはりよほどの戦略がないと一朝一夕にはいかない。


目指していたサービス将来像

一応それなりの広がりをイメージしていました。

*もし興味のある方はこちらの資料をご覧ください。

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かいつまんでいうと

・流動化する労働市場において個々人の「集客力」を可視化し、フェアな労働マーケットを実現

・個人の集客力に依存する業態(ex. バーテンダー、ネイリスト、美容師)において、新たなリクルーティング市場を創出


ビジネスケースを作ったわけではないですが、近い将来こういったサービスが出てくると今でも思っています。ただ、こういった形で価値提供可能な形態になるまで、ある程度の売上を上げつつ成長していくロードマップが作れなかった。


あと、自分自身がVCの方と話したり、日々の仕事や読書を通じて成長する中で他にやりたいことが出てきた、というのもクローズを決めた理由の一つでもあります。


今回の失敗をどう次に活かすか

1.「なければだめ」なものを作る 

なければだめなものは、自然と(口コミレベルで)バイラルする(はず)  

ex. LINEも震災を契機に口コミで広がった

2. 機能自体に価値あるものを 

・コンテンツを産むタイプのユーザーは本当に一握り。体感1パーセントぐらいでは? 

・コンテンツ数に依存するものは、余程お金を使うか、余程うまくユーザー体験を作り込まないと難しい

3. マネタイズ即可能なものを

4.  ユーザーのニーズ把握を解像度高く

開発に入る前に、ビデオモックなどを制作しSNSや知り合いを活用してマーケットのニーズ感にあたりをつけるべき

5. 課題の質を上げる

6. マーケット自体を作り上げられるものを 

これらはモチベーション維持の話に近いですね。

確立されたジャンルより今はない未来を形成するような新しい、視座の高いサービスを作る方が、たとえユーザー数が伸びなかったとしてもモチベーションを維持できる。


雑感

色々と考えるところはありますが、結局はある程度時間をかけてやること、つまり命をかけたり命を売ったりすることなので、死ぬとき後悔しないよう、衝突を恐れず、自分の直感に正直にやるのが一番だと思います。

ただやりきるためにはモチベーションとそれを実行に移せる体力の維持が必要不可欠。(肉体的にも精神的にも)健康でいることが第一歩。結局根本的なところに帰ってくる感があります。

最後に

至らない点の多いサービスでいたが、色々な方に知っていただき、そして使っていただけたこと、本当に感謝しております。


今回の失敗でインプットを超えるアウトプットは出ないと痛感しました。これからはより一層、自分のコンフォタブルゾーン外に出て行きたいので、もし興味を持っていただいた方がいらっしゃいましたら、お茶でなんでも良いので気軽にご連絡ください!


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