ひたすらモノクロで撮る夏

今年の1月に結婚したのだが、春先に妻が体調を崩し、一時絶対安静状態になった。その後入院と手術を経て、今は全快とは行かないまでもすこぶる元気、一緒に妻の故郷の東北に帰省できるまで回復した。この日記も妻の実家で書いている。

自分が体調を崩したなら、自分ひとりが苦しんで、まあ最悪死に絶えれば済む話なんだが、家族だとそうはいかない。妻もそうだけど子供がやばい。結婚していきなり6歳の子供ができて、いきなり小学校に入学したわけだけど、やってあげないといけないことがあまりにも多い。6歳はやってあげないと簡単に死ぬ気がする。生き物としてあまりに脆い。

でも本当に深刻なのは、やらなくても死にはしないだろうけど、相当かわいそうな思いをさせるようなこと。例えば図工の道具、親が買い忘れて学校に持っていけないなんてことになったら。教室で粘土をこねるクラスメイトの中、ただじっと座っている我が息子。かわいそすぎる。でも、学校ってそういうことが本当に多いことに、親になって初めて気がついた。

そんなこんなでしばらく家事と子育てのワンオペ状態が続いていた時期があり、仕事が圧迫されて全く回らなくなって、結構いろんな方に迷惑をかけました。改めて、ご迷惑おかけした皆様にお詫び申し上げます。

そんな生活でも楽しんで、というほどは余裕がなかったけど、無事乗り切ることができたのは、たぶん「料理」と「写真」のおかげだったと思う。

独身時代から料理は嫌いじゃなかったけど、週末に食べたいものを作るくらいで、趣味の範囲を超えていなかった。でも生活に根ざした料理は全く別次元。限られた予算と時間の中で、家族のために栄養のバランスを考えつつ、なおかつうまいと言ってもらえるものを作るのって、容易じゃない。

恐らくワンオペ生活の中、もっとも重要でもっとも時間を割かざるを得ないこの課題だったけど、毎日毎日揉まれているうちに、自分が成長していってるのが実感できた。以前に比べて手際が良くなり、レパートリーも増えた。料理がどんどん楽しくなっていったのが、本当に良かった。逆に料理嫌いな人にとっては、こんなの地獄でしかないなとも思った。機会があったらこの話もどこかで書きたいと思う(と言ってるときは大概書かない)。

もう一点が写真。妻は外出できないけれど、子供まで家に引きこもらせるわけにはいかない。なので週末は、お守りを兼ねてふたりで色んな所に行った。当然カメラを持っていって、子供の写真を撮りまくった。

カメラは仕事だとデジタルで撮るけど、普段は練習のためフィルムカメラをずっと使ってる。フィルムはカラーネガが多かったんだけど、久しぶりにモノクロで撮ったら、自分の下手さがあまりにむき出しになっていてショックを受けた。情報量が少なくなる分、ごまかしが効かなくなるらしい。

なので、この夏はひたすらモノクロで撮ってる。 #平成最後の夏 であり、子供と過ごす最初の夏。せっかくだからその写真を自分の日記に貼っていこうと思う。

夏の続きはまた今度。

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大熊信

上野から浅草通り無限遠

大熊信(だいくましん)。東東京在住の編集者、ライター。たまに写真。cakesやnoteをやってるピースオブケイクという会社にいます。最近聞いた一番面白い話は「"坊主憎けりゃ袈裟まで憎い"の対義語は"シスターのことが好きなので下着をください"」です。
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コメント3件

素敵でした。ここに書かれている気持ちや写真の風景って普通なら流れて消えてしまうようなことかなーと思うんだけど、こんな風に見せてもらえると短編小説を読んだときみたいに、何かがチャリンと心に落ちた感じがしました。
ありがとうございます。大変恐縮です。残らないものも好きなんですが、カメラがあるとどうしても撮ってしまいますね。
写真がかっこいいと思いました。私の弟は5歳なので、大熊さんの子どもと同じくらいだなと思いました。私のお母さんは朝起きないので、休みの日は弟が一番早く起きます。そして、お母さんじゃなくて私を起こします。うちにはお父さんがいないので、そういう時は私が朝ごはんを作ってあげるのですが、弟にも自分でやらせようと思ってトーストの焼き方を教えたら、自分でパンを焼いて、チョコとマヨネーズをかけて食べていました。冷凍ご飯もチンして納豆ご飯も食べるようになりました。食器も機嫌がいいとたまに洗います。5歳は意外となんでもできるもんだなと思いました。
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