妻が救急車で運ばれたので、少子化対策について考えた

先週水曜日に妻が救急車で運ばれた(2年ぶり2度目)。

今回は腰を痛めただけで命に関わることではないから、落ち着いて救急車を呼べた。前回はまだ結婚前だったのだけど、119で自分の住所を告げるとき、気が動転して普通に住所を言い間違えた。緊急事態に弱い。

今回は何も言われてないのに救急隊員に財布、スマホ、着替え、靴などを袋にまとめて渡す余裕があった。慣れるのもどうかと思う。

妻は病院で麻酔を打たれて寝たきりになった。主治医の所見だと患部は椎間板で、ヘルニアかもとのこと。ただ、それほど設備が整ってない病院なので検査に限界があり、ちゃんとした原因がわからないそう。週末に少し動けるようになったので、タクシーで検査施設に行き、MRIを受けようという話になっている。

もちろん、椎間板の原因は子育てだろうからゆっくりしてほしいけど、結婚二年目の新人が仕事をしつつ0才児含むふたりの子どもの面倒見るというのは、なかなか高い要求だった。0才の次男については、やっぱり妻に任せすぎてたかなという反省もある。とはいえ、おっぱいが出ないというのはやっぱりでかい。おっぱいが出ないだけで、やることが限られてくる。おっぱいは偉大だ。

それほど悲観していないのは、この生活がそう遠くないうちに終わるとわかってるから。もしこれを年単位で続けろって言われたら完全にアウト。次男は難聴の療育も必要だし、仕事なんてできっこない。もしこの状態で保育園に落ちたら「日本死ね!」って叫ぶと思う。あの気持ち、本当の意味で理解できた。

何はともあれ、結局核家族はやばいってことなんだろう。都会に住む星の数ほどの核家族たちは、どうやって生活しているんだ。先人たちは、近くに頼る人がいない状態でどうして子どもを産み育てることができたんだ。命がかかっているのに、腰イワしただけで詰んでしまう核家族の脆弱性、絶対ダメじゃないか。

かといって、我々は田舎の親族とか因習から逃れてここにたどり着いたのだ、もうあんな世界に戻りたくない。20年前に死んだ僕の父親は、桜田義孝元五輪担当相の後援会でブロック長みたいなことをしてた。地元の土建屋や商工会がのさばるあの街には絶対帰りたくない。

多かれ少なかれみんなにも桜田義孝がいて、都会で核家族にならざるを得ない。そして脆弱性を抱えながら、子を生み育ててる。見返りは、子どものかわいさ?

いやいやいやいや、それは無理。今でこそ僕も子ども好きだけど、将来が見えない若い人に、このリスクに対するリターンはこちらです、ババーン!「子どものかわいさ」、なにそれ絶対ウケない。

うちの次男のように、先天性の難聴になる確率は1000人に1人。先天盲はそこまで高くないけど、それでも全世代で1100人に1人が全盲。100人に1人が心臓に問題を持って生まれて、1000人が1人ダウン症、発達障害なら15人に1人という。他にも○○人に1人の確率でかかる難病や障害なんて山ほどある。

生まれた後だって油断ならない。1万人に1人が乳幼児突然死症候群で亡くなっている。高熱を出して肺炎で亡くなることもあるし、交通事故だってある。そういえばおたふく風邪になった人の1000人に1人もまた、難聴になるそうだ。

健康に生まれ育ったまま現在があるとしたら、幸運でしか無い。いまでこそ次男の難聴を「普通」のこととして受け入れられそうな我が夫婦だけど、やっぱりこれから子を作る人には不安だろう。自分のことなら耐えられるかも知れないが、子どものことだから。そんな状態で子を持ちたいと思うだろうか。2人目、3人目の子どもを欲しいという心の余裕が生まれるだろうか。

それは無理だ。人工知能で人間の仕事が減るのかどうかは知らないけれど、労働力として子どもがたくさん必要だった時代は帰ってこない。子どもは趣味性の高い代物になってしまった。そりゃ少子化だわ。子育てなんて絶対流行んない。

ただ、やっぱり少子化は深刻な問題だから、国家は意外とちゃんと施策を打っている。学校教育は無償で受けられるし、医療費もタダ。病院行っても薬局行っても、財布出さないで帰れる。出産一時金が40万円くらいもらえるし、児童手当が総額で200万円くらいもらえる。

日本死ねは理解できるけど、国の少子化対策はちゃんと存在した。問題は、若い人たちはこれみんな知ってるのかってこと。僕はほとんど知らなかったよ。知られてない時点で、構造的に少子化対策になってなくね?

少子化に対して、子どもなんてかわいさくらいしか推薦ポイントがない。あとは、本能的なもの? それでこんなリスキーなことができるかよ。現在の少子化対策は広報が下手すぎるし、マイナス感情を埋めるまでには充実してない。だから、自分なりにリターンを金額に換算してみた。

「子ども一人の出産につき、1000万円を支給」というのはどうだろう。

1000万円もらえる、というのは結構インパクトがないだろうか。育休取れない人でも、仕事辞めてもある程度食いつないでいける金額。なんなら、子育てが落ち着いたら独立開業資金にもできる。仕事やめなくてもベビーシッター雇えるし、家を買う頭金にもできる。5人産んだら5000万、郊外に5人育てられる広い家を買える。核家族だとギリギリになるから子育て流行んないなら、金で解決できないだろうか。

2018年の出生数が92万人、10兆円くらいの予算でできる。実際は、既存の出産一時金や児童手当の代わりになるから、プラス7兆円くらい。うまくいって出生数が倍くらいになっても20兆円。ベーシックインカムを導入したら100兆円くらいかかるそうだけど、全然こっちのほうが合理的ではないか?

もちろん弊害もあるだろうけど、「まじかよ、1000万貰えるのかよ!?」くらいインパクトあることやらないとみんな子ども欲しがったりしないし、少子化なんてどうにもなんないんじゃないかな。

最初の話に戻せばワンオペで死にそうってことなんだけど、そんな状態でも子どもは愛おしいし、子育ては楽しい。だからみんな、結婚して子ども作ればいいと思うけど、でもやっぱりそれくらいじゃ説得力がない。

産めよ増やせよの世界はなかなか気持ち悪いし、国家の繁栄よりも個人の尊厳の方が当然大事。けど、本気で少子化対策するならこれくらいインパクトあることやった方がいいんじゃないかな。

お知らせ

Tシャツを作りました。

先日アップした幡野さんの写真にも写ってた、長男着用のTシャツがやたら好評だったので商品化しました。

某区の図画工作作品展にも出品したほどのアーティストである長男が描いた、「なきむしおにをたいじしたい」です。この鬼が「泣き虫鬼」なのか、「泣き虫鬼を退治してくれる鬼」なのかはわかりません。本人に聞いたところ、「よくわかんない」とのことでした。 ちなみに、金棒を持っているのは耳ではなく、手が4本あるとのことです。

妻の入院費の足しにしますので、ぜひお買い求めください。ちなみに、

こちらのトートバックもおすすめです。こちらの商品については、また改めてエピソードを交えて紹介したいと思います。ぜひどうぞ。

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大熊信

僕と家族

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