見出し画像

アラフォー 恥じらいを思い出す

結婚相談所を辞めてから、いやもっと前からか、誰かに見られるから服装をがんばる、メイクをがんばるなどという生活をすっかり忘れていた。身だしなみが自己満足で、細部まで気配りが至らず、適当になっていたのだ。


なもんで、最近外反母趾予防の治療に行き始めたため、5本指ソックスにはまっていた。単に指が5本に分かれている靴下なだけでなく、足のアーチ、土踏まずなどもサポートしてくれる靴下なのだ。蛍光の黄色が最近気に入っている。


でも実は、以前まで5本指ソックスを人前で履くことが私は恥ずかしかった。
お父さんの靴下、いや親父の靴下と言う感じがしていたのと、足がごっつく見える気がしていたからだ。


乙女だったのだ。



ところが自分の世界だけで長く生きてくると、
『今日はおニューな黄色5本指♪』

と靴下だけ張り切った気持ちで仕事にいっていた。


その日の仕事はお客さんに職場を案内する日だった。団体で来られたが、その中の担当者が若く、たぶんイケメンだった。マスク生活なので最近イケメン具合があまり分からないけど、目元から整っているだろうと想像できる感じだった。


そしてついに、案内をする部屋がたまたま靴を脱いで入らないといけない場所だった。

すっかり忘れていた。

靴を脱いだとたん、



輝くばかりの蛍光黄色
5本指ソックス




相談所以来の久々のときめきだったのに。いや相談所でときめいたことなんて一度もなかったけれど、異性を久しぶりに意識したのに、



新品だけに、まぶしいぐらいの黄色って!!
そして5本って!!


心でちー--んとなった。
けれど、もう自分で見なかったことにして、さも5本指当然ですのように部屋に入った。


部屋を出る時も私のすぐ後ろにイケメン担当者はいらっしゃった。

その人の真横で靴を履いた。

足元をよく見られている気がして、5本指がやっぱり恥ずかしかった。



学生時代のあの頃のときめき、きらめき、恥じらい、すっかり忘れていた。

自分にもそんな気持ちってまだあったんだなぁと驚いた。


これからは、もう少し異性を意識する生活をしていこう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?