見出し画像

残酷な球児のētē

高校野球は、時に球児たちに残酷とも言える仕打ちをします。

今年の高校野球でNO.1投手との呼び声も高く、MLBのスカウトも注目していた大船渡高校の佐々木投手は、岩手県予選の決勝戦で登板することなく、チームが負けてしまい、夏の甲子園出場が絶たれてしまいました。

当番回避の理由は「故障を防ぐため」でした。

佐々木投手は21日の試合で、12回で194球、前日の準決勝も9回129球を投げ、更に2日連続で登板となれば仮にこの試合で故障を免れたとしても、その後遺症が後々出るかもしれません。監督の判断を誰も責めることはできないでしょう。高校野球が現在の方式で開催されている以上、今後も起こる事だと思います。


昨日、私が見に行った神奈川県予選準々決勝でも似たような事がありました。

4年連続夏の甲子園出場を目指す第1シードの横浜高校が、公立校でノーシードの県立相模原(以下県相)に破れベスト8で姿を消しました。

この試合、横浜はプロ注目のエース及川投手を温存させて臨んだ。
今日の試合を入れて残り3試合。次の試合は中1日で東海大相模なので、仕方ないところだと思います。

試合は横浜が5回までに5-0とリード。コールド勝ち(7回終了時に7点差でコールド)も見えてきたが、追加点は取れずそのまま7回表を終え、横浜のコールド勝ちが消滅。これで意気消沈したわけではないだろうが、県相が一死一、二塁のチャンスを作る。ここで横浜はリリーフにエースではなく別の投手を送るがイケイケの県相が3点を返した所でエース及川投手が登板したが、県相の勢いは止まらず遂に5点差を追いつきました。

それでも二死二三塁のピンチを切り抜けると、8回表横浜が勝ち越し6-5として県相もここまでかな?という空気になるも上位打線に回った県相は及川投手から3点を取って遂に最大5点差をひっくり返してしまった。

エースを先発させていたら横浜は勝てていたかもしれないが、県相もエース天池投手を先発回避させたが、いきなり2点を取られ1回途中で急遽登板させているし、どちらの采配が正解とか間違いという話でもないと思います。

こういった試合もまた高校野球の醍醐味なのでしょうが、本音としては球児に過度の負担を強いる現行の方式でなく、全力で試合が出来るようにしたら良いのにと思います。(例えばリーグ戦のような感じ?)

因みに神奈川県予選でノーシードの公立高校がベスト4に進むのって、途轍もない快挙なんです。予選参加校数は全国2位の181校(最多は愛知の188校、最小は鳥取の23校)だし、シード校よりも1試合多いうえに、シード校はある程度勝ち上がるまで他のシード校と対戦がないのに、早い内にシード校と対戦があるし、準決勝までは5試合勝たないと上がれない。しかも県相は、進学校で偏差値も高く入学するのも結構大変でそのうえ公立校ですから選手を集めるのも他の私立校に比べると格段のハンデがある中での事なので、尚の事価値があると思います。

そんな素晴らしい快挙を県相出身のアイドルさんも喜んでます。



準決勝に進んだ4校の健闘を願いつつ、この投稿を〆たいと思います。長々とお付き合いいただきありがとうございました。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?