フランス語で働く!

フランスで15年以上、フランス語を使って仕事をしているわたしが思う「真のフランス語力」とは?

 2009年からスタートした個人事業主(auto-entrepreneur)制度の影響もあって、フランスで働こうとする日本人が徐々に増えつつあります。仕事のスキルはもちろんですが、ヨーロッパ内でも文化的障壁の高いフランスでは、文化や社会制度に対しての深い理解が必要になってきます。

 ただ、それには、なによりもまず「フランス語」が第一の壁となるのは言うまでもありません。外国人である日本人がフランスで働くというのだから、その前提となる、「働くためのフランス語」という能力を手に入れなければならないのです。

 しかしながら、フランスで働くにあたって、どの程度の「フランス語力」が必要とされるのかは漠然としかイメージされない現状があります。そもそも、英語圏と比べ、フランスで働いている日本人の絶対数が少ないのと、いても、どの程度のフランス語力が必要かが語られる場所がないからです。

 そこで今回は、日本での大学教育を終えたあとに渡仏し、フランスで会社を設立して、その後、15年以上に渡って仕事をしてきたわたしが、フランスでの起業の経緯も含め、どのようにフランス語を習得したのか?、フランス語で仕事をするとはどういうことか?どういったフランス語力が必要なのか?を経験を通して簡単に語ってみたいと思います。

【目次】
1) 渡仏までのフランス語学習は?
2) フランスでの起業の経緯は?
3) 仕事上で困難や意外だったことは?
4) フランスでフランス語を使って仕事をしたいと思っている方へアドヴァイス
5) 参考書の紹介

【著者プロフィール】
佐藤大輔
1973年、愛知県生まれ。早稲田大学卒業、慶應義塾大学大学院修士課程修了。2001年、渡仏。リヨン第二大学大学院博士予備課程(DEA)修了。同大学大学院博士課程中退。コンサルティング会社「ALFELIS」代表。元フランス国立リヨン政治学院(シアンスポ)講師。
リヨン外食産業見本市ジャパンパビリオン運営、富岡製糸場世界遺産登録のための調査、NHK「テレビでフランス語」リヨン編番組制作、日本航空パリ発機内食改良などを手がける。

※なお、当記事の内容は、雑誌『ふらんす』白水社、2012年1月号特集「フランス語で働く!」によるわたしに対するインタビュー記事の内容を加筆修正したものとなります。


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